2019.5.1  全有連代表交代のお知らせ
みな様には、長年に亘り全有連や米山を支えて下さり心より感謝いたしております。全有連の発足は国内外において食糧汚染や環境汚染が深刻な状態で進行中の最中でした。特に「沈黙の春や複合汚染」の著書から農薬や化学物質の怖い実態を知らされ、また研究者からは水質や大気汚染の現状も報告され始めた1980年代に、食の安全性に危惧を抱き始めた消費者の方々と生産者などが安心して食べられる農産物を作ろうと云う目標を掲げる人たちを集い、全有連が誕生しました。
消費者宅へ野菜の普及活動をしていると「主人は農薬会社に勤務しているのに私が農薬を使わない野菜を求めるなんておかしいですわね」と言いながら会員になってくれた主婦がいました。旦那さんの仕事の関係で、農薬の怖さを十分に知り、主人や子供の健康を考えると、と言いながら入会されました。全有連の会員さんも同じような心境だったろうと思います。数年前出版した全有連の「食と命」に思いを述べて下さった方々も同じ言葉が多く書かれていました。
15年ほど前、佐藤 強が全有連の理念に共感し入社し、その後、食を通して、健康問題や環境問題、生態系のバランスなどを学び、そして今、家族の健康は何よりも優先とする生産者たちと共に、より安全な作物づくりに汗を流しています。そのお陰で私は10年ほど前から山形山農場で野菜づくりに専念できるようになり、全有連の運営を米山宏子と佐藤強の二人に任せて来ました。
元号の変わった五月、佐藤強を全有連の代表として運営の全て任せることにしました。まだ若輩ながら、しっかりした考えを持ち、公私ともに全有連の理念に則った生活をしており、より安心度の高い全有連を築き上げる事と思います。みな様方には、今後とも全有連とニューリーダーをお引き立て頂きますよう心からお願い申し上げます。
私は山形山農場で野菜づくりを生涯とし、みなさんから褒められる味と安全の追求に賭けたいと思います。また、たくさんの方々が農場に遊びにお出で下さいますことを心よりお待ちしております。

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小さな命の発芽の知恵

2019.4.1  小さな命の発芽の知恵

 配送センターの隣にビニールハウスが3棟並んでいる。真ん中のハウスの一隅をサイハン(ポニー)の冬用の厩舎として、残りを野菜の育苗プールに活用している。今年は、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、子供ピーマン、九条ネギ、幅広ニラ、黒べえ茄子、を3月中旬に蒔いた。
キャベツやブロッコリー、カリフラワーは、播種後6日目にキレイに発芽が揃い元気に育っている。それなのに他の野菜は芽吹きの気配もない。何故だろうか。植物の発芽条件は「水と空気と温度」であり、それが適正であれば発芽するはず。ところがナスやピーマンはそうはいかない、発芽後も大量の水を吸い上げて生長する性質から、キャベツやブロッコリーのようにたやすく発芽を決めてしまうと、長い生育期間中に、いつ水不足に会い子孫を残せないまま枯死する危険もあり、軽々には発芽しない仕組みを作っている。
発芽失敗が起きないように、種子はわざわざ硬い皮を造り、その種皮の表皮には念入りに発芽阻害物質を作り、水が十分にあるか確認できるまで発芽をブロックしている。その発芽阻害物質は水溶性で作られ水に浸っていると次第に溶ける仕組みで、長い日数、水に浸されると発芽阻害物質は溶け出しブレーキ機能を失ってしまう。   
発芽阻害物質が水に溶け終わると、そのシグナルを受けた発芽促進物質が種子に発芽スイッチを入れ芽吹きを始動させる。誠に慎重で単純だが賢いシステムには感動と感心が重なった。農業は「命の尊さ」が観えるから嬉しい。
植物にとって水は何よりも大事な必需品、一度発芽すると 「しまった!」 と思ってもやり直しがきかないのを植物たちは知っている。だから発芽は神経質なほど慎重でなければならない。そうでなければ子孫の繁栄を永続的に望めるものでもない。植物が水の有無を確認するために発芽阻害物質を造り硬い種皮に組み込ませた仕組みの発明も、結果は単純だが明快な知恵に学ぶところが多い。すばらしい先駆者だと思う。
地球上のすべての生き物に己の身体を食べ物として与え、しかも絶滅することなく永遠に繁殖を続けている。その大胆で堅実で賢い生き方を形成したのも、何億年もの間、自然災害と向き合い、命の危機を繰り返しながら編み出された英知の姿なのでしょう。
植物はとにかく賢い生き方をしている。生きている姿にまったく無駄が見当たらない。猛暑が続くと葉の縁を焼いて身体を縮め、虫に襲われると天敵昆虫を呼んで補虫させる。干ばつには全身を丸めて水の蒸散を抑え。エネルギーが不足すると躰を太陽に向けて光合成をたかめる。素晴らしい生き物である。
生きる知恵を教わりながら、今日もその命に感謝して戴く。 山形山

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味の記憶


2019.3.1  味の記憶

 美味しいものを食べるとその幸せ感はいつまでも舌や心に残っている。ある日、ひょいと思い出しては懐かしくなり無性に食べたい衝動にかられることもある。おふくろの味もその一つだが、今朝の大根の煮物はそんな味だった。雪国ではどの家も春までの野菜を屋敷や畑に生けて暮らした。それも完熟した野菜ほど美味しいことを子供たちまでが知っている。今朝の煮大根はまさに完熟した越冬大根の味だった。
 最近、果樹農家の奥山氏が雪室でふじリンゴを追熟させている。そのままでも十分美味しいリンゴだが雪室で再度熟成させると魔法をかけたように更に深い味わいとなり、甘味も酸味もまろやかにからみあって至福の旨さになる。雪の力で醸され、一段と美味しくなった奥山氏のリンゴもこれからは心の奥に残りそうだ。

 山形山の野菜も舌や心に刻まれる味にしたい。そんな思いで何年も土づくりを重ね、種を選び、ミニ苗を育てて来た。美味しい野菜は栽培の仕方でも多少の違いは出るが、基本的には遺伝子で決まりカタログの説明には殊のほか注意しなければならない。グラビアの写真に惚れこんでうっかり蒔いて味気ないゴリゴリ野菜を育ててしまっては食べる人たちに申し訳ない。殆どの種子会社のカタログには「作りやすい、耐病性に優れている、収穫期が早い、収量が多い、形がいい」など、生産者の作りやすさだけが強調され、消費者が求める美味しい文言は少ない。

 今年もミニ苗で育苗する。やはりこの育苗法は山形山での栽培に合っているようだ。生育環境に適応しやすいミニ苗は強いストレスを感じることなくのびのびし、定植後も畑の環境に直ぐとけ込んで猛烈な勢いで大きくなる。その姿を眺めるのがうれしくて雨の日も声をかけに行く。会話はできないが、テレパシーのようなものが働くのか独り言や手で触れてやると喜んでいるように見えるからうれしくなる。
働きすぎを心配する妻をよそ目に野菜とふれあう一日はやっぱりいい。でも今年は、みなさんにもご心配をかけてしまったことだし、ゆっくり働くことに決めた。

★.苦しみをともにするのではなく、喜びをともにすることが友人をつくる。 ニーチェ
 
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晩年の楽しみ

 
2019.2.1  晩年の楽しみ


驚いてしまった。何十年も内臓疾患で入院経験などなかった自分が9月に肺炎を患い、大晦日から10日ほど急性膵炎で入院した。里山で心地よく汗を流しながら有機農業をやっていた自分がまさか数ヵ月で2回も入院生活をおくるとは思いもよらなかった。  

そもそも有機農業を始めたきっかけは傷めた身体機能を回復させるための食糧生産であり、健康増進のための有機農業であった。お陰で全ての機能は回復し食と農のあり方は健康体の創造であることを心底わかりきっていただけに残念でならない。

加齢から来る自然現象であれば仕方のない事だが、いずれにしても、これを機会に生活習慣や食のあり方を年齢に併せたスタイルに切り替え、心も体も農に弾む健康体に戻さなければ晩年の人生の楽しみを失ってしまいかねない。 


勿論、晩酌は担当医からきつく止められしばらくお預けとなるが、完治までは玄米五目飯に改め免疫力や治癒力を高め膵臓機能を正常に戻す食事内容にした。身体のすべての箇所が再生能力を有するとすれば膵臓機能も必ず戻ると信じ努力して回復させたい。


 それに免疫力の高い「レタスや白菜、小松菜、法連草、ブロッコリー、茄子、胡瓜、トマト、大根」を多く食べ、そして抗酸化力を持つ「茎立ちやブロッコリー、カリフラワー、小カブ、ピーマン、南瓜、イチゴ」等も意識的に食卓に乗せ、解毒作用の強い「ニンニクやニラ、ネギ、キャベツ」も積極的に山形山農場で栽培する事にした。
 勿論みなさんの分も栽培計画に入っています。


 しかも今年から土壌肥料として昨年まで投入した厩堆肥やアミノ酸肥料、有機酸肥料、ミネラル液剤の他にワインの発酵に用いる微生物の栄養剤も使う事にした。おそらく土壌微生物はこの栄養剤を好んで食べ大繁殖するに違いない。そうなれば尚栄養価の高い美味しい野菜が育つはず。また土壌微生物の大量発生は異常気象時における干ばつや冷害などの緩衝力に長け、激しい気候の変化に野菜は過度のストレスを感じることなく育つ気がする。


直射日光で生長する露地野菜は日常的に紫外線や暴風雨、病害虫と闘いながら生き抜いている。それを可能にしているのは免疫物質や抗酸化物質、解毒物質、ビタミン類などで、これらは全て野菜が自前で造り出す貴重なファイトケミカルであり、今年はこの防御物質がぎっしり詰まった治癒力野菜をみなさんと一緒に食べながら、なお健康な年になるよう働くつもりでいる。  里山や白菜眠る雪五尺  山形山


 


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野兎の芸術

2019.1.1  野兎の芸術作品
 新年おめでとうございます。きりっと清々しい寒さの元旦を迎えました。今年もうれしい言葉を頂けるよう全員でいい作物を作りお届けします。山形山農場の土質も手をかけた甲斐があらわれ畑らしい土壌に近づきました。コウロギ以外の昆虫は生態系のバランス内に収まり有機農業にふさわしい環境も形成されて来た。そうなると農場に行くのが楽しくなり、昨年暮れ雪に覆われ何も見えない畑に雪を漕ぎながら行ってみた。すると野ウサギの足跡が雪面いっぱいに刻まれナスカの地上絵の如く描かれていた。餌を求めて歩いたウサギの芸術作品、動物や小鳥が春までの命を繋ぐ試練の冬の姿を眺めているうちに、つくづく人間に生まれた幸せを感じた。
 食べ物が豊になる春には、このような飢餓の連想は起きないものだが、厳しい雪原に餌を求める姿を見て、もし仮に1993年の米騒動のようなことが年毎に私たちの生活の中で繰返されるとしたら、それこそ大変、そんなことをチラリと脳裏にかすめながら白菜畑に着いた。深い雪から白菜を掘り出すと降雪前より淡い緑に染まり雪の中で眠っていた。つい可愛くなり根ごと土を付けたまま一株だけ持ち帰り、プラウンターをビニールで覆い植えてみる。するとやっぱり息づき結球を始めた。
 本当に野菜の生命力は凄いと思う。特に白菜は小松菜やほうれん草と並んで免疫力の高い野菜と言われ、少しぐらいの寒さやキズにも対応できる力を持つ優れもの、だから白菜を食べると体が温まる分けです。大根も白菜も葉物もイモ類もたくさん食べた人こそ元気と言った。その言葉通りです。
 今年も全有連の生産者たちが一緒になって安心な作物を作り、外来食糧が多くなる中で自給率を高める生産に取組む農業です。勿論、山形山農場も虹色クラブの面々と一緒に野菜づくりを進めます。昨年は会員さんも手伝ってくれた。柿の収穫や管理機での畝立て作業、山ウドの定植、肩掛け除草機での草刈りです。農に触れて楽しかったと言っていた。会員さんや虹色クラブの人たちが写る農場はユートピアのように思います。農業参加は大人だけでなく、幼児教育に良いと言われ保育園や小学校でも土に触れる教育を取り入れているところもあり、是非、みなさんもお出でください。
去年今年 貫く棒の ごときもの  元旦 虚子

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