人生論・状況論への招待

映画鑑賞、心象風景・時代風景への視点

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映画「黄色い大地」は、私にとって「さらば、わが愛/覇王別姫」と並んで、陳凱歌(チェン・カイコー)監督の秀作の中で、心が震えるような感銘を覚えた作品である。
 
これほどの作品を構築する才能を持つ映画作家が、同じ時代に生き、今なお、目映(まばゆ)いほど、鮮度の高い映像を精力的に世に放っていること ―― それ自体が、目を見張る驚異だった。
 
そのメッセージの深みに届かないだろう、当該(とうがい)国家の厳しい検閲を突き抜け、のちに、同じ映画監督に昇りつめていく名カメラマン(チャン・イーモウ)の撮影技術の完璧な援護を受け、やがて、「第五世代」と呼ばれるようになるチェン・カイコー監督の圧巻の演出力と力強い映像は、少なくとも、私の中枢を切っ先鋭く射抜く充分な衝迫(しょうはく)をもたらした。
 
奇(く)しくも、文革の被害少年(チャン・イーモウ)と加害少年(チェン・カイコー)が、その文革の狂気を全土に振り撒(ま)き、操(あやつ)った者たちへの贖罪を求めるかのように立ち上げ、手を握り合って構築された記念碑的映像 ―― それが、映画「黄色い大地」だった。
 
―― 以下、拙稿・「人生論的映画評論・黄色い大地」の批評の短い一文である。


心の風景  「道理を超えた矛盾と齟齬を描き切った、「掟」と「掟」の衝突の物語 」よりhttp://www.freezilx2g.com/2018/07/blog-post.html

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