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#361
嫉妬は必ず恋愛と共に生まれる。だが必ず恋愛と
共に死ぬとは限らない。
#362
恋人に死なれた時の女が、周囲に悲しみを見せる
理由は大抵の場合、その恋人を愛していたから
と言うだけではない。
別の男に対して、より一層自身が男に愛される
価値のある女である事を、見せ付ける為にする。
#363
他人から受ける強制はほとんどの場合、己自身に
よって課された強制程には苦痛ではない。
#364
己の妻の事などは、他人に対して滅多に
語るべきではない、という事ならば
大抵の人がよく知っている。
だが己自身の事に関しては、
尚更そうすべきではない、という事を
知っている人は滅多にいない。
#365
先天的なままにしておいたのでは、寧ろ短所に
成り下がってしまう長所もあれば、反対に
後天的に身に着けようとしたのでは、決して
完璧にはなり得ない長所もある。
例えば富とか信頼を賢く使いこなせるように
なるには、後天的に獲得した理性が
必要となるし、善良さや勇気などは、
先天的に付与されていなければならない。
#366
我々は率直に秘密を打ち明けてくれた相手に対し、
如何程に不信を持ったとしても、それで相手が
他人と話す時と比べれば、自分にはより真実を
打ち明けているのだと思い込みたがる。
#367
貞淑であり続ける事にうんざりしていない女は、
それこそ稀少な存在である。
#368
貞淑な女というのは大抵は、秘匿された財宝の
ようなものである。
目立たず他人に気付かれていないからこそ、
安全に過ごせているに過ぎない。
#369
恋愛の感情を抑え込む為に、己の心に抑圧を
加える事は、恋する相手につれなく
されるよりも辛い。
#370
己がどれ程までに臆病なのかを熟知している
臆病者は、そう滅多にいるものではない。
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