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トロッコ軌道歩きは続く。沿道にサザンカらしき白い花が咲いていた。 線路上にいきなりヤクシカが出現。しばらく遠巻きで観察していたが、向こう側〜下山客が押し寄せ、鹿さんは挟まれてしまった。逃げ場を求めてあわてて退避する様が面白かった(鹿さんには悪いが)。 14:15、ようやくトロッコ軌道の終点、大株歩道入口についた。空はすっかり厚い雲に覆われている。 ここには大きなトイレがある。大勢のゲストでごった返しているが、ほとんどは縄文杉の日帰りハイカーだ。これから上がろうとするのは我々ともう一組の男女(男性はガイドさんのようだ)、そしてここで追いつかれた関西弁の20人近い大パーティ、以上3組であった。 ここからは今までとは異なり、本格的な登山道となる。しかし随所に木製階段が敷設されており、決して歩き難い道ではない。ただし、微妙なアップダウンが多いせいか、思ったほど標高を稼げない。 翁杉(おきなすぎ)の年季のこもった姿に、思わず歩みを止める。 そしてウイルソン株。切株だが非常に大きくて、根元は空洞になっている。時間的にここまでで戻るゲストもいるらしい。 これは夫婦杉(めおとすぎ)。仲良く手をとりあっている姿は微笑ましい。 白谷雲水峡から10km以上の道のりをこなしてきたせいか、さすがに脚が鈍ってきた。そして周囲はガスで覆われ、白濁の世界に変わってきた。そして櫓のようなテラスが見えたその先に、それは屹立していた。 (たそがれる老木、縄文杉) 風格はあるが、さすがに観光地と化しているので、周囲の雰囲気がイマイチである。縄文杉にとっては迷惑なのか、それとも助かっているのか※7 ※7:放っておくと観光客によって杉がイタズラされるので、周囲はテラスによって囲われている。 縄文杉からちょっと下りたところで水場があり、ここでたっぷりと補給しておく。この先の高塚小屋には水場がないためである。高塚小屋は小屋もトイレも、うーんイマイチっぽい。もっとも既に満室になっており、幕営場所を探すのも簡単にいかない状態であった。 薄暗くなるとポツリポツリと水滴が落ちてきた。そのまま早寝するが、ポタンポタンというおそらく樹林から滴り落ちる音は、日付が変わっからもずっと聞こえていた。大丈夫か、明日の天気? 山行日:11/23(金) 天候:曇り時々雨 形態:ペア コース:白谷雲水峡1020〜辻峠1200-1215〜楠川別れ1250〜大株歩道入口1421-30〜縄文杉1630〜高塚小屋1650(テント泊) トレース:問題なし ◆本日のメニュー◆
朝:鹿児島の宿の朝食 昼:おにぎり+唐揚+行動食 夜:おにぎり残り+棒ラーメン |
屋久島と九州の山
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「もののけ姫の森」 ****************************************************************************************** くぐり杉から白谷小屋※4は目と鼻の距離だ。ここはかつて屋久島唯一の営業小屋だったらしいが、長続きはしなかったらしい【F】。 ※4:現在屋久島には6つの山小屋があるが、すべて無人の避難小屋。トイレはある。 小屋前は広場になっているが、先を急ぐため通過。七本杉を越え、10分ほどの登りと格闘すると、緑で覆いつくされた「もののけ姫の森」※5に出る。 ※5:この名称は数年前のガイドブックには記されていないが、管理棟で配布しているパンフレットには載っている。またその名称の指標もあるので、もはや正式名称と言っても差し支えないと思う。 幽玄の世界にちょうど光が射し込め、陰影がついた。 もののけを撮ろうとしたわけではないが、三脚を立てて撮影に夢中になる。自分でも目の色が変わっていることに気づく。 さらに登ると辻峠(979m)に着く。ちょっと下った鞍部には美味しい水が出ている。また辻ノ岩屋(大岩の下が岩室になっている)も水場のすぐそばだ。 ここからは250mほど高度を下げ、荒川登山口からの合流点となる「楠川別れ」まで植林地帯を南下する。楠川別れからはトロッコ道をひたすら進む。トロッコ軌道のレールは頼りなさそうだが、現在でも車両が走ることもある。 レール間に木道が敷設されているので歩きやすいが、対向者を行き違うときは避ける必要あり。何しろこの歩道も、縄文杉見物のゲストが非常に多い。 三代杉。 この後四代、五代と進むにつれて、このスギの形状はどうなっていくのだろうか。 単調なトロッコ道歩きだが、植物の案内板を読んで気分に変化をつける。 上空ではヘリがひっきりなしに爆音を響かせている。ちょうど土埋木※6の搬出作業期間らしい。耳障りだが、屋久島の貴重な観光資源なので仕方ない。 ※6:土埋木(どまいぼく)の説明はこちら。
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(序)で書き忘れたけど、空路で入った場合、ガスカートリッジを島内で購入する必要がある。屋久島空港はちっちゃな施設なので、売店とレストランしかない。その売店で腐るほど売っていた。でもプリムスの250Gが600円以上したので、お高い印象を受けた。もっとも使用済み缶も、そのまま回収してくれたけど。 ****************************************************************************************** 白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう、入口は標高610m)は大勢の観光客やハイカーでごった返していた。まあ3連休の初日だから仕方ないか。ちなみにタクシーの運ちゃん曰く、「GWは(破壊的な人ごみになるので)やめた方がいいよ」とか。 管理棟で協力金※1 @300円×2を払い、登山届を提出する。下山したら屋久島警察に報告せよとのこと※2。ちなみにここは公衆電話もないし、携帯も通じない。 ※1:強制徴収ではないが、どう見ても払わんと入らしてくれないような錯覚を受ける。よって皆さん払っている【F】。 ※2:あ゙ーーーーーーっ!ケーサツに下山報告すんの忘れてるやんけ。遭難者扱いかもw とりあえず10:20に出発。ちなみに私は18kg超級のデカザックの怪人と化しているので、皆さん奇異のマナザシで見る。 【ザックの中身(外身も)】 ・テント一式 ・シュラフ ・マット ・銀マット ・ガス缶及びストーブ ・コッフェル一式 ・雨具 ・ベースレイヤー×3 ・おパンツ ・靴下 ・タイツ ・トレッキングパンツ ・冬用帽子 ・冬用グローブ ・ザックカバー ・アタックザック ・ヘッデンやラジオ等の電気機器 ・沢靴 ・ドライパック ・タオル×2 ・一眼レフ ・三脚 ・交換レンズ ・フィルム×5 ・コンデジ ・それと食糧などなど タオルや着替えがやたらと多いのは、下山後温泉に入るため(よくばり)。 沢靴って?(これが重かった)・・・一応w またここはエコツアーガイド※3のメッカらしく、単独登山者から大人数のハイカーまでガイド付きでツアーを楽しんでいたのをよく見かけた。 ※3:人口約13,000人の島に140名ほどのガイドがいるとのこと。かなり比率的に多い。【F】 「ひと月に35日雨が降る」と比喩される屋久島だが、10〜11月は比較的晴天に恵まれることが多い(だからこの時期を選んだ)。しかしそれにしても今年の11月は少雨で、花や果樹が枯れかけているらしい【I】 ここ白谷も、いつもならもう少し水量が多いのだろう。 「飛竜落し」も躍動感に欠けていた。 それでも「さつき吊橋」近くになると、雰囲気が出てきた。 歩きやすい楠川(くすかわ)歩道を進むにつれ、どんどんと緑の面積が増えてくる。 途中に渡渉点が一箇所あるが、やはり水量は少ないので楽勝。 そうこうするうちに「くぐり杉」に到着した。 ******************************************************************************************* 文末の
【F】は、途中で知り合った地元のF嬢からの情報です。 【I】は、屋久島タクシーの運ちゃんからの情報です。 |
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9月の末、体育の日の3連休の初日に当たる土曜日が出勤でツブれることになり、無性に腹が立った。その代償(?)を11月末の3連休にぶつけることにした(笑)。 ターゲットは屋久島。 当初難航した航空券の入手も、何とかキャンセル待ちが回ってきたので、無事確保できた。 ただ最後まで悩んだのが3日間のコースとり。縄文杉と宮之浦岳はやはり外したくない。そうすると荒川登山口〜縄文杉〜宮之浦岳〜淀川登山口というのが無理のない、即ち屋久島登山ビギナー向けのコース。 しかし荒川登山口に至る林道が崩落しており、アクセスは極悪の状態。となれば淀川登山口から入山して、初日淀川小屋泊まりで2日目宮之浦岳を経由して高塚小屋泊、そして白谷雲水峡へ下山---とするのがフツー。 ・・・しかし臆崖道は、「よくばり」だったのである。 霧島連山を眺める鹿児島空港から、屋久島を目指してプロペラ機へと搭乗する。 飛び立った機内から、鹿児島を眼下に見下ろす。迫力の桜島噴火口、そして端正な山容の開聞岳を上空から通過していくのだから堪えられない。しかし洋上から屋久島へ近づくにつれて雲の塊が増えてきた。そして雲の中へと突入し、降下していく。雲下に出たときは、屋久島空港が目と鼻の先の距離だった。そして着陸時に大きく旋回、そのとき上空から奥岳(屋久島の中央部に聳える高峰)を見ることができた。 天気予報では晴れマークひとつだけだったが、到着時には小雨がパラついていた。やはり一ト月に35日雨が降ると言われるだけあって、一筋縄ではいかない。予約してあったハズのタクシーが何故かキャンセルになっていたが、客待ちのタクシーに乗って白谷雲水峡へと向かう。途中、宮之浦(集落)のスーパーで本日の昼食を買出し。空港から白谷までは4700円と事前情報通りだった。
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