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(暗門第1の滝の迸る瀑水)
第2の滝は落差37mの直瀑(第3は26m)。スラリとした端正な滝姿が印象に残っている。
これも工事中の歩道脇をそそくさと渡り歩き、顕著なゴルジュ地形を上部へと辿る。
そして最上部の第1の滝(落差42m)へ。
これは落差・水量・容姿ともやはり一級品だ。流して撮るのもいいが、豪快さを出すには引き寄せて、止めて撮る方が良いみたいだ。
この滝を巻くのは少々デンジャラスというか核心部だったが、その上流はウソのような穏やかな渓相。なるほど、開拓者は上から暗門滝を辿ったため、上流から番号が付けられたという説もわかるような気がする。
穏やか=退屈するぐらい長く感じるとのことだったが、この川初体験の我々はそうは感じなかった。
滝は2・3箇所だったし、ミニゴルジュっぽい地形も1箇所だけだったが、往きも帰りも愉しく遡行(下降)した。
驚くことにまだ雪渓が少なからず残っていた(暗門滝の遊歩道の脇にも)。たった標高250〜400mに山域に、これだけの雪が残っていること自体、信じられないような気がする。
モックリの上げからは小尾根を登下降して悪場を回避。
そこからはGPSを併用しながらの踏跡捜索。テープ類が撤去されているため、踏跡を外すと途端にヤブ漕ぎとなる。
本日は渓流の源流であり、森の懐でもある某所で幕営。焚火も釣りもできないが、至福の夜を過ごす。
翌朝は早起きして、通称・○○○゛○の森へと散歩に出掛ける。
(つづく)
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その他の山域
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昨年から1年と少し、今年もコアエリアに入った。
昨年は新緑まっさかりだったが、今年は少し時期が進んだことと、また標高も少し低かった、または昨冬ほど積雪量が多くなかったこともあって、ブナのクロロフィルは緑を濃くしていた。
ずいぶんと奈良からは遠いが、私はこのエリアが好きだ。そしてコアエリアの底に身を置いて、渓流と戯れ、ブナの森に憩うことはとりわけお気に入りだ。
まだ2回目だが、この時期(6月上〜中旬)は北東北は晴れの印象しかない。まあ2年間で延べ6日間滞在し、一滴の雨も降らなかったのだから、好印象でないわけがないか。
ただ表現者としては、ここの“良さ”を撮ることは容易ではない。それは昨年の記事でも言及しているが、それは1年経っても変わらない。言い訳がましいが、私が並べた画像からは、ここのアイデンティティを理解していただくことは難しいだろう。言い換えると、「別に他にも同じようなブナ林や渓谷があるじゃん」ということになる。
このエリアの代名詞でもある「世界一広いブナ林」だが、その底で見上げてレンズを向けても、なかなかその良さは表現しずらい。さらに繰り返して言うが『森の白神』の著者のように、空撮から俯瞰することでその“広さ”を表現する発想は容易ではないが、伝えたいことを効果的に伝えている手段だろう。
これまた繰り返して言うが、このエリアはブナの圧力が強く、通常では生えない水際にもブナが迫ってきていることだ(下の画像参照)。それは森吉でもそうかもしれないが、そこと差別化するとなると、やはり“広さ”を表現しなければならない。
私がもうひとつ感じたのは、ブナの樹肌がきめ細かいというか、美しいということ。太平洋側にもブナの美林はあるだろうが、 明らかにその美しさとは異質だ。これは実際に体験してみないとわからないかもしれないが。
ちなみに昨年とは場所が違う。昨年は深浦側に当たる追良瀬川の源流に身を埋めたが、今年は西目屋側からの入渓。
暗門川は下部が顕著なゴルジュとなっていて、そこには3つの有名な滝を架けている。上が第3の滝で最も下流側の観光滝だ。
通常は下部から数えて1・2・3と番号を振るだろうが、ここは何故か上流から番号が付いている。そして観光滝と言ったのは、遊歩道が付いているから。
もっともあまりにも急峻な地形のため、敷設された遊歩道は毎冬前に外されるし、あるいは雪崩で流されてしまう部分も多いと聞く。なので我々が訪れたときは既に夏至となっていたのだが、まだ第3の滝より上は通行禁止となっていた。
しかし我々は観光客の視線を浴びないようにそそくさと、「立入禁止」を潜って上部へと進んだ。もっとも事前に提出した入山申請は受理されていたので、第2〜第1の遊歩道を整備していた工事関係者からも文句は言われなかった。
当初は少し危惧していた、“暗門の滝が通過できずに別の沢からの山越え”は避けられそうだと、暗門第2の滝前で安堵感が出た。
(つづく)
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ヘンな乗車券を携行しての旅も3日目(これでもいろいろ考えたのよ。ちなみに奈良→名古屋は近鉄利用でアクセス)。
戸倉から上田まではしなの鉄道だが、そこからわざわざ新幹線に乗り換えてのヒト駅の乗車。新幹線を下車した佐久平駅では、まだ霧雨が降っていた。乗り替えたのは、もちろん小海線。
(佐久平駅は1面1線のホームなので、これはそこで写したものではありませんぬ。中込駅にて撮影)
まだ濁流の千曲川をどんどんと遡行していく。
県境つまり野辺山〜清里のJR最高地点が、必然的に大分水嶺となる。水系的には日本海へと注ぐ信濃川(千曲川)から太平洋側に注ぐ富士川(須玉川)の分かれ目だ。こういうことを理解していると、山歩きも、列車の旅も面白い(マイカーを運転していても、そういったキモチは湧いてこない)。
山梨県に入り、かつてギャルで溢れかえっていた清里駅で下車。理由はコインロッカーがあるから。
CLOSEDが目立つ清里駅前から線路沿いの道路を、南西方向に歩いて行く。木立の中を下り列車が走りぬけていった。
もう少し進んだところのポイントでは、野辺山発の上り臨時列車が。この高原、ギャルは少なくなったが、有閑マダムたちには結構人気があるようだ。
今回の目的は小海線もあるけど、この吐竜(どりゅう)の滝。川俣渓谷の遊歩道が整備されており、ハイカーでもアクセスできる。
三条の滝のように見えるが、正確には支流ではなく、湧水とのこと。しかし常に水量は豊富なため、“滝”と言っても差支えないだろう。
アシ(三脚)を持参してこなかったので、手ブレを起こさないように苦労しながら流し気味に撮る。ちなみにこの吐竜の滝は、小海線の鉄橋のかなり近くにある(右下の画像参照)。実は撮影中に列車がやってきたので、思わずシャッターを押したが、スローなままで撮ったので、列車も流れてしまった
さて、川俣川渓谷を一周してこようと思ったが、上流の行者の滝付近の桟橋?が壊れていて通行止めとのこと。仕方なく、別コースの中止(なかどめ)の滝を見てくるか。そこそこの急坂を登って、八ヶ岳牧場の末端に出る。
そこからちょいと迷ったが、中止の滝の展望地(?)に至る。でも樹林がジャマになってよく見えないなぁ・・・折角だから渓谷まで降りて近くで見て来よう。
ところが・・・あれだけ降った(と思われる)雨後のはずなのに、水滴に毛が生えた程度しか水が流れ落ちてないやないの!!
これって滝としての体裁はなしていないような気がする。よく、「“(滝見見物は)ちゅうし”の滝だぁ」なんて酷評されているらしいけど、災害が出るぐらいの雨量の後でないと、まともな滝のカタチにはならないんじゃないかな。
気を取り直して『まきば公園』へ。お〜いるわいるわ、すごい数の観光客が(今日の私もそれに近いが)。
ノドが無性に乾いたので500mLサイズのお高い牛乳を購入。外のベンチでゴクゴク飲んでいたら、ゲリラ豪雨
大雨の中、牧場を通過し、再び川俣川渓谷へ降り立つ。通行止めルートをムリヤリ下って再び吐竜の滝へと戻ってやろうかと思ったけど、今日はやめときましょうか。
県道11号線に上がる頃には、豪雨がウソのように止み、青空が広がったきた。
そして清里駅に戻り、臨時便にて小淵沢へと南下。明日は東京で仕事だから、石和温泉で泊まりましょうか。
山行日:2014/6/8(日)
形態:単独
天候:曇り一時晴れ、一時雨 撮影機材:PENTAX k-5,12-24mmF4,18-135mmF3.5-5.6 |
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信州上田で仕事を終え、上山田温泉へと向かう。戸倉でしなの鉄道を下車し、千曲川を渡る。
梅雨前線ではなく寒冷渦の影響で長雨が続いたようで、千曲川は濁流となっていた。
ビジネスホテルに向かう途中に、聞きなれない登山口の看板を発見。何も下調べはしてこなかったが、軽く登れるようだ。荷物をホテルに置いて、この山に登ってみよう。これが山ヤの性(さが)か
佐良志奈(さらしな)神社の脇からカタクリの群生地を経由する途があるようだ。もっともカタクリは全て地下での長い眠りについているが。
違うお花でも愛でましょ。
さて八王子山とやらはどこかいな?
途中に展望地があり、善光寺平などは見えていたが、そこはピークではないようだ。
もう少し上に上がって、分岐地点を左折れするようだが・・・その分岐を見落として、姨捨山の登山口まで来てしまった。
姨捨山はここから3時間以上もかかるとのこと。200mほど頑張ってみたが、まるで展望は得られなかったので、そそくさと八王子山への分岐へと戻る。
そこから八王子山らしき山頂はすぐだったが、山名標も展望もなし。ありゃ?ってな感じだが、その先に展望地があった。でも崖の先端だけど・・・
帰路は来た道を戻らずに、上山田温泉郷へと強引に下ったら、先程私が立っていた展望地が見えた。ははん、あそこに居たわけやね(電柱の左上)。
山行日:2014/6/7(土)
形態:単独
天候:曇り 撮影機材:PENTAX k-5,18-135mmF3.5-5.6 |
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未明からは雨になっていた。テントを叩くほどのものではなく、小雨というか霧雨というか。
しかしこれが北東気流の低い雲によるものだとは、ちょっと天気を読み違えていたし、その洗礼を受けた。
小雨の中の遡行はアフォかいな〜(よ〜やるわ)と思われがちだが、実はさほど行動には支障がない。ただ爽快感にはやはり乏しいのは事実だ。重たくなったテントを撤収し、7:40から行動開始。5分で昨日降りてきた丸山乗越からの支沢(左)との出合に差しかかる。
もちろん我々は右の本流(ウツボギ沢)を遡行する。しばらく進むと廊下とは言えないものの谷幅が狭くなってきて、赤茶けた草付きのザレの斜面が左岸にあった。
この廊下もどきを過ぎるとナメが続くが、落ちたら泳ぎが必至の淵がところどころにあるので、さすがにそれはヘツリで回避(簡単です)。
ウツボギ沢大滝とされる斜2段20m滝は、広河原から歩くこと30分ほどで現れる。
下部は二条片側くの字形でなかなか優美。もっとも本日の天候だからこその絵とも言えるが。
そして上部にも二条滝が形成されている。
右側のバンドから巻き上がっていくが、容易。それにしてもフリクションが抜群だ。
上段は突破する沢屋もいるのかもしれないが、そのまま左岸の窪を遡上し、濃密ヤブの斜面から懸垂下降で落ち口に降り立った。2日間でロープを使ったのはこの場面のみ。しかもこの懸垂も“念のため”レベルなので、東黒沢もウツボギ沢も、ロープ不使用(持参しなくとも良いとは言わない)の初級沢だった。
ウツボギ沢右俣を分け、霧雨の中をさらに遡っていく。もう濡れることには、嫌悪感を感じない。
一応遡行図は持ってきているのだが、現在地の確認として使うだけで、滝突破のトポとしてはあまり役に立たなかった。つまり、どこからでも登れる=ほとんど考えなくても通過できるというお手軽さなのだ。
それにしてもk-5は、この程度の小雨ならビクともしないので有難い。こうして撮ると、霧に煙る沢というのも、絵になるものだ。
巻くという行為を忘れたかのように、全て直登していける。もっともシャワーまではしないけどね。
お昼前には清々しい青空が広がることを期待していたが(ヤマテンの予報でもそう出ていたのだが・・・)、霧はますます濃くなってくるような気配。どうやら予想以上にこの北東気流は湿り気を帯びていたようだ。
※実際の風は南東方向から吹いていたが、北東気流が地形の影響を受けて周り込んだ風向だろう。
そしてウツボギ沢も標高1530mの奥の二俣を越えると、だんだんと源流域っぽくなるが、滝はまだ続く。赤茶けた2段5m滝も軽くこなす。
これが最後の滝らしい滝だったかな。
そして1580mの二俣を左にとり、その次の分岐は岩が転がる直進ルート(水がほとんど流れていなかった)ではなく、左に折れた。こちらの方が水が流れていたからであったが、たぶんこれが稜線への最短ルートだと思う。
少し行くと水が切れ、ルンゼ状となり、そして両岸からチシマザサが覆いかぶさってきた。それを払い除けながら進み、そして窪形がなくなると濃密ヤブの斜面へと這い上がる。後はお決まりの“泳ぎ”(もちろん水の中ではなく、ヤブを泳ぐに決まってとる)を15分。
(視界はゼロで、どこをどう泳いでいるかはわからない。とにかく真っ直ぐに稜線に向かって漕ぐことだ)
するとパァーーーーっと開けた登山道に飛び出た。まあこの瞬間が一般登山者には理解できない変態的な悦楽に思うのでヤブも漕げるのだが。
おそらく笠ヶ岳ピークの南側で150mほど登れば、連続の“突き抜けて笠II”となろう。ネタとしては面白いが、ブログのために山をやっているのではないので、展望無しの登頂はパス。
稜線では少しずつ秋の準備が進んでいた。
ここから白毛門(しらがもん)を経て土合橋まで一般道で戻るわけだが、なかなかハードなルートで、鎖場もあった。もしかしたら沢よりも難度が上だったのかもしれない。
15:50、ほとんどクルマのなくなった土合橋駐車場へと帰着。白毛門の稜線では全く登山客と合わなかったので、皆さんはどこへ登られたのだろう。やはり谷川岳か?
下山後の水上地方もやはり霧雨でしっとりと濡れていた。『ふれあい交流館』の温泉に入って汗を流し、夕食はネバネバ系統のみなかみ丼を食し、そこから奈良に向かって爆走したが、やはり御前様となってしまった。
谷川連峰の沢は初めてだったが、この2つの沢はとても簡単で楽しく遡行できるのでおススメだ。2日目は霧雨となってしまい、もうひとつの候補の南アの沢(ここより片道200㎞は近い)だったらたぶん両日とも晴れていたが、後悔はしていない。しっとりした絵が撮れたというのもあるが、なかなか楽しかったというのも本音である。
山行日:2013/9/23(月)
形態:ペア
天候:雨後霧 撮影機材:PENTAX k-5,16-50mmF2.8 |



