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<政策ニュースレター第89号>
第100回社会保障審議会医療保険部会報告
高額介護合算療養費制度の見直しも論点に


  第100回社会保障審議会医療保険部会が11月18日に都内で開催され、事務局より、医療保険と介護保険の合計自己負担額(年単位)を軽減する高額介護合算療養費制度について、高額療養費制度の限度額引き上げと合わせて見直すことの論点が提起された。
 また、「かかりつけ医」を普及する観点からの患者負担のあり方、子どもの医療費助成を行う地方自治体に対する国民健康保険の国庫負担減額調整措置のあり方に関する2回目の議論などが行われた。
 次回は11月30日(水)に開催される予定である。
 部会での主な意見は次のとおり。

1.「経済財政運営と改革の基本方針2016」、「規制改革実施計画」、「経済・財政再生計画改革工程表」の指摘事項について
(1)高額介護合算療養費制度について
【連合 伊藤局長】どのような人が高額介護合算療養費制度の支給を受けているのか詳細に教えていただきたい。現状は限定的な利用のようであるが、ダブル介護の状況がよく聞かれるようになってきている中、合算療養費制度の見直しが介護離職を助長することになってはならない。今回、医療では高額療養費の見直し、介護でも負担増の議論がされており、年単位の合算療養費制度の見直しがどのように影響を及ぼすことになるのか、慎重に検討することが必要。

【高齢社会をよくする女性の会】後期高齢者になれば要介護度も重い人が多いと思う。利用実績が少ないのは、高額介護合算療養費制度の申請漏れが多いのではないか。

【国保中央会】負担能力に応じた負担のあり方として高額療養費制度を見直すのであれば、高額介護合算療養費制度も見直すべき。国保では合算療養費制度の周知を行っているが、わかりにくい制度であり、例えば所得区分のあり方も整合をとるなど、被保険者にわかりやすく見直すべき。

【知事会】高額療養費だけでなく高額介護サービス費についても所得区分ごとの該当者分布を見るなど、介護保険も含めて全体像を把握して検討すべき。

【市長会】高額療養費の見直しに合わせ合算療養費制度を見直すことはやむを得ない。
 
(2)「かかりつけ医」を普及する観点からの外来時定額負担について
【連合 伊藤局長】外来の機能分化の推進や初期医療・病診連携の調整といった役割を担う機能の普及は重要。しかし、患者負担のあり方に着目した検討として、保険給付の範囲を縮小する考え方には賛成できない。また、選定療養で負担に差をつけることについても、医療機関の地域分布の問題や、受診行動の誘導につながり得るのかということを含め、時間をかけて議論することが必要。

【日商】「かかりつけ医」の定義の整理とともに、患者の受診行動を変えていくための検討が必要。具体的には、ICTの活用による「かかりつけ医」と大病院の連携推進や、定額負担の導入を検討すべき。

【健保連】外来の機能分化を推進することについては概ね意見の一致があると思うが、選定療養のような保険外の定額負担だけでなく、保険給付を減らす定額負担のあり方についても検討すべき。
 
(3)子ども医療費助成にかかる国保の国庫負担減額調整措置のあり方
【町村会】減額調整措置は早急に廃止するとともに、子どもの医療費を軽減する全国一律の制度を国として設けるべき。

【市長会】頻回受診による小児医療への影響を懸念する指摘があるが、小児医療を担う医師からは積極的に医療費助成を行うべきとの意見を受けており、市民からの要望も非常に強い。減額調整措置は廃止すべき。

【知事会】減額調整措置は地方自治体による少子化対策や子育て支援策としての努力を阻害するものであり、直ちに全廃すべき。

【健保連】公的医療保険として、市町村によって対象年齢や負担額が異なる状況は改めるべき。

【堀教授】減額調整措置を見直すと負担が地方自治体から国へ移転することになるが、そのことが有効な子育て支援や小児医療の提供体制の改善につながるよう、財源の使途をセットで検討すべき。
 
2.国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額
【市長会】国保の賦課限度額の引き上げが、負担能力に応じた負担に必ずしもつながっていない。高所得層ではなく中間所得層の負担増になっているため、仕組みのあり方を根本から検討し直すべき。

【知事会】都道府県が国保の財政運営の責任主体となる2018年に向けて、新たな制度設計の検討が続けられている段階であり、別に設置されている国と地方との協議の場で詳細な議論を行うべき。

【健保連】被用者保険では2015年の法改正で標準報酬月額の引き上げを行っており、国保においても同様に、所得の高い人には相応の負担をしてもらう見直しを行うべき。

【経団連】被用者保険と国保との制度間の公平性という観点から、国保の賦課限度額を引き上げるべき。
 
以 上
 
 
 

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