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小雪がチラつく中、菅並から横山岳西尾根・北西尾根(の下部)を見ながらスタート。
余呉の山の取り付きは、どの山も急登だ。だから集落近くが、いちばん雪崩の危険性があるとか。この急坂を登りきれば、ブナの姿を見ることができる。標高300mあまりでブナの姿を見る機会は、近畿圏ではないだろう。
動物の足跡を雪面に見ると、何故だが心がやわらぐ。墓谷山(はかたにやま)は杉野富士の別名があるように、この辺りの山においてはなかなかの凛々しい山容だ。
コナラ?の幹に、ナメコを見つけた。勇んでお持ち帰り〜鍋に入れて食べたらめっちゃ美味
2時間あまりで七々頭岳(ななずがたけ)に到着。信仰の山なので、西林寺の観音堂がある。その前でトレイル弁当のランチタイム。
さて、別の縦走コースを駈け下りるとするか。この時期の余呉にしては雪が少なかったので、28名が通った後の雪面は、そりゃあもう無残なもの(私もその一員だが
途中から谷筋に敷設されている夏道を外れ、ちょっとヤブっぽい尾根をそのまま下る。振り返った七々頭岳の標高はたった693mなのに、意外と存在感があった。
上丹生の車道に降りつくと、すぐに送迎バスが到着した。まあこのコース、ガイドがなくても何とかなるけど、こういったお出迎え付きなのが価値がある。雪山で縦走というのは、なかなかできないからねぇ 山行日:2013/1/6(日)
形態:28名
天候:曇り時々雪 撮影機材:PENTAX k-5,16-50mmF2.8 |
湖北・奥美濃と白山周辺の山
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左千方で大いに溜飲を下げ、眺めの休息をとる。リスタートは9:30で、1km先の三国岳に向かう。
言い換えると再び激ヤブの中に突入していくわけである。
チシマザサの背丈はますます高く、そして強靭になっていく。途中2回ほど小休止を入れたが、中央分水嶺との合流地点である三国岳(みくにだけ・1209m)までは2時間15分ほどかかった。つまり時速444m(分速に直すとわずか7m)しか進めないヤブ圧ということである。
三国岳の手前で、夜叉ヶ池方面からやってきたソロの登山者がヤブの中から我々を見つけ、声を掛けてきた。
単独「すみませ〜ん。ここから左千方までって、ルートあるんですかぁ?」
ルートなど無いに等しい。
臆「ルートは自分でつくるもんです」
そう返したが、届いていなかっただろう。
彼は我々が切り開いた踏み跡を辿っていったが、一旦そこを外すと元に戻ることさえ難しいような激ヤブ帯なので果たして左千方まで行けたかどうか。
11:45、ヤブの中に空いたミステリーサークルのような広場に出た。三国岳の山頂である。
左千方のササは腰までだったが、三国岳は首まであるので、展望はあまり良いとは言えない。それでもヤブの中から眺望を探す。
(三国岳から左千方を振りかえる)
ヤブ漕ぎは疲れる。そして危険もはらんでいる。私メガネを着用しているのでまだマシだが、場合によってはチシマザサの枝、それも尖った先端が眼球に対して竹槍攻撃を仕掛けてくる。こればアブない。
ただし決してヤケになってはいけない。根気よく、慌てずに両手でヤブを“漕ぎ続ける”しかないのである。
(三国岳を出発してから振りかえった景色)
それでも時折ヤブが薄い場所もあって、ひと息つける。分水嶺上からの展望を、ちょっとだけ楽しむ。
(南東方向:大樽尾谷方面) (西方向:上谷山方面) しかし、それも束の間で仕事が待っている。さて、私の前を往く登山者はどこに居るでしょう?
時刻は14時を過ぎようとしていた。6時間余り漕ぎ続けた仕事から、そろそろ解放されるときが来たようだ。俯瞰したその先には、余呉トレイルの起点たる夜叉ヶ池の凛とした姿が。分水嶺上には三周ヶ岳が。右奥には能郷白山が
分水嶺から東に伸びる尾根上には黒壁山や蕎麦粒山などの山並みが、錦秋の美を飾っていた。
夜叉ヶ壁の岩場も、紅葉に彩られていた。
夜叉ヶ池周辺の紅葉は見頃を過ぎていたが、それでも十二分に美しかった。
時間がおしていたので、足早に広野へと下山。オレンジ色の光の尾根から、しっとりとした黄色の谷筋へとルートは変わっていく。もちろんハイキングコースなので、ヤブ漕ぎはない。
(大トチノキ) (夜叉ヶ滝) 15:55、広野ダムの上流にある岩谷林道終点の登山口へと降り立つ。樹齢400年のカツラの巨木と、昨日我々を送り出してくれたバスが出迎えてくれた。
滋賀(近江)→岐阜(美濃)→福井(越前)へとブレイクスルーした、充実の山旅だった。
山行日:2012/11/3(土)〜4(日) 形態:17名
天候:1日目曇り,2日目晴れ時々曇り 撮影機材:PENTAX k-5,18-135mmF3.5-5.6,samyang14mmF2.8,O-GPS1 |
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日付が変わって11/4(日)の丑三つ時、ブナ林に月明かりが射し込んでいた。
強風は徐々に収まり、夜にしては派手な色相の森がそこにあった。
17名はまだ暗いうちから起き出し、6時には全員出発の体勢になっていた。
今日は長く、そしてシンドい行程になるとガイド氏からの説明があり、予定通り出発。30分後には朝日を浴びる横山岳が見えた。
我々にも、もうすごその光が当たろうとしているのは明白であった。ヤブ漕ぎに費やされる労力がどんなものかはわからないが、天気としては申し分ない1日になりそうだ。
6:45、旭光を浴びる場所に出た。ブナ林の黄葉とあいまって、あまりにも眩しい光が我々に降り注ぐ。至福の瞬間と言わずにはいられない。
紀伊山地の森とはまた異なる樹相。どちらに優劣をつけるというべきものではないが、現在の私にとってはこちらの方がお気に入りになっているのは間違いない。
徐々に進行方向右側(つまり南側)に展望が出てきた。やはり余呉の主峰である横山岳と、そこから東(岐阜県境)に伸びる尾根が見える。猫ヶ洞や神又峰というピークの名前がガイドさんの口から漏れる。私も聞いたことがない山名であり、おそらくは読者の皆さんにとっても同じだろう。江美国境の山は、まだまだ遠い存在だ。
休憩は今日も1時間おきにとる。風がほとんどないのと、日射したっぷりな本日は、昨日よりもずいぶんと体感的に暖かい。また目視的にもこの景色なので、やはり暖かなキブンになれる。
ブナが主体だが、カエデなどの赤もちらほらと混じる。ただ、だんだんとササヤブの背丈は高くなり、また密度も増していった。先頭を往くガイド氏が道を切り開いていき、トレイルクラブの常連さんたちもそれに続く。我々4名(私+山ノ神+会の先輩2名)はゲストみたいなもんだから、それにあやかって通らせてもらう感じだ。
8:15、左千方の南西にあるP959を過ぎて最後の登りにかかる。奥川並川周辺の尾根と、その向こう側に琵琶湖が見えた。
そして横山岳も。余呉の山は豪雪の山だが、急峻さはない。どれも似たような平坦なピークの山容が多い。ちなみにこの横山岳には3つのピークがあるのをご存知だろうか。左から東峰,中央が三角点頂上,右側が余呉頂上だ。
ここからの1ピッチは水平距離にしてわずか500mほどなのが、ヤブを漕ぎながらの急登のため、1時間弱かかった。
そして9:10、滋賀県でも最奥と表現してもいい左千方(させんぼう・1196.8m)に到着
腰までササに覆われているが、展望は360°でこれまでの苦労が報われる展望だ。そう、標高にあやかって11968(いい苦労や〜)
この三角点はガイド氏が、ヤブの中から発掘したそうな。よくぞ掘り当てたねぇ〜
ではその展望をとくとご覧あれ。まずは分水嶺を辿る方向(北側)には、三国岳と有名な三周ヶ岳だ。
その右側には烏帽子岳や蕎麦粒山などの徳山湖周辺の山並みが。
ちなみに中央分水嶺の右側には、冠雪の別山(右)と白山(左)がくっきりと見えた。次のピークの三国岳からは別山しか見えなかったので、そういう意味でもここ(左千方)のピークに立つ価値はある!
遠くは恵那山や中央アルプスまで見えたが、御嶽の姿も凛々しかった。
中央分水嶺上にある上谷山方面は、ちょっと視界がよくなかった。このピークに立つことは、左千方以上に大変とのこと。
そして冠雪の白山も素晴らしすぎたが、それ以上にシアワセだったのが歩いてきた稜線を振りかえったとき。ブナの黄葉の尾根を俯瞰したとき。安蔵山や谷山を歩いてきたことを思い出したとき。
余呉の山々を眺めているだけでもいい気分になれるが、冬季にこの山域を豪雪地帯に変える素となるべき「うみ」が二つある。それがここ左千方から見えるのだ。
(琵琶湖と竹生島) (若狭湾を挟んで常神半島) 左千方・・・岐阜県側からは別名・鳥首峠とも言われる奥深い山。山スキーヤーならば積雪期にこの頂に立つことはさほど困難なことではないかもしれない。 しかし(ガイドの力を借りてではあるが)無雪期に行けたことは、非常に嬉しかった。 しかしここからもまた、いやこれまで以上に激ヤブと格闘
(別項につづく) |
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マイブームもあって、今年は特に滋賀県(県境の山含む)の山に登る機会が多い。
●1/15:天狗堂(鈴鹿)
●2/5:三十三間山(野坂山地)
●2/12:白倉岳(敗退・朽木)
●2/26:御池岳(鈴鹿)
●3/3:大御影山(野坂山地)
●3/11:横山岳(余呉)
●4/15:御池岳(鈴鹿)
●5/13:大御影山(野坂山地)
●6/17:大黒山(余呉)
●8/4:大黒山(余呉)
●10/14:霊仙山(鈴鹿)
既に滋賀県民と言っても過言ではないぐらいかも
しかし滋賀県の山として有名な武奈ヶ岳を擁する比良山系や比叡山・金勝アルプスのある湖南の山には全く登っていない。
さらには同じ山に複数回登ることも多い。もちろん季節・ルートを変えて登っているので、全く異なった内容と景色を味わっているわけである(そもそも私は登頂したピークの数には全くこだわりがなく、撮る対象を含めたプロセス重視派だと思っている)。おっとこれはこの記事の主題ではないので、またの機会にしよう。
琵琶湖の周囲を山で囲まれた滋賀県。
その山域は下図のように、主に4つに分けることができる。
中央分水嶺と日本海側のブナ林がマイブームな私(鈴鹿の谷と花も捨てがたい魅力だが)。登山道が整備されて多くの人が訪れる比良山系には、あまり食指が向かない。数年前から湖西の山を断片的に歩き始めているが、それに加えて注目している山域がある。それは湖北の山、さらにその一部分である「余呉トレイル(余呉の山)」である。
“高島トレイル”は純然たる中央分水嶺上のルートであり、高島トレイル運営協議会が管理している。それとは異なり、“余呉トレイル”は中央分水嶺以外にもルートを延ばし続けている。
【余呉トレイル】は次の3つに分けられて整備中である。
1.中央分水嶺ルート(夜叉ヶ池〜行市山→余呉湖)
2.淀川水源の森ルート(横山岳,妙理山,大黒山など)
3.中河内塩買い道ルート
このうち1.の核心部分の上谷山(かみたにやま・1197m)周辺は深いヤブに覆われて未整備の区間である。全区間整備が完了している高島トレイルと比べると、まだまだ発展途上の余呉の大分水嶺ルートであるが、それだけに人を寄せ付けないような深い自然に満ち溢れている。
今回もヤブと格闘しながらの2日間であったが、トレイルクラブのツアーに参加することで、かなり楽にそして安全に分水嶺ルートの一部を歩き通すことができた。
11/3(土)10:30、マイクロバスはこの廃村で我々を降ろした。ここが今回の起点である。
標高300mの登山口(と言っても、一般ハイカーには間違いなく見分けがつかない)から登り始める。安蔵山へ通じる古道とのこと。
すぐにブナが混じりだし、いい雰囲気となる。踏み跡はかなり薄いが、ヤブというほどでもなく快適に登れる。ただし傾斜はそこそこにあり、それが久々のテント泊山行の重荷にのしかかる。
標高が低いためかブナの色づきはあまり進んでいなかった。しかも空はどんより
尾根を通りぬける風は冷たく、休憩時には1枚羽織らないと寒い寒い
13:15、安蔵山(あんぞうさん・900m)に到着。展望は無し。祠があったと言われる場所にはスギが2本まつられていた。
安蔵山からさらに歩を進める。やはりブナ林に包まれてのトレッキングだ
途中の広場で本日4回目の休憩。
ほとんど展望のないルートだが、ガイドさんが上谷山が見える場所に連れて行ってくれた。こういうのはガイドツアーならでは。
少しずつササが被るようになってくるが、ガイドさんの的確なルートどりで17名は着実に歩を進めていく。
決してガイド本には載っていない奇樹のトレイルは続く。
そして15:10、点標谷山(939m)に到着。やはり展望はない。しかしこれでいいのだ。
深い樹林は視界を遮るが、風も遮断してくれる。
天候は回復し、星が煌めきはじめた。だが強風は夜半過ぎまで続き、不気味な音を立てていた。
谷山のブナ林はその風から我々を守ってくれ、テントの外壁に顔を叩かれることもなく、余呉の夜は更けていった。
(別項につづく) |
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夕食はポトフを作って、あたたかくいただく。お酒も多少入ってほろ酔い気分だが、一応夜の仕事のため小屋の外へ出かけていく。
ガスはキレイにとれて、夜空に星が出ていた。ただ前々週の池ノ平ほど星の数は多くなかった。場所的に金沢市街の街灯りに近いのと、まだ月が完全に沈んでいないためだろうか。
ちなみにゴマ平避難小屋は樹林帯の中に立地しているので、空はあまり開けていない。小屋の北側にトイレの○物槽があって、その上に乗るのがいちばん空がよく見える。しかし気分的によろしくないので、小屋手前(中宮温泉側からみて)の指標に書かれている「展望地・水場」(おそらく旧の小屋はここに建てられていたと思われる)まで下りて撮影した。ただし現在はかなりのヤブが茂っているので、「展望地」という程ではない。
翌日(10/21)、4時半起床。ポトフの残りで腹を温め、5:00に空身で出発。このままピストンで帰るのもナンなので、ちょっと脚を伸ばしてみる=朝の散歩だ。
ヘッデンを点けて200m弱の登り。つづら折れの急斜面を登りきると、視界が開けた。ただし日の出にはちょっと早すぎたようだ。しかしながら、東南東にある奥三方岳付近はオレンジに焼け、準備は完了といった感じか。
ここで待っていても寒いので、もう少し先に、つまり白山がよく見えて+もっと開けた場所を求めて歩を進めた。
ちなみに北アルプス(槍穂のキレイな稜線)もよく見えていたが、太陽が昇ってから撮影した方が絵になるので、このときは撮影しなかった。
ところが往けども往けども展望ポイントは出てこなかった。そうこうしているうちにご来光タイム。出現場所はやはり奥三方岳の左側から。
この場所は三俣峠の近傍(峠の指標があるところは密林の中)。オモ谷の源頭部にあたるこの地点からは、北東方向に白山北縦走路と妙法山が見えた。
間名古(まなこ)ノ頭のピーク方面に向かっていくが、これも北西面をトラバースして決してピークには立たないルートだ。
なので白山をドカーンと拝める地点は出てこなかった。間名古の頭を巻き終えた地点(稜線との合流点)でズバっと開けることを期待したが、樹林の中。おまけにそこから先は密林に向かって下降していたので、時間的にもこれまでとして戻る決断をした。
う〜ん、樹間の中からの望遠じゃイマイチだねぇ・・・ウグイス平まで行けたら違った景色になるのかもしれないが。
(大汝山) (左奥に御前峰,右が剣ヶ峰) ちょっと気落ちして来た道を引き返す。ゴマ平の上部ある名無しピークがやけにトンガって見えた。個人的にはゴマの頭と名付けたが
左手には地獄尾根(手前の尾根)と岩間道から続く尾根が。地獄尾根の壮絶な崩壊具合と、七倉山の優美な尾根が対照的だ。
ありゃ、時刻は7時を回っている。ちょっと遊び過ぎたかな?
朝日が当るゴマの頭を見ながら、避難小屋へと戻っていく。
オモ谷(シンノ谷)源頭部の左岸斜面の紅葉がキレイだった。赤い樹林が規則正しく?点在していて、パッチワークのようだ。奥に見えるはスーパー林道を使えばサクっと登れる三方岩山かな。
そろそろ白山ともお別れかな。日向は暖かいが、地面にはそっと冬の足音が聞こえてきている。
ありゃ?結局最初の展望地がいちばん白山をマトモに撮れる場所だったのかも。
山ノ神「こんなんやった、無駄に先に歩かんかってもよかったんとちゃう? 臆「いや、あの〜その〜」
しどろもどろに追い打ちをかけるように、ちょうど剣ヶ峰に滝雲が流れ、なかなかの絵になった。
山ノ神「やっぱし、ここがベストやんか!」
はいはい。だって白山に近づいた方がもっと大きく見え・・・と言い訳するよりも手はシャッターボタンに伸びていた。 避難小屋に戻る最中、湯谷ノ頭方面つまり昨日登ってきた稜線の紅葉が、あまりにも美しかった。
あ〜そうそう、日の出前に見えていた北アはすでに雲の中にお隠れになっていて、これも撮影タイミングを逃してしまった
まあ、また来ようっと。お花の時期に3日ぐらいかけて、じっくりと縦走してみたいな。
今回は紅葉の絶頂期にめぐり会えて、とてもラッキーだった。復路もニッポンの山の秋の恵みをたっぷりといただき、中宮温泉に浸かって余韻にも浸った。
山行日:2012/10/20(土)〜21(日)
形態:3名
天候:1日目晴れ後霧,2日目晴れ時々曇り 撮影機材:PENTAX k-5,12-24㎜F4,18-135mmF3.5-5.6,samyang14mmF2.8,O-GPS1 |




