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オオフタオビドロバチが翅鱗目と思しき幼虫を狩っています。
イモムシが抵抗しているのか、ドロバチに落ち着きがないのか
わかりませんが、あちらこちらとブンブン飛び回ってなかなか
写真を撮らせてくれません。
本種はスズメバチやミツバチのような社会を作ることはなく、
ゆえに一般に「ハチの巣」といわれる形の巣を作りません。
積んである細身の竹類など、枯れた中空の植物の茎に営巣して
いるところを見ます。カミキリムシ等の穿孔した跡や、電柱の
足場用ねじ穴などを流用していることも。
自分で穴を掘削することはしないようです。
ドロバチという名は、読んだそのまま「泥蜂」の意。
狩ってきたイモムシは自身ではなく我が子のための餌です。
仮死状態にした獲物を巣の中に押し込み、卵を産みつけ、そして
入口を泥で塞いでしまいます。だから「泥蜂」なのですね。
で、大きくて黄色の帯が2つあるように見えると。
チューブ上の巣穴を使って、泥製の蓋で入口をふさいでおけば、
我が子を狙う天敵や、我が子の餌を掠め取ろうとする不貞の輩を
退けることもできるでしょう。風雨の吹き込みもなさそうです。
よくできてます。
母親の作った揺り篭とでも呼べば耳当たりはよいのでしょうが、
教材などで見る巣の縦断面を見る限り、思い浮かんで来るのは
窮屈なカプセルホテルですね。
(参考)
http://www.omnh.net/ns_read/0309/0309.html
http://ss.ffpri.affrc.go.jp/labs/seibut/bamboohymeno/nest.html#antfla
子はなにもせずに、ただ食って寝ての毎日を送っているようで、
まさに親のすね齧り、太平楽この上ないドラ息子です。
親の顔も知らず、残された遺産で食いつないでいるわけです。
それでも、羽化後は一人(虫)前の親になり、せっせと巣を作り、
子どものための餌を狩りに奔走します。
親の立場に立ってはじめて母親の恩を知り、涙を流し、生まれて
くるわが子を思い営巣に勤しむ・・・のかどうかはよく分かり
ませんが(絶対に違うのでしょうが)。
親は卵を産みっぱなし、幼虫は自立して摂餌というドライな
親子関係と比べると、ちょっと人間臭く思えてしまいます。
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