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今回の事は、コムスンと完全に切り離しては考えられません。
何故?・・・コムスンの悪い部分はいっぱい出ていますが、取消の理由の一つが人員のごまかし(不正)だからです。
今回のケアタウン・・は、結果的に不正となったけれども、理由はある云々ですよね。
結局、コムスンとかニチイとかと同じなんです。
コムスンは後が更に悪かったのですが、・・・。
問題は、行政処分に至る過程と内容です。
今はどの施設も、監査のための資料・書類作りに忙殺されています。
人件費を削減するために、最低限の人数で施設の運営は成り立ちます。
諸悪の根源は、この介護保険制度の不完全な報酬体系にあると思います。
特集ワイド:介護と行政処分 書類不備で事業所指定取り消し…山崎章郎医師の手紙
◇「幸せ」守れますか
ノンフィクション「病院で死ぬということ」(主婦の友社、90年)の著者で医師、山崎章郎さん(59)たちが取り組んでいる先進的な在宅ホスピスの施設(東京都小平市)で、一緒に在宅ケアを支えている介護事業所が都から指定取り消し処分を受けて来月から業務ができなくなった。不正が発覚したコムスン問題を受けて強化された行政処分の結果で、全国各地でも問題になっている。山崎さんから寄せられた手紙を考えてみた。【中川紗矢子】
◇利用者からヒアリングして−−「猶予」の判断を
今年4月、大手介護事業者コムスンで職員数水増しなどの不正が発覚したため、介護事業所を所管する都道府県は、厚生労働省の通達を受けて大手事業所に監査を実施した。
9月5日現在で指定取り消し処分やこれに相当する処分を受けたのは46事業所(06年度は計50事業所)、指定の一部または全部停止は191事業所(同2事業所)と監督が厳しくなった。基本的に実務へのチェックのない、書類による監督強化だったために、各事業所は人手不足にもかかわらず書類作成に力を注がねばならず、関係者からは悲鳴が上がっている。
山崎さんが指摘する、都が指定を取り消した事業所は「ケアタウン小平ゼロケアステーション」だ。処分発表から約1週間後の9月18日、同ステーションのサービス提供を受け、全身まひの母親、竹内カツさん(88)を在宅介護している今野則子さん(61)は、都介護保険課に1人で足を運んだ。2年間、家族のようにケアをしてくれた介護士やケアマネジャーを助けたい一心だった。指定取り消しで、職場がなくなるのではないかと、不安が募った。しかし、都職員から返ってきたのは「書類がすべて。介護保険法にのっとってやっている」との答えだった。
カツさんは03年に、高齢者用の病院で虐待を受けた。今野さんは「虐待した職員は行政指導のみだった。なのに、命に関係ない書類の問題ではすぐ処分するのか」と憤る。あざだらけとなった当時のカツさんの写真を手に、今野さんは職員に迫った。「法律は私たちの日々を、福祉は私たちの幸せを守ってくれるものではないですか。幸せにできない法ならば変えるべきでしょう」
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同ステーションを運営するダスキンゼロケア(東京都港区)によると、今回の処分理由は2点だった。
一つは、勤務できない職員を訪問介護員として05年8月の開設申請書類に記入した。二つ目は、開設から2カ月間、介護保険法で定められている人員を満たしていなかったというものだ。ただ、日常のケア活動そのものに問題は生じていないという。
高齢者介護などを研究している服部メディカル研究所(渋谷区)の所長で、立教大教授の服部万里子さんは「最低限の一定基準は歯を食いしばってでも満たさないといけない」と指摘する。一方で、国の姿勢について「介護保険法が始まった際、サービス事業者を増やすために不正などにも目をつぶっていた。今は、利用者や業者を抑制したいから規制を強化している。国は都合のいい時は目をつぶり、もういらないから強化というのは問題」と批判する。
都介護保険課によると、介護保険法は06年まで、業者の処分方法を指定取り消しのみしか定めていなかった。同年に法改正され、取り消しに至る前に、実態に即して勧告で対応できるようになった。しかし、今回のケースは改正法施行前の事案に加え、勧告が適用されない事例だった。山崎医師や利用者は、実際のサービスを調べたり、利用者の声を聞いて判断してほしいと求めているが、都は「制度上、利用者の評判を行政が判断することはできない。あくまで法律上の処分根拠に該当するかどうか」と話す。
国の考えはどうか。厚労省介護保険指導室は「取り消し前には事業者から言い分を聞くなどの手続きをしており、ケース・バイ・ケースで処分している。ただ、サービス継続は大きな話であり、権利保護やサービスのためにどのような制度や対応などが必要か、現在有識者会議でも検討中で、11月中に結論が出る予定」としている。
NPO「高齢社会をよくする女性の会」理事長で評論家の樋口恵子さんは「介護は、水や電気と同じライフライン。不正をただすのはいいが、取り締まる際には、要介護の人にライフラインを届けるという利用者本位でやってほしい。介護士が人間らしく働ける労働条件を保障し、介護事業を育てる視点が必要」と話す。
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前略 東京都知事・石原慎太郎様
先日、訪問介護を受けながら生活している1人暮らしの女性高齢者宅を、月に1度の診療のために訪問いたしました。彼女は「この夏の暑さには本当に参りました。80年余の人生で初めての体験でした。まるで仮死状態でしたが、何とか生き延びました」とやつれ気味の顔で訴えました。
その夏がようやく過ぎようとしていた9月、行政処分が東京都によってなされました。都内の訪問介護事業所の一部に対する「訪問介護事業の指定取り消し」です。指定を取り消された事業所の一つに、私たちと共に在宅ホスピスを支えてきたダスキンゼロケアの運営するステーションがあります。
理由の一つは設立時における虚偽の指定申請です。設立時の申請書に他の事業所の職員を兼務という形で申請したというものです。もう一つは人員配置基準違反、開設当初の2カ月間、利用者が少なかったころに、ヘルパーの帰宅が早くなり、規定の人員配置を満たしていなかったというものです。
その後の人員配置、介護報酬請求などには不正や違反はなかったということです。私は何人もの利用者から「ようやく信頼できるヘルパーさんに出会えたのに、これからの人生はどうなってしまうのかとても不安です」と涙ながらに聞かされました。
コムスンのような事件があった後ですから、行政として厳格に処分しようとする姿勢は理解できないわけではありませんが、介護がなければ生きていけない人々の生活が不自由になることもやむを得ないと考えるほど、不正は悪質なものだったのですか。処分を決定するとき、不安で不自由な日常を送る都民の姿があなたの脳裏をよぎることはなかったのでしょうか。そのサービスを受けている利用者からのヒアリングなどを行い、そのうえで、まずは厳重注意など、執行猶予つきの処分などはあり得なかったのでしょうか。
今回、あなたが下した行政処分が適正なものだったのかどうかのご検討をお願いいたします。都庁の最高位にあるあなたの人間性とリーダーシップを信じたいと思います。年齢的には高齢者である知事の、今後のご健康を祈りつつ筆を置きます。
草々
山崎章郎
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ファクス03・3212・0279
毎日新聞 2007年10月24日 東京夕刊
そもそも、介護施設には不要な仕事が多すぎます。
スケールメリットで考えれば、大きな施設ならできます。
・事務効率ということを考えると、人件費の安い、事務員がするのが得策。
・大規模な施設は、多くの事務員を置くことができる。
・小規模の施設は、一人が沢山の仕事を兼務しており、医師や看護師・ケアマネなどが事務作業を兼務しないといけない。時給で考えると費用が多くかかる。
小規模の施設では、仕事の大部分が書類作成なんて、本末転倒です。
介護って何でしょうか?(医療も本当は同じだと思います)
書類作成の業務ばかり、お役所は年に1回位きて、この書類だけで施設の状態を知ります。
書類が不備ならば、×です。
介護は、コムスン問題以降は取消騒ぎです。
役所のための介護制度では、いつまで経っても、利用者の満足は得られません。
実務と法律の乖離が大きな問題なんです。
お役人は、それを知らなければなりません。
この監査の方法を、書類中心から変えると、お役人の仕事を激減させることが出来ます。これって、公務員削減になりませんか?(自分の首を飛ばすために働く人はいないでしょうね。)
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