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始まりのロックが、否応なしに舞台への期待感を上げてくれる。
そして、普段着の役者が転げるように走ってくる。
ますます、盛り上げられる観客。
そして、ちょっとあたりを見回し、オーランドーになっていく旬くん。
ちょっと大きめのセーターが冷遇されている境遇を物語る。
けれど、それがかえって育ちの良さを強調する。
端正な顔立ちと、激しい言動のなかにも、
きちんと教育を受けていないにもかかわらず、
どうしても本人から醸し出される生まれながら持ち合わせる品の良さ、
そういうオーランドーをさり気なく、そこにいるだけで体現してしまう。
レスリングの動きは舞台上あんなものだろうと思うが、
とにかく皮のコスチュームの旬くんがステキ。
そして、ロザリンドとのはじめて出逢うシーンは、
初々しくも、一目惚れの感じが可愛らしい。
ちょっと痛いくらいの恋する青年をカワイク演じている。
アーデンの森での必死な姿は、飢えたコヨーテという表現があったが、
まさに自分の家族を守るために、必死になる父親を連想させる。
大切な誰かを守るために。
ロザリンドと再会し、涙ながらに愛を確かめ合う場面は美しい。
全てめでたし、めでたしとなるラスト、ロザリンドの口上は微笑ましい。
個人的には、「ごきげんかい、ロザリンド」のところカワイイ。
それと、カーテンコールで観客に投げキッスがカッコイイ。
失神寸前。
君は自分の素敵なところをわかってるよね。
お辞儀ひとつでもくらくらするよ。
十分お気に召しちゃいましたよ。
アーデンの森のセットもホント素晴らしい。どれもこれも。
蜷川さん、ホントごちそうさまでした。
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