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6月初旬以来、ひさびさの“沢”へとやってきた(意味がわかる方は、やはりその筋の方かな)。
広い広い土合橋の駐車場でも、もう既に満杯に近かったが、なんとか入ることができた。さすがにメジャーエリアは違うなと認識。
できたら好天の前日(9/21)からスタートしたかったが、9月に3連休は存在しない勤務だったので、日曜日からの行動開始となった。まあ贅沢は言えまい。今日(9/22)は少し雲の割合が多いが、これも贅沢を言うとキリがない。まずは4m滝を軽く越える。
お次は2段5mだが、まあ滝というべきか、ナメと言うべきか。水量はそこそこあるものの、これだけ開けていると威圧感は全くない。
エメラルドグリーンというには少し透明度が足りないが、水質が悪いということは全くなく、ここの水はこういう“色”なのだろう。
そしてこの沢の大滝であるハナゲノ滝前に到着。ここはなかなかステキな空間になっている。
磨かれたようなスラブが特徴的だが、意外にもフリクションはよく効き、フェルトソールでも難なく登れる。台高の低いところの方が、よっぽど滑るといった印象だ。
そしてハナゲノ滝20m。下部はナメ状だが、上部にいくほど傾斜が増してくる。
滝身左手を登攀していくと、灌木の中に滝見道らしきものを発見。なので私はそちらに逃げて、難なく滝上に出たら、山ノ神がこちらも難なく滝を直登してくるのが見えた
ハナゲノ滝の上流は、キレイなナメと釜の競演。標高は800mそこそこしかないのだが、とにかく明るく開けた印象だ。ちなみに山ノ神はこういう沢が好きらしい。
私の好みはと言うと・・・まあ特になく、千差万別か。屋久島から九州・大峰・台高・比良・鈴鹿・奥美濃・北ア・上越・北海道ぐらいしか知らないが、自然が豊かであれば水の色にはさほどこだわりはなく、それぞれの個性を重んじる派だ。ただ、樹相にはこだわりがあるが。
そうこうするうちに白毛門沢との二俣に到着。水量比は1:2といったところか。もちろん2の方の本谷を遡行する。
その次の3m滝は、なかなかの美瀑だった。緊張感なく通過。本日はロープの出番はなさそうだ。 そしてミニというかプチというか、一応のゴルジュに差しかかる。
さすがに泳ぎは躊躇う時期&山域なので、左岸の踏み跡を楽勝で越えると、3+5m滝が待ち受けていた。左岸ルンゼから注ぎ込む水流との調和が、好いハーモニーを奏でている。 お次のヒョングリ滝も、なかなか絵になる滝だが、じっくり撮る間もなく山ノ神が速攻で駈け上がってしまった。
ひょんぐり度合いも気合いが入っているカタチだが、滝前でレンズを構えても、飛沫はさほど降り掛からなかった。
金山沢の手前辺りから、段々滝とナメが交互に現れるようになってくる。いずれも通行に支障はないレベル。
まあ今日は胆力は使わずゆる系の沢登りの日だな。こういうのもあって良いかも。
ようやく標高1000mを越える。渓相はやはり明るいの一言だ。高巻きも不要でどう登ってもOKと言った感じ。
ただ上流になるにつれて、幾度か水量比1:1の分岐が出てくるので、やっぱり遡行図は必要かな。 これは標高1150m付近の二俣の上流にある段瀑。この辺りになると源流の様相を呈してくる。谷幅が狭くなってくると、雪国特有のヤブっぽい感じですな。
特徴的な大岩を左に従えた滝も直登で越えると、水は切れ、丸山乗越に至る。
稜線鞍部と言っても、モロ笹藪の中だが、情報通り下降点の目印を発見して、湯檜曽川から宝川へと継続移動する。
下降は容易だったが、ウツボギ沢本流の出合までは意外と長かった。
そして河原を5分ぐらいさらに下降すると、ナルミズ沢出合の広河原へ到着。時刻は13:30で、もうちょっと頑張れないこともないが、明日の天気も思わしくなさそうなため、ここでまったりと午後を過ごすことにした。
実は少しだけナルミズ沢を遡行してあのトンガリまで登るプランも考えていたのだが、下山が恐ろしく地獄とのことなので、別の機会にした方がよかろう。
焚火をおこしていると、東黒沢方面から2人組の沢パーティがやってきた。この広河原は十分なスペースがあるが、やはり静かな方がよろしいということで、ナルミズ沢を少し登った右岸で泊されていた。
すると今度はこの出合(ナルミズとウツボギの間にある登山道)から、結構な数の登山パーティが登ってこられ、さらにナルミズ沢沿いの登山道を登っていかれた。おそらくは大石沢出合付近で幕営されるのだろうが、ということは数年前に崩れて通行困難になっていたという宝川温泉からの林道&登山道が復旧したということなのだろうか。そうすると、ナルミズ沢を遡行する際には、宝川温泉を起点に大石沢出合にBCを張るという手が使えるようになったのかもしれない。
私は沢泊が好きだ。もちろん雪山や一般登山のテント・小屋泊も好きだが、やはり焚火を囲んで渓中で一晩を過ごすのは格別な味わいがある。重荷になり、それなりの苦労もあるが、日帰り沢登りでは味わえない“よさ”が堪らない。
山行日:2013/9/22(日)
形態:ペア
天候:曇り時々晴れ 撮影機材:PENTAX k-5,16-50mmF2.8 |
その他の山域
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白神山地と言えば五能線。そしてエセ鉄の私でも一度は乗ってみたかったのが、このローカル線である。
五能線の秋田県側の起点は東能代だが、そこまでは秋田駅から約1時間のアクセスとなる。途中の車窓からは有名な八郎潟が見える。
そしてバスケットの街でもある能代市へ。白神の宣伝もその下にしてありますなw
(実は6/1はこの能代市内にあるSガイドのご自宅で、一宿一飯のご厚意をいただいた。美味しいお酒や郷土料理、そして現地でしかわからない北東北の情報をいろいろとお聞きし、貴重な夜を過ごさせていただきました。感謝いたします)
五能線は非電化単線。能代市内〜八峰(はっぽう)町の部分はちょいと事情があって乗車せず、何故か青森県側に入ったところ、深浦町・陸奥岩崎駅からキハ40・48系気動車に乗り込んで、ウエスパ椿山駅にて下車。
ここで有名な観光旅館から、日本海に沈む夕日を観賞。
これは椿山近くにあるパーキングから見た白神岳方面の絵。何とここからでも直線で15kmぐらい離れた場所にある白神岳避難小屋が写っていた!
五能線沿線と言えば、日本離れした風光明媚な奇岩のある海岸線を愉しむことができるのが特徴であり、後述する“リゾートしらかみ(全車指定席)”が人気なように、かなり観光路線化している(だから存続できているのだが)。
こちらは深浦町にあるガンガラ岩。ちなみにズルしてレンタカーで立ち寄ってますw
4日間の旅とは、前後のアクセスを合わせると6日間にわたる旅。連日の強硬日程で、山ノ神のお疲れモードに突入しているので、ここらで海の幸をお腹に入れて点数を稼いでおくことにする(自分が食べたいだけかもw)。
さて、五能線沿線の駅めぐりに戻る。 おとぎの国みたいなウエスパ椿山駅はおおよそローカル線らしくない景観だが、快速“リゾートしらかみ”の停車駅でもある。ちなみに“リゾートしらかみ”はオンシーズンには一日3往復が運行され、それぞれの車両のデザインが異なっている。このオレンジ色の車両は、『くまげら編成』で、これに乗車したよん。
日本海らしくない濃いブルーに海岸線を眺めながら走る。次の停車駅は、五能線で数少ない有人駅である深浦駅。深浦町内は広く、五能線の駅が18駅(大間越〜陸奥柳田)もある。
ここで『青池編成』の列車と往きちがう。青池とはもちろん前記事の十二湖の青池である。
深浦駅を過ぎ、行合崎付近の奇岩を車窓左手に眺めながら、北上していく。どんどんと奈良からは離れていくのにね。でもやっぱりこの線には乗ってみたかった。
ワタクシ的には(はなゴン先輩のみならず多くの鉄っちゃんもそうだが)、快速の停車しない1面1線の単式ホーム駅の方が風情がある。追良瀬駅は追良瀬川の河口にあるのではなく、深浦町の大字追良瀬(地区)にあるので、追良瀬川はホームからは見えない。右の絵の向こう側に河口がある。
日本海に向かって流れ込む追良瀬川は、五能線の車窓から見ることができた。
(河口側) (上流側) そして五能線の中でも、とりわけ行ってみたかった駅がココ。
ガラス窓に写り込む保線作業員のクルマがジャマだが、五能線沿線ではこの駅ほど風情を感じる駅はないとか。かつて青春18きっぷの宣伝ポスターに使われたのもわかるような気がする。
眼の間は海。荒れ狂う冬の時期は、波しぶきがかかることも多いとか。今の時期は灰色の空と海を微塵も感じない明るくて穏やかな景色なので、本来の姿とはかけ離れているのかもしれない。
まだまだ深浦町内は続く。次の景勝地はこれまた有名な千畳敷海岸。
これは北方向を遠望した絵。 70km離れた松前半島(北海道)が見えているような気がするんだけど、気のせいかな?(ウミネコさん、おせーてくださいw)
“リゾートしらかみ”は観光列車だけあって、先頭車両は展望デッキになっており、車内販売のアイスを食べながら、前方方向の展望を愉しむことができる。この日は平日の最終列車ということもあって、ガラガラでラッキー。
そしてようやく深浦町内から出て、鰺ヶ沢町へと入る。白神山地を流れる主要渓流のひとつ、赤石川を渡り、鰺ヶ沢駅へと到着。ここで3つ目のデザイン車両である『ブナ編成』の“リゾートしらかみ”と交換。
そして五能線は海岸部から離れ、弘前市内の水田やリンゴ畑の中を走るようになる。岩木山に見送られて、この充実した北東北の山旅を終えることができた。
撮影日:2013/6/3(月)
撮影機材:PENTAX k-5,12-24mmF4,18-135㎜F3.5-5.6 |
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二ツ森もそうだが、一般ハイカーでも容易に散策を楽しめる場所は他にもある。
それは十二湖である。
ここはコアエリアではないが、軽装でブナの森をトレッキングすることができる。車道もあるので、観光客も多いけどね。
十二湖は江戸時代の大地震によってこの崩山が崩壊し、堰き止められて大小33の湖沼ができたと言われているが、定かではない。
天気がよかったので、青空が湖面に反射してイイ色を出しているが、これは他所の湖沼でも同じだろう。
(鶏頭場=けとばの池) (落口の池) その中でも水の色自体が深みのある青い色している小さな池がある。これは沸壷(わきつぼ)の池。
足元の小さな花や、ブナの巨樹を見ながら、さらに奥へと進んでいくと・・・
有名な「青池」に至る。団体ツアー客の一陣をやり過ごし、静かになったところでカメラを構える。
特異さも感じる青いインクを垂らしたような峻烈な碧い池。それでも周囲の森の緑と相まって、やはり美しい。白神の表の顔の一旦を担っているのもわかるような気がした。
撮影日:2013/6/3(月)
撮影機材:PENTAX k-5,10-17mmF3.5-4.5fisheye,12-24mmF4,18-135㎜F3.5-5.6,100㎜F2.8macro |
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『森の白神』の著者は、1000万本のブナを“数”で表現するために、空撮という手法を多用した。
もちろん私にはそんなことはできないが、白神山地の展望の良いピークから、コアエリアのブナの森を眺めることとした。
選んだピークは「二ツ森」。標高は1086mで、登山口からわずか50分ほどでお手軽にピークに立てる山だ。
とは言っても、6/1に山開きが行われたばかりで、(今年は特に)登山道には豊富な残雪があった。
(ピーク直下の急斜面には、6/1夜にお酒を飲み交わした後藤千春さんたちがフィックスロープを張ってくれていた。これがなかったら危険だった。感謝。)
しかし山頂はこの通り、ササヤブに覆われてあまり展望はよろしくない。なので、ピーク手前の展望地がよろしい。
宿を2時に出発。3時半頃に登山口着。そこから暗がりをちょっと迷いながらも、なんとかご来光に間にあった。
もっとも今回はご来光が目的ではない。朝日を浴びてほんのりと染まる白神〜向白神岳を眺めるためだ。
平日(月曜日)だと言うのに、既に私の他に2名のカメラマンが陣取っているが、やはりこれは絶景に他ならない。
(白神山地最高峰の向白神岳・1250m,登山道はない)
こちらは代表的な顔とも言える白神岳(1235m)。標高差も距離もあり、登るのは1日がかりだ。山頂には避難小屋があり、レンズでもそれは捉えていた。
太陽が登っていくと、ブナを照らす光もマゼンタ色からアンバー色へと変化していく。それを感じるときも、これまた至福の瞬間だ。
そして太陽の左下には、津軽富士とも呼ばれる端正な山容の岩木山が。
あまり同じ方向ばかり向いていても変化がないので、ちょっと場所を変えてみた。
これは二ツ森南南西にある1038.3m峰。まだまだ残雪たっぷり。
こちらは白神山地の最南西部に当たる、秋田県藤里町にある粕毛沢周辺にある山並み。大臼岳や次郎左衛門岳辺りになるのかな?
そしてそのずっと遠方には、なだらかだがそこそこ標高のある山が。方向的には八幡平なんだけど、ちょっといくらなんでも遠すぎるような気がする。もしかして森吉山かな(山頂部にうっすらと残雪を確認)。
白神山地と言えば豪雪をもたらす日本海と近いことは周知の事実だが、やはりここからも海が見える。八峰町(旧八森町)付近の集落を遠望する。さらに遠くには男鹿半島らしき陸地も。
最後に西方向、つまり秋田青森県境方向には、影二ツ森と日本海を俯瞰できた。
ここ二ツ森ももちろんブナの森だが、オオカメノキなども見かけた。足元にはツバメオモトの清楚な花も。
見てみて、日本海側のブナの葉っぱは、こんなに大きいんだよ。
そうこうしているうちに、太陽もだいぶ高度を上げ、ブナの新緑本来の色合いに変わってきた。白神岳や向白神岳も、自然光の絵を写しだす。
二ツ森から眺める1000万本(の一部だが)のブナの森、それを一年で一番美しい新緑の時期に見ることができた。これを絶景と言わずして何と言うべきか。
天候にも恵まれ、残雪とのコントラストもまことに素晴らしかった。多くの人たちにこの絶景を見ていただきたい。そして白神山地の真髄の一旦に触れてもらいたいものだ。
撮影日:2013/6/3(月)
撮影機材:PENTAX k-5,12-24㎜F4,18-135㎜F3.5-5.6 |
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白神が世界遺産に登録された理由は、ブナの森が寸断されることなく、世界最大の面積で広がっていることからである。
『森の白神』の著者(今回のガイドでもある)は、巻末でこう述べている。
“最初に白神を訪れたとき、赤石川を遡行したが川の流れが妙に小さく思えた。森は川を圧し、空は両岸のブナやミズナラの枝で蜘蛛の巣のように覆われ、無数の葉がシルエットになっている”
上の写真はそれを表しているはずなのだが・・・
通常、ブナは渓流近くには生えない。水際すなわち渓畔林としてはカツラやサワグルミ、そしてトチノキといった種類の樹木で構成されるのが一般的だ。
しかしこれまで紹介した写真には、ブナ以外の樹木はほとんど写っていない(はずだ)。もちろんサワグルミやカツラも点在しているのだが、圧倒的にブナが優勢なのだ。
スケールの大きな渓流をあまり歩いたことがないので、追良瀬川は川が小さく感じることはなかった。しかし、水際から生えるブナを目の当たりにして、やはりここは世界遺産たるブナの森だなとコアエリアの中から感じたのである。
そして追良瀬川の源流部分には、巨大な滝が掛かっていた。
上の写真の中央左上から流れる白い流体がそれ、白滝である。
別名、“ヒグラシの滝”。日が暮れるほど眺めても見飽きることがない滝、という意味である。
正面の斜面から全体を眺めるとこうなる。
早朝の時間帯なので、周囲は朝もやが残り、また光線の状態も少し悪かったが、それでも圧巻の滝である。
豊富な雪融け水を湛えた2段100mの段瀑は、豪快に追良瀬川へと落ちていた。
さらば追良瀬川、白神コアエリアの素晴らしき新緑の景色をありがとう。
ゴゴゴーーーーーーーッという不気味な地鳴りみたいな音が辺りに響き渡る。
(巻き込まれたらイチコロだわ)
ただ、やはり私の表現力には難があるようで、森の中からの写真では万人には納得してもらえなかったようだ。ということは、やはり上から見下ろした構図も必要というわけか・・・
撮影日:2013/5/31(金)〜6/1(土)
撮影機材:PENTAX k-5,10-17mmF3.5-4.5fisheye,12-24㎜F4,18-135㎜F3.5-5.6,samyang 14mmF2.8,O-GPS1 |




