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1/26(土)昨年11月 柏に開店したばかりのキャバレー「ハリウッド」に出演した。
ちょうどオーナーの福富太郎が来店していて、でこ弾きのご利益「商売繁盛」をゴリゴリやったら
ニコニコしながらおでこをこすられるままにしていた。
休憩時間に話す事ができたが、76歳の今もとても元気。各店舗を回るのが楽しみだという。
お客さんとのコミュケーションがすばらしいと誉めていただいた。
実は昨年赤羽の「ハリウッド」でお客の心無い言動に、控え室で涙したことがあった。
その客が私の胸元にねじ込んだチップを、控え室のゴミ箱に投げつけて捨ててやった。
今考えると、酔った客のことだから、目くじらを立てることはないのだが
その時は本当に悔しくて、涙が止まらなかった。
でも1分間泣いたあと、くしゃくしゃになった千円札をゴミ箱から拾い上げた。
お金に罪はないのだし、お金を粗末にするのはよくない。
でも「ハリウッド」の仕事は二度としたくないとその時は思っていた。
何ヶ月か経って、今回の柏への出演依頼が来た時、私の脳裏にあの忌まわしい思い出がよぎった。
それでも仕事を選んでいる場合ではないジキジキは、スケジュールが空いているのに
仕事を断ることはできない。仕方なく受けることにした。
きーちゃんは、私がまた控え室で泣くのを楽しみにしていたようだ。
なんてヤツだ、全く!
柏の店の作りは赤羽と違って、ステージから客席全体が見渡せるようになっている。
だから私達のショーも多くの人がしっかり観てくれた。
ホステスさんとの話に夢中になっている人もいたけど、でこ弾きをしながら
客席を回った時も、たいてい好意的に拍手してくれた。
私達のショーが終わると、すぐにバンドの生演奏でJazzが流れる。
空白の時間がないように、私達の最後の曲あたりで、休憩していたバンドマンがステージに上がる。
私は見えなかったが、最後の「ビューティフル サンデー」にそのバンドメンバーがえらく受けていたと
きーちゃんが言っていた。
生バンドの演奏が休みなく奏でられる中「ゆりさん 3番テーブルご指名です」とかアナウンスが入り
毎晩2回の芸人・歌手によるショーが入る。
昭和の正しいキャバレーのあり方なのだろう。
料金も絵にかいたような「明朗会計」だし、気軽に月に何度も遊びに来れるような料金設定。
23:30には閉店するという健全さにも驚いた。各店舗にホステスさんの為の託児所も完備されている。
店舗の数こそ減っているだろうが、「ハリウッド」がこの不景気の中でも生き残っている理由がわかった気がした。
支配人に、北千住の本店にもぜひ出て下さいと言われて
今回は心から「ぜひお願いします」と答えた。
思えばあの日の客の心無い言動も、こちらの力不足なのだ。
自分の技量のなさを棚に上げて、その酔っ払いと「ハリウッド」をうらんだ自分を
恥ずかしいと思わねば。
キャバレー王と呼ばれた福富太郎は、とても気さくで度量の大きな人物だったし
「ハリウッド」と共に、今なお健在であるという事を確認した夜だった。
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