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#341
若者の燃え滾る情熱は、老人の冷め切った精神程には、
魂の救済の障害とはならない。
#342
出身地の御国訛りは話し言葉の中だけでなく、
思考や感性の中にも同じように残る。
※ 著者ラ・ロシュフコーの政敵であった、
イタリア人枢機卿ジュール・マザラン(ジュリオ・マッツァリーノ)を念頭に
置いたと見る説もある。
マザランは太陽王ルイ14世の教育係を務め、またリシュリュー亡き後の
フランスの実質上の宰相でもあった。
だがマザランは祖国のイタリア語訛りや、イタリア的な言動が、いつまで
経っても抜けなかったと言う。
他には当時「御国訛り」とは、出身階層に関しても比喩的に
使われていた。
#343
偉大な人物になる為には、自分の持てる運を全て
使い切れるだけの術を知らねばならぬ。
#344
大多数の人間は、植物と同様にそれぞれ隠れた
特性を秘めている。
そしてそれらは予期しなかった、偶然の時に
露わとなる。
#345
ふとした切っ掛けが己を他者に知らしめる。
それ以上に己自身に己の事を知らしめる。
#346
女の思考や心情に、法則などというものは存在しない。
それらより先に、必ず体質が同意してからあり始める。
※ もしかしたらラ・ロシュフコーは生前に、気分の変わり易い女性に
振り回されて、辟易させられた経験があるのかも知れない。
#347
我々は己と見解を共有しない者を、良識ある者とは
認めない。
※ 確かに人にはそういう傾向がありがちである。
#348
人は恋愛をすると、最も信じている事までしばしば
疑うようになる。
#349
恋愛が起こす最大の奇蹟とは、コケットリー(媚)を
なくす事である。
#350
我々は自身を策略に掛けようとする者たちに対して、
甚く激昂する。
その理由はそういう連中が、我々よりも上手だと
思い込んでいる事が、癪に障るからである。
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