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まっ黒けーーー。ああ、色白だけが取り柄だったのに。(T-T)/東京

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アジャンタ第2窟千仏

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アジャンター石窟にいらしたことはありますか?
インドのマハーシュートラ州に在る、石窟群です。

世界遺産にも登録されています。
90年代に70日間インド一周をした時、アジャンタには3日間通いました。

敦煌の時もそうだったのですが、何日も朝から晩まで壁画やレリーフを見ていますと、
窟から外に出ても、暫くは目に映る景色や物が、仏像の形に見えます。
これは私だけのことではなく、一度目の敦煌に同行したデンマーク人もそう言っていました。

アジャンターは観光地で大変賑わっているため、有名窟では入場制限が有ります。
その為、長く窟内に留まっていることはできません。
一つの窟に、何度も繰り返し入ったことが、今では懐かしく思い起こされます。

図は、第2窟の壁一面に描かれる千仏の(中の1体の)スケッチです。
簡素な仏画ですが、造形にも表情にも魅力を感じました。

その魅力の一つは、この仏像の眉毛が繋がっているところにあると思われます。
このいわゆる「連眉(れんび)」はウイグル人のお化粧にも見られます。
中央アジアに行われているこの化粧法が、いくばくかの郷愁を思い起こさせるようでした。

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今日のお昼は、インターコンチネンタルホテル東京ベイの、ダイニングに行きました。
食後ロビーで休んでいるうちに、ラホールのインターコンチネンタルホテルを思い出しました。

ラホールのホテルは、私にとって忘れられないホテルです。
これまでアジアやヨーロッパで、数百のホテルに泊まってきました。

歴史や空間デザインに興味がありますので、同じ5星であるなら、何時も古い建物を選びます。
記憶に残るホテルも、殆どがそのタイプです。

けれど学生時代、パキスタンに5週間滞在した時、
第1泊目のラホールでは、他に選べる宿はありませんでした。

と言いますのも、未知の国では安全上、慣れるまでは一流のホテルに泊まることにしていたからです。
そんなわけで、パキスタンの第1日目にラホールに泊まった時も、
インターコンチネンタルにする他に、選択の余地はなかったのです。

私が宿泊した時、1人で滞在する日本人女性は、大変珍しかったようです。
(パキスタンの他の土地でも、珍しがられました。)
スタッフに、よく話しかけられました。

フロントマンは、日本人ではこれまで中曽根元首相が泊まっている、と話してくれました。
髯もじゃで、飾りのあるターバンに古典民族衣装を着けたドアマンも、親切でした。

ロビーで刺繍などして寛いでいますと、やはり日本人が珍しかったのでしょう。
もう1人の日本人宿泊客であったプロテニスプレーヤーの方も、声をかけて下さいました。

ところでパキスタンには、4つのインターコンチネンタルホテルがあるそうです。
首都のイスラマバード近郊のラワルピンディ、大都市カラチ、
アフガニスタンに抜ける交通の要所ペシャワール、そして古都ラホールの4ヶ所です。

一説では、この4ヶ所は、アメリカの対旧東側戦略の拠点としての機能をも持っていると言います。
そんな事を考えていますと、モームの「アシェンデン」の中に出てくるホテルが連想されたりもします。

ラホールのホテルは、パキスタンのテイストを取り入れた近代的なホテルでしたが、
同時に、大層アメリカナイズされたホテルでもありました。

こちらの東京ベイのホテルのロビーにいても、やはりそのアメリカの匂いを感じます。
そして私は、このアメリカの匂いが嫌いではありません。

東京ベイのロビーにも、落ち着きが有ります。
それは、テラコッタを思わせる赤褐色の、低い天井がもたらす温かみなのかもしれません。

パキスタン情勢が不安定な昨今、比較的安全と評価される東京で、
イスラマバードとラホールの友人が、しきりに思い出される午後でした。


図は、インターコンチネンタルホテル東京ベイのロビーです。

インターコンチネンタルホテル東京ベイHP
http://www.interconti-tokyo.com/second.html

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承前

(「旅に出会う人々 ハイデルベルグ大学の院生2」から続いています。)

ベルリン、ダーレムに在る国立博物館群の中の東洋美術館脇の庭で、
ハイデルベルグ大学の院生たちとしばらく話をした後、私は教授に自分の目的をお話しました。

すると、院生達は一般公開されている展示品を見に行くところで、
その日、収蔵庫を見る予定は無いとのことでした。

それで、私はフィルムが切れていると仰る教授に、
携帯していたコダックのカラーフィルムを何本かお渡しして、お別れしました。

というわけで、院生と一緒に収蔵庫を拝見させていただくという望みは無くなりました。
もともとその望みはずいぶん自分勝手なわがままと承知していましたので、
それほどの落胆もありません。

ただ、こんなところで教授にお会いするなんて奇遇なこともあるものだ、と思い、
残った時間はまた一般展示を見直そうと、建物に入りました。

ところが東洋美術館へもどると、知り合いになった館員さんが居て、
その時ちょうどホールを通りかかったインド美術館の館長さんに、私を紹介して下さったのです。
そして私に、直接館長に頼むよう勧めます。

館長は女性でした。
ドイツ人女性には珍しくほっそりと華奢な方で、
身につけたネックレスもイヤリングも、みなトルコ石とシルバーでした。

彼女は私が北京大学の教授の論文を訳したと聞くと、
ちょっと好奇心の勝った目付きで私の様子を打ち眺め、
それから満面の笑みを浮かべて、英語で話しかけてきました。

   何時までベルリンにいらっしゃるの?
   後で私のお部屋にいらっしゃるお時間は有りますか?。。。

今思い返すと、なぜもっと落ち着いていろいろお話しなかったのかと悔やまれますが、
その時は、立ち話での英語の会話が面倒でしたし、収蔵庫も見せてもらいたかったので、
落ち着いてお話できませんでした。

それなのに館長は、私が収蔵庫のことで心ここに在らずという状態であることを見て取られたようで、
その場で収蔵庫見学の許可を下さいました。
そして、近くにいた警備?の人を呼び、私を収蔵庫に案内するよう仰ったのです。

お礼もそこそこに、その警備の人の後について行き、収蔵庫に入りました。
驚いたことに荷物のチェックも有りません。
しかも、閉館までの一時間余り、収蔵庫の中は私一人だけでした。

室内は、たくさんの壁画類が、或いは額に入れられ、或いは裏打ちだけされて、
或るものは壁にかけられ、或るものは机上に置かれ、或るものは床に立てかけられといった状況でした。

そこで、周囲の美術品を傷つけることがないよう、ショルダーバッグを床に置き、
衣類が美術品に触れぬよう、一足毎に注意を払いながら、次々と絵を見て行きました。

なぜあんなに、初対面の人間を信じて下さったのだろう。
そんな疑問が湧いてきたのは、ベルリンを離れた後のことでした。


図は、今週の皇居お堀の白鳥です。
ドイツの白鳥ではありません。

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承前

ハイデルベルグ大学は、1386年に創設された、ドイツで最も古い大学です。

これまで、卒業生からノーベル賞受賞者を10人も輩出しており、
この賞が欧米よりの賞であることを考慮しても、優秀な人材が集まる大学であることが窺われます。

小説の「アルト・ハイデルベルグ」を読んで以来、
ドイツにハイデルベルグという、美しい大学都市があることを知り、
その地名の響きに長年憧れを抱いていました。

その自分が、ベルリンの国立美術館の庭で、その大学の院生と話をすることが有ろうとは、
その時までは想像もしていなかったことでした。

そして、その院生の一人が目の前で私に話しかけているというのに、
私はぼーっと、彼女の左眉毛の上縁に引っかかった白い物を眺めていたのです。

これは何かしら。
紙のように薄く、少し透明で、針の先でつついたようなぷつぷつがあるようです。
見れば見るほど、大きな大きなフケであるように思えました。

院生達はみな、痩せたソクラテスといった風情で、太った人は一人もいませんでした。
そしてみなの服装は、どことなく草臥れた感じがしました。

食事の時間はもちろんのこと、お洗濯や入浴の時間も、
文字通り寸暇を惜しんで勉強しているのでしょう。
大学町の平素の学究生活そのままに、ベルリンに出て来たようでした。

引率する先生だけがお一人、少し肥えていらっしゃいましたが、
そのワイシャツの襟ぐりは真っ黒で、黒い輪を巻いているようです。
単身赴任で、お洗濯をする人がいなかったのでしょう。

そして、その数名の師弟一行は、お互いにそれを注意することなく、
女子学生の眉毛のフケも、視野に入らない様子で、話し続けています。
彼らにとってはそんなことは、どうでもよいことなのです。

幸いその時の私はすでに、2年半の北京留学を終えていましたので、
そのまま心騒がせることなく、平常心を保ったままでいることが出来ました。

もし、留学の経験が無いまま東京でお会いしたならば、
或いは握手をする程に近寄ることも、心中で躊躇ったのかもしれません。


図は、近所に咲いていた海棠の花です。

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