カオルコのジキジキな日々

いつかあなたとバックギャモンを

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年下の先輩芸人

新宿ロフトプラスワンにナイツとWコロンのトークショーを観に行った。
誘っていた年下の彼氏にふられたので、不本意だったがきーちゃんと二人で行った。

以前ここへ来た時はサンドウィッチマンとU字工事のトークショーだった。
あの時も二組の仲の良さが微笑ましかったし、それぞれの人柄がよく出ていてますますファンになった。
それにネタとはまた違った彼らの一面が見れて、ファンもきっと楽しいだろうと感じた。
サンドウィッチマンと初めて会って、DVDの事を話せたし、私達のTシャツを渡したりした。

ナイツとは「誰も知らない泣ける歌」で収録が一緒だったので、その時挨拶させていただいた。
今日オープニングから30秒くらいでナイツの塙さんが「今日は客席に芸人さんがいらしてます」と言うので
ああ、だれかプライベートで来てるんだろうなと思ったら
「めおと楽団ジキジキのお二人です。」とか言って、私たちの方を指す。

客席が薄暗いから、まさか見つかるとは思ってなかったので
びっくりしたが、Wコロンも一緒に立ちあがって
「今度お笑い音楽祭に出られますよね、僕たち司会なんです」と言うではないか。

以前ぶっちゃあさん主催の「お笑い音楽祭」に出て、また誘われたのだが
スケジュールが合わずに残念ながら、とお断りした。
終演後楽屋にいって、それをWコロンに説明した。

きーちゃんはWコロンとは面識がないが、私は以前ものまね館「Kisara」に後輩の二宮優樹さんが出た時
客で行っている。
その時”ねづっち”お得意の「なぞかけ」で私がお題を出してWコロンの千社札をもらった。
まぁお題を出した客をいちいち覚えているとは思えないので、私も初対面のようなものだ。

その時も思ったが、ねづっちのなぞかけのクオリティは半端なく高い。
かなりひねっていて、即興なのに「お見事」という感じのできあがりだ。
 
トークショーの後半はナイツの後輩、マセキ芸能社の若手コンビ”遊び屋”の二人を加え、6人でなぞかけをした。
こういうのを見事にすぐ答える人は、本当にすごいと思う。
いつもやっていると、そういう思考回路がつながりやすいのだろうが、それにしてもうまい。

そして、お客さんの中のある女性がねづっちの真似をして「整いました」と手を挙げた。
そして発表したなぞかけが、なかなかうまかったので、場内大盛り上がり。
ステージ上でもかなり受けていた。
素人にあそこまで堂々とやられてしまっては、一つも作らなかった塙さんなど、立場がない。

今日のトークショ、ナイツよりもWコロンの方がよく喋っていたし、
改めてWコロンは力のある芸人さんだという事がわかった。

ナイツの土屋さんは、本当に育ちのいい好青年という感じで、いつもさわやかだ。
前回テレビ収録でお会いした時は、塙さんもかなりスマートでステキな方だと思ったが
今日塙さんは少し疲れていらしたように見えた。
スケジュールがかなり忙しいようだ。

先日Yahooのゲームのチャットでお笑い談義になった時、誰が好きですか?と聞いて
「オードリー」と「はんにゃ」と答えた人がいた。
私は二組とも嫌いではないが、この人たちは今テレビでの露出が極めて多い。

誰が好きかと聞かれて、お笑いが大好きでかなり詳しい人の中で、
この二組の名前を挙げる人はあまり多くないだろう。
あまりに当たり前すぎて、恥ずかしいくらいだ。

だから私はお笑い好きだったら名前は知ってるけど、そんなに出てこない
ラバーガールだとか弾丸ジャッキーとか、かなり露出は少ないけど南国姉妹だとか
そういう人たちを答えたくなる。
これからはそこにWコロンも入ってきそうだ。

南国姉妹といえば、先日新宿のパチンコ屋さんに入るところを見かけた。
我が家で彼の決めセリフ「なにこれ!?」が一時的に流行っていて
私は挨拶したかったのだが、向こうも戸惑うだろうから、やめておいた。
でも、喜ぶかもしれなかったから、やっぱり声かけておけばよかったと
ちょっと後悔している。

私達がうまい!とかすごい!と思う芸人さんに、年下の人が多いのは、ちょっとやっかいなのだ。
彼らから見れば、私達はすごく年上なのに、芸歴も実力も彼らの方がずっと上だったりする。
だからサンドウィッチマンが私達を「師匠」とか呼ぶのは、本当に勘弁して欲しい。

今日も楽屋でWコロンに名刺を渡しながら
「年ばっかくってますけど、駆け出しの新人ですので・・・・」と言って挨拶した。
いつか浅草つながりで、彼らと仕事できる日が来たら、嬉しいのだが。

年上の後輩芸人かぁ。
扱いづらいったらないな。
彼らはきっといやがるだろう。

遅すぎたお笑いデビューの弊害が、この辺に来ている。

こども劇場三日間

調布・立川・蒲郡と三日連続でこども劇場関連のイベントに出演した。
うまくいった日もあったが、反省点が残る日もあった。

3年くらい前からか、このこども劇場の仕事を紹介していただき、東北や九州などにもお邪魔している。
このこども劇場の特徴として、すべてが親御さんとこども達の手作りだということ。

だから、楽屋には弁当が置いてある事もあれば、炊きたてのご飯が入った炊飯器と
保温されたカレー鍋がど〜〜〜ん!と置いてある事もあった。
それが高級料亭の仕出し弁当よりもおいしかったりするのだ。

そしてこども達が書いたポスターが貼られていたり、ひらがなだらけの手紙をもらったりする。
そして演奏後に舞台で花束だけではなく、様々な趣向を凝らしたお土産をいただいく。

それを企画・運営されているお母様方の元気なこと。
皆さんこども達にいいものを観せたい、という気持ちで本当に熱心に活動されている。

めおと楽団ジキジキは、純心なこども達よりも、こういうお母さん方に受けることが多い。
主催者のスタッフの方々が、涙ふきながらいちばんゲラゲラ笑っていらしたり。

そして小学生だった彼らが成長して、中学生・高校生で運営に加わる場合も多い。
彼らは決してチャラチャラしていないし、私達の荷物を率先して運んでくれたり
みんなで会場の設営・撤収などを楽しそうにやっている。

今の若い者は・・・と嘆く大人に、そんな彼らの姿を見せたいと思う。
この子たちがいる限り、日本の未来は明るいのだと、単純な私は信じてしまう。

以前ショーケースとして、「めおと楽団ジキジキ」をそういうお母様方に売り込むため
様々な他の団体と一緒に、プロモーションの舞台に上がった事がある。
そこに出演されているのは、一流の表現者ばかりだった。
いわゆる「こどもだまし」は通用しないのだ。
誰が考えた言葉か知らないが、「こどもだまし」という言葉ほど不適切なものはない。
大人よりこどもの方が、その表現者の「本気度」を的確に判断する。
彼らは気を遣わないので、つまらない舞台は見事に「つまらない」と判断して
明かなる行動に出る。
ごまかしはきかないのだ。

この真剣勝負の中で、私達はずいぶん鍛えられたと思う。
まだまだ今回のように、反省点が出てくる場合もあるが
それが改善されていく事で、私たち自身の向上につながる。

どんな仕事でも手を抜いたりはしないが、こども劇場は色々な意味で厳しさを感じる現場だ。

手ごたえがあった時は、たいていDVD「面白音楽」の売り上げがいい。
これも分かりやすい結果で実にありがたい。

こどもとお財布は正直なのだ。

騒音はもういらない

新橋ZZに客として行った。
金子マリ・小川美潮の歌・新井田耕造のドラム・吉森信のピアノ・かわいしのぶのベース
こういう豪華なメンバーを間近で聴けるなんて、なんてぜいたくなんだ。

全くタイプも年代も違うと思われる二人の歌手は、お互いを尊敬し認め合っている。
美潮さんは、独特の世界を持っていて、人柄はとてもチャーミングだ。
こういう自分の世界をしっかり持っていて、それが上質な人の歌には、本当に憧れる。

マリさんは、とにかくかっこいい。
マリさんの出番になって、「だいたいこの店、予約した客が座れないというのはどういう事だ」という
人生幸朗のようなボヤキから始まって、忌野清志郎や大瀧詠一などにも話題が及んだ。

ブルースは奴隷しか歌っちゃいけないんだ。
奴隷じゃないヤツが歌うのはブルース「のようなもの」なんだ。
とも言っていた。
マリさんの「ブルースのようなもの」は、本当に魂の入っためちゃくちゃかっこいいものだった。

新井田耕造さんのドラムは、重たいのにうるさくない。
余計なことを喋らない(ステージを降りてもそうだ)。だけど、必要な事はちゃんと言う。

吉森さんのピアノは、すごくご機嫌だ。間奏の時なんかに、こっそりスキャットを乗せたりしたけど
この人のピアノで歌った事がある歌手は、きっと他の人のピアノでは歌いにくく感じるのではないか
というくらい、歌が乗りやすいサウンドとリズムと最高のバランスがある。

先日ゴミのようなバンドの演奏を聞かされて、同じ音楽として、どうしてこうも違うものかと改めて思う。
今日のメンツは、みんな一流だからもちろん演奏がうまいのだが、私はなにもヘタなことがいやなのではない。

ヘタなくせに、全然魂を伝えようとしていない事が耐えられないのだ。
出てくる音に対して、お金を取って人前で演奏することについて、彼らはナメすぎていないか。
どう見てもそれはフォークだろという楽曲に、余計なバンドの音を、しかも汚い音を重ねて、ごまかそうとするのはどうなんだ。

そうやって変な物を塗り重ねることによって、より伝わらなくなってしまっていることに、何故気付かないのだろう。

また、最後の曲が終わると同時に「アンコ〜ル!」と言いだす身内の声は、どうなんだ。

今日の演奏は、その会場にいるすべての人々が感動していた。
だから最後の曲が終わっても、拍手がやまなかった。
その鳴りやまない拍手に応えて、メンバーがもう一度楽器を持った。そして歌手がマイクの前に立った。
正しいアンコールの在り方は、これだ。

そこにいるすべての人がそれを望み、この素晴らしい世界に浸っていたい、
そして、そんな経験をさせてもらえた事に感謝するという意思表示として惜しみない拍手を送る。
演奏する側がそれに応える。

「アンコール」は「お約束」では決してない。
最後の曲が終わったから、みんなで調子を合わせて手拍子をするのは、馬鹿げている。

私はすべての楽曲が終わって、涙で顔がぐしゃぐしゃだし、一人で余韻に浸りたかったので
店のドアを出て、踊り場にいた。
そして本当に満ち足りた表情のお客さんが、名残惜しそうに帰途に付くのを見送った。

こういう上質の音楽だけがあればいい。他のくだらない騒音はもういらない。

上質の音楽といえば、先日の鈴木常吉 良元優作 ちくわぶ のライブの時もそう思った。
それぞれが、すばらしい魂と表現力を持った3組の演奏にひたることのできる幸せ。
それを同じ空気の中で体験できる幸運。

その夜、鈴木常吉さんの演奏を、みんなすごく静かに聞いていたので、
私はちょっとその雰囲気に耐えられなかった。
鈴木さんが「次は他のメンバーがみんなで出てきて、何か一緒にやる段取りになっているんだけど・・・」と言ったのに対して
私が小さな声で「段取りーチキン」と横にいるちくわぶのリヒトさんに言ったのが、ステージの鈴木さんの耳に入り
「何言ってるんだ、そこ!」と怒られてしまった。

一つの音に魂を込める鈴木さんに対し、どうしてもそこに小さくていいから「笑い」を求めてしまう私の
根本的な姿勢の違いが認められた瞬間だった。
「すみません!」とすぐに謝って反省したが、それほど集中してステージに臨む姿を
私も見習わなければ、と思った。

ああ、本当にうわべだけのゴミのような表現者は、荷物をまとめて国に帰って欲しい。
そして私自信が、そっち側に行かないように、自分の魂はきちんと伝えようとしているか
それを常に確認して行こう。
そんな事を改めて思った夜だった。

この目で見よう

五日間の大須演芸場を終えて、東京に帰って来た。
名古屋のバタヤン、竜鶴さんのいない大須演芸場は、なんだか寂しい。
まぁ獅篭さんはすぐ戻ってくるからいいけど、すっかり世代交代してしまった感がある。

今回は上方から講談の南青さん、立川キウイさん、初めてお会いする方がいらした。
お二人とも楽屋宿泊で、途中南青さんの誕生会などもあって、みんなと親しくなる機会に恵まれた。
また福三さんのチャーリーズバーでもいろいろ話せたし、芸人さんと仲良くなれて有意義な日々だった。

立川キウイさんは、談之助さんや獅篭さんの漫画や、いろんな人から事前の情報を聞き過ぎていて先入観が山盛りだったが
「伝説」になるほど下手な落語ではなかった。

前座時代が16年半。
それは浅田真央ちゃんが、生まれてから世界チャンプになるのと同じ年月だと、枕で自嘲気味に言ってらした。
16年半ってすごい。
その間、破門が三回。
着物のたたみ方を教えた後輩の着物を、自分がたたむようになるとは・・・・
後から入門した後輩に、どれだけ先を越され、Wikipediaと2ちゃんねるでどれだけ叩かれても
落語をやめなかった人。
彼の高座を袖から観ていて、
本当にこの人は落語が好きなんだなぁ と思った。

高座では「技術」ではなく「人」が出るのだ。
技術はうまくなるかもしれないが、その人の持っている魅力やいやしさはごまかせない。
そういう意味ではとても怖い場所である。

噺を聞いてどんなに「上手い!」とうなっても、どうも好きになれない噺家がいる。
上手くはないけど、何だか面白いよな、とまた聞きに行きたくなる噺家がいる。
もちろん、魅力的な人柄と技術の両方がすばらしい噺家もいる。

キウイさんは生来の優しさか、苦労時代が長いせいか、あらゆる人に気を遣う。
叩かれて卑屈になる場合と、優しくなる場合があるが、彼は完全に後者なのだと思った。

立川流は、落語ができる場が限られるので、大須で平日2席、土日に3席
十日間毎日落語ができる事が、心底嬉しそうだった。

キウイさんは、実に楽しそうにお酒を飲む。そしてどんなに酔っぱらっても、すべての人への気配りを忘れない。

前評判、ネットでの噂、これらは信じてはいけない、自分の目と耳で確かめるべきだと
改めて思った大須滞在であった。

NHKと繁昌亭と大須と

6/2 NHKふれあいホールでの「お好み寄席」の収録が終わった。
収録のトップバッターで、会場を和やかにほぐして盛り上げるという役割は、十分果たせたと思う。
寄席の収録にハガキを出すくらいなのだから、みなさんお笑い好きには違いないだろうが、
前回別の収録を見学した時は、気を遣っておとなしめな感じもあった。

でも今回私たちがステージに立つと、知らない方も多いと思われるが、とても暖かく迎え入れていただける空気を感じた。
途中でお客さんが参加するコーナーも、ほとんど全員が参加していらしたし、本当に楽しそうに笑って下さった。
持ち時間も事前に計った時より余る位で、余裕を持って演奏できた。
フロアディレクターの方は、私たちの「浦和」を「昨夜3回観ちゃいました」とか言って下さって
ウソでも嬉しいものである。
「笑点」でも思ったが、収録当日は、このフロアディレクターの役割がとても大きい。
この番組をどれだけ愛し、お笑いがどれだけ好きで、演者の魅力を最大限に引き出すにはどうしたらいいか
それを真剣に考えて下さる。

他の大先輩の共演者の皆さんも、とても暖かく接して下さった。
6/30の放送が楽しみである。

そして、8/17(月)〜8/23(日)の天満天神繁昌亭 昼席への出演も決まった。
昨年1日だけ出演して、1週間の出演のお許しが出たが、今度実現する事になった。
これも、すごく楽しみ。
笑いの本場大阪で、私たちはどれだけ笑いを取れるのか。真剣勝負の日が続くだろう。

そして今日から五日間は大須演芸場。
一回目の公演はお客さん三名。二回目の公演はさすがに十名以上入っていたが。
大阪から若手のかっこいい講談師(=好男子)の南青さんが、私たちを初めて観たとの事で
舞台の袖で、ゲラゲラ笑ってたっけ。

明後日、南青さん、立川キウイ兄さん、ジャグリャー(名古屋だから!)のあおきさん、みんなで飲みに行く予定。
今から楽しみである。


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