YAMINABE the Second Operation

この11年間の数多くの思い出を携え、私は新たな旅へと出発します。それでは皆さん、御達者で。

第一一計 李代桃僵

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承前  故事其之壹 ─ 辛





 杜伯は太古の伝説の聖帝とされる堯(ぎょう)【※39】の末裔である。
 周王朝は前代の殷王朝(いんおうちょう)【※40】を滅ぼし、周王朝創建後の論功行賞の一環として、古の聖人たちの末裔を諸侯に封じた。
 舜(しゅん)【※41】の末裔である嬀満【姓は嬀(ぎ)、名は満(まん)】を陳の初代国君に立てたり、夏王朝(かおうちょう)【※42】初代の夏禹王(かのうおう)【※43】の末裔である姒(じ)姓の一族を杞(き)の国君として立てた。
 周に仕える諸侯として封じられた訳ではないが、呉越の争いで史上有名な越王室も、夏禹王の末裔だと伝えられ、同じく姒姓を名乗っていた。


 この杜伯の最期に纏わる逸話は、果たしてどこまでが史実で、どこまでが伝説なのか定かではないので、語り伝えられて来たままに語ると、次の二通りある。
 一通り目は周宣王の寵姫によってもたらされた、逆恨みの讒言によるものだと。
 周宣王には女鳩(じょきゅう)という寵姫がいて、ある日の事、女鳩は杜伯に言い寄り、誘惑しようとした。
 だが杜伯は賢明で、節義を見失う事がなかったので、女鳩の誘いを拒否した。
 それで袖にされて杜伯を逆恨みした女鳩が、周宣王に出鱈目を吹き込み、それを信じた周宣王が、無実の杜伯を誅殺してしまった。


 二通り目は世に流行った童謡が発端となった。
 周宣王の治世において、「月将昇、日将没、桑弓箕袋、几亡周国」という童謡が、まるで何か神託のように巷間に流行り出した。
 意味は「女が政治を乱し、桑の弓、箕の(矢を入れる)袋を持った者が周を滅ぼす。」というものであった。
 この童謡に怯えた周宣王は、弓矢を持つ事を禁じる王命を布告した。
 そしてこの王命を実施する責任者に、杜伯が任じられた。


 政令が発せられた頃に、国都内で弓矢を売っている女がいたので、周宣王は直ちにこの女を誅殺した。
 これで安心だと思えたのも束の間、ある晩に周宣王は奇妙な夢を見た。
 それはとある美女が西方から現れて周王室の祖先を祀る太廟に入り込み、その太廟の主を連れ去って行った、という夢であった。


 周宣王は大層驚き、責任者であった杜伯に対して怒り、誅殺しようとした。
 そこで杜伯の友人の左儒(さじゅ)が王を諌め、命懸けで思い止まらせようとした。


「杜伯には何の罪もない。誅してはなりませぬ。」


と、九回に亘って諌止しようと試みたが、遂に周宣王は聞き入れなかった。


「そち(左儒)は友を信じても、王を信じぬのは何故か!?」

「大王が正しく、友が誤っておれば、臣は王命に従い、友をも誅します。
 しかし友が正しく、大王が誤っておられる時は、友に従い、大王の下を去ります。」


 このように言われて周宣王は怒り、


「前言を撤回せよ!!せねばそちも同罪であるぞ!!」


と詰め寄った。しかし左儒は拒んだ。


「士たる者は一旦口にした言葉を変えるような事は致しませぬ。臣は大王の過ちを正し、杜伯の無実を明らかにしとうございます。」


 そうして杜伯は処刑される事となり、刑死の直前に杜伯は言った。





後続  故事其之壹 ─ 癸

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三皇五帝の時代の子孫や夏王朝時代の子孫?本当にその時代にいたのでしょうか?シナ人は系図や歴史を捏造するのが好きな民族ですから。

2013/10/4(金) 午後 10:57 [ 彩帆好男 ]

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これは確証がないので何ともですが・・・・・。
確率は半々か6:4か・・・・・嘘の可能性も否定出来なくもないですが、祖先崇拝が日本以上にガチガチにうるさい支那・朝鮮ですからね。だから案外本当かも??

2013/10/5(土) 午後 6:18 ZODIAC12

そういえば私の高校時代にシナから日本国籍に帰化した漢文の教師がいました。同僚の話によれば、彼が日本にまで持参した祖先の系図はなんと漢の時代まであるというのです。

万事がこの調子なのでしょう。

2013/10/12(土) 午後 5:24 [ 彩帆好男 ]

儒教の祖・孔子の子孫(勿論男系(父系)の血統)は今じゃ大勢いるみたいで、支那で最も古い家系だとか言われてるみたいで。
ここで言う「最も古い」とは、系図がハッキリ辿れるという意味でしょうかね?
しかしそんな孔子の子孫でも、孔健みたいなふざけた奴までいますから、玉石混交なのでしょう。


後、確か潁川陳氏だったでしょうか?うろ覚えで何ですが、春秋戦国時代の諸侯国だった陳の王族の末裔です。
陳公室は三皇五帝の一人の舜の末裔で、陳が楚によって滅ぼされた後、その亡国の末裔たちは代々陳氏を名乗って来たと。その系統から、あの歴史作家の陳舜臣が生まれたと。
だから陳舜臣は舜帝の血を引く末裔だという事になりますが。

2013/10/14(月) 午前 11:33 ZODIAC12


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