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| 第116話 |
| 蟹と狐 |
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| 蟹が海から上がって来て、浜辺で餌を漁っていた。 |
| その様子を腹を空かせた狐に見付けられてしまい、狐は駆け寄って蟹を捕えた。 |
| 「これも自業自得と言うものだ。海の者が陸の者になろうとしたのだから。」 |
| このように人間の場合でも、本業を放棄して、全く柄にもない事に手を出すような者は、失敗して当然なのだ。 |
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| 第117話 |
| 角を欲しがる駱駝 |
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| 駱駝が角を自慢する牛を見て、羨ましく思い、己も角を欲しがるようになった。 |
| そこで主神ゼウスの下まで赴き、自分にも角を授けて欲しいと頼んだ。 |
| 「その大きな体と強い力に満足せず、余分な物まで望むなどとは言語道断である!」 |
| と、大層怒り、角を与えなかったばかりか、耳の一部を取り去ってしまった。 |
| このように多くの者は、欲が高じて他者の物まで手に入れようと望み、遂には己の物まで失う羽目となる事に気付かない。 |
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| 第118話 |
| 海狸(ビーバー) |
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| 海狸(ビーバー)は湖に棲息する四足の獣である。 |
| その生殖器はある種の病気に有効だと言われている。 |
| なので人間が海狸を見付けて追い掛けると、自身は何故追われているのか、その理由を理解しているので、ある程度までは足の速さを恃みにして逃げ、身体の無傷を保つ。 |
| しかしいよいよ追い付かれそうになると、自ら生殖器を切り取って投げ、命だけは全うしようとする。 |
| このように人間の場合でも、財産を狙われた時には、己の命を危険に晒さず、財産の方を切り捨てられる人こそが、寧ろ賢明な人なのだ。 |
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| 第119話 |
| 野菜に水をやる庭師 |
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| 庭師が野菜に水を与えていると、ある者が足を止めて尋ねた。 |
| 「野に生えてる草は頑健なのに、庭の野菜がひょろっと萎(しな)びているのは何故なのだ?」 |
| 「大地というのは一方に取って母であるが、もう一方にとっては継母(ままはは)であるからだよ。」 |
| このように子供の場合でも、継母に養育されている子は、実母に育てられてる子と同じよおうには育たないのである。 |
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| 第120話 |
| 庭師と犬 |
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| 飼い犬が井戸に嵌ってしまった。 |
| そこで飼い主である庭師は引き上げてやろうとして、後を追って井戸の中へ降りて行った。 |
| 犬は立ち往生していたが、主人の庭師が近付いて来ると、水に沈められると思い込み、主人に噛み付いた。 |
| 予想もしなかった酷い目に遭って、庭師は言った。 |
| 「やれやれ、こんな目に遭うのも仕方ないか・・・。 |
| お前さんが頭から落ちる時に、何で危険から救ってやろうとしなかったんだろうかな?」 |
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