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7月27日、中央最低賃金審議会の2011年度地域別最低賃金額改定の目安答申が出ました。中身は引き上げ幅はここ数年より大幅に小さく、地域間格差を拡大、生活保護基準との剥離も残すもの。震災で企業の経営状況は大変と言うが、あまりにひどくてがっかりというより頭にきます。特に1円だけアップが被災3県を含む38府県に及ぶ。こんな水準で「震災復興」「東北を蘇らせよう」と言われてもとても奮起する気になれないでしょう。被災していない地方でだって、最賃水準で働いている人の実態を知っているのでしょうか。
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各都道府県での審議も徐々に始まっています。中央の目安はあくまで目安だと気を取り直して。これから舞台は地方審議会に移り、ここをみんなの声と行動で動かしましょう!
早速、岩手ボランティア帰りの高知のマキさん(全労連青年部常任委員)が、県最賃審議会で意見陳述しました。今年から高知県の審議会は公開となり、県労連から意見陳述したのはマキさんが歴史的第1号(かも)!最賃体験などの取り組み通じて実態を明らかにしています。
以下、貼り付け
自己紹介(高知県労連書記次長のマキです。)意見陳述のお時間いただき有難うございました。
私からは、最賃の引き上げと、最賃の月額設定について意見させていただきます。
県労連は、最低賃金が計算式のごまかしによって、生活保護の水準を上回っているとなっていますが、実際には、最低賃金が今も生活保護の水準を下回っているということを、現場のケースワーカーの実務経験などから主張してきました。昨年は、政府・労働者・使用者の合意によって、2020年までに時給全国平均1000円以上に、そして早期に800円を目指すという方針のもと、高知県の最低賃金は642円となりました。しかし、現行の642円では、憲法25条に条文化されている、「健康で文化的な最低限度の生活」には到達しない、ということを、実生活の上から証明するために、青年部が体を張って最低賃金生活体験を行いました。
5月9日から6月7日の30日間を最低賃金の手取り93,598円で過ごしました。93,598円の内訳としては、1カ月の労働時間172時間分から、県民税や健康保険、厚生年金などを差し引いた金額です。
26歳から35歳までの青年5名が参加しました。私も今回最賃体験に参加しました。個人的には、10万弱あれば、何とかなるのではと思っておりましたが、結果は5名の参加者全員が93,598円をオーバーしました。平均で言えば、約74,000円もの赤字となりました。彼らは、無駄にお金を使ったという訳ではなく、食費を削ったり、さまざまな努力をしてなお、最賃の倍近い金額が必要だという結果になりました。
参加者からは、「朝は食べず昼はうどんで1ヵ月過ごした」「食事の回数と量を減らして、体重が3キロ減った」「集中力が無くなり、ミスが目立つようになった」「最賃体験を始めて、すぐイライラするようになったと指摘された」など、健康的な生活とは言えない状況とそれによる弊害が報告されています。
また、感想にもあるように、結婚式などの冠婚葬祭の費用が、大きな負担になっていることが分かりました。統計から見ても、結婚などは25歳〜35歳前後の青年層に集中しており、親戚や知人の結婚式が多くなります。今回の体験中にも、5名中4名に結婚式の予定が入り、それによって出費が大幅に増えました。冠婚葬祭は日本社会においても文化的な行事ですが、最低賃金の生活では結婚式などに参加できないことは目に見えています。
こういった側面からも、現行の最低賃金では、憲法25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」という条文を十分に満たせていないということは明白です。
今回の体験は、1ヶ月間という短い期間であり、衣服の購入などもありません。仮に、冠婚葬祭には出席せず、衣服も買わず、友人との交流を断てば、最低賃金でも生活はできるでしょうし、実際にそこで生活をしている労働者もいます。しかし、個人によって幅があるにせよ、ただただ生きていくことが、健康で文化的な生活とは言わないではないのではないでしょうか。
そういった点を踏まえて議論をお願いします。
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2011年07月30日
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