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昨日長野に着いた。松本はそんなに雪が積もらない町だが、朝食をいただいている時、パラパラ雪が降り出して
屋根にはうっすら積もるくらいになった。
せっかくこの冬はスタッドレスタイヤに替えたのに、雪の積もった道を走る機会が全くない。
仙台・北陸・長野などにも行ったのだが、道の両側に雪景色は見るけど、雪道は走らなかった。
先日長野に来た時、会場の近くで道の端に雪を見つけ、きーちゃんが喜んでその雪を踏もうと車を脇に寄せた。
スタッドレスで雪に乗るのは、初めてだ。「ワ〜〜〜〜イ」と喜ぶところ、「ワ〜イ」の「イ」まで到着する前に
すごくあせって「あわわわわ」と叫ぶきーちゃん。
道の端の雪は、側溝にふんわり乗っているだけなのだ。危うく脱輪するところだったよ、全く。
最近何かとお世話になっている、西正亭あたりさんが先生として、長野の小学校で落語を教えている。
4年1組30名ほど、全員がなにかしらの落語を覚えているという。
以前その発表会にお邪魔して、パフォーマンスをした。その時は体育館で3名の小学生が練習した成果を発表し、
先生であるあたりさんが1席やって、ジキジキが演奏した。
小学生が落語を覚えるだけですごいと思ったが、この時発表した子たちは、人物の演じ分けができていたり
笑いをきちんと取っていたり、サゲまできちんと盛り上げたりして、すごい腕前だと感心しきりだった。
会が終わって東京に戻ってから、彼ら全員が手紙を書いてくれて、大きなリンゴ一箱と共に先生がまとめて送って下さった。
生徒さんの何人かからは年賀状までもらった。
その手紙には「また来て下さい」という言葉が多く寄せられていて、質問もいろいろ書かれてあった。
だから今回クラスの授業の一環として、「ジキジキを囲む会」をお膳立てしてもらい、それらの質問に答えることにした。
質問はこんな具合だ
・どうやっておでこでピアニカを弾くのですか?痛くなったり腫れたりしないんですか?
・潔さんは、いつからギターを始めたのですか?指は痛くならないんですか?
・どうしてどんぐりのような帽子をかぶっているんですか?
・芸能界に入ったのはどのくらい前ですか?(二人で爆笑した)
・人前でやるのに緊張しない為には、どうすればいいですか?
など。
時間内でこれらすべての質問に答えるようにした。
ただ、でこ弾きのしくみに関しては分からない方がいいし、自分で研究してみてね、とお茶を濁した。
緊張しないためには、十分な練習や場数を踏んで不安な材料を減らす事、「いいかっこ」しようとしないこと、などを挙げた。
私は人前で全く緊張しないので、緊張する人がうらやましいとも言った。
緊張すれば、いつもと違う何かが発散されたりする。想像もつかないような表現が出てくるかもしれない。ワクワクするではないか。
それが私のように、多少の高揚感はあるけど「あがる」事が全くない人間は、普段以上の結果は出せないのだ。
難しくない言葉を選びつつ、分かってもらおうとして二人で語ったけれど、どれだけ理解してもらえたのだろうか。
こうやってまとめてみると、いい忘れたことや言わないほうがよかったなぁなんて思うこともあった。
私たちの出番が終わると、今度は彼らのミニ発表会があった。
リレー落語をやってくれたのだ。「つる」と「饅頭こわい」を3人〜5人くらいで、分担して演じるのだ。
中には、きちんとかみしもの使い分けができていたり、座った形がもう名人の風格がある子がいたりして
きーちゃんと二人、感心したり笑ったりしながら見させてもらった。
その後はサイン大会。全員の生徒さんのてぬぐい・扇子・ノートなどにサインをした。
給食の時間に大幅に食い込んでしまったが、あっという間の1時間半だった。
今の小学生の間ではいじめがあったり、不登校があったり、コミュニケーション能力が低下したりと
ニュースでは耳にするけれど、このクラスに限ってそんな問題はないように思えた。
もちろん私は、彼らのほんの一部しか見てないから、結論付けたりはできない。
ただ彼らが「落語」を覚え人前で座布団の上に座り、演じる側も聞く側もイマジネーションを膨らませ、
笑い顔・笑い声・大きな拍手を全身にあびたことを、決して忘れないで欲しいと思った。
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