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ムクゲコノハがいましたよ。 いつもの樹液スポットには、ヤガの類がよく来ます。 本種もそのうちの一種です。開張90mmほどの大形の蛾です。 種名からは、ムクゲを食する木の葉のような蛾というふうに解釈しそうに なりますが、これはどうやら間違いのようです。 本種の食草は、クヌギやコナラのようなブナ科植物か、オニグルミやサワ グルミのようなクルミ科植物など。ムクゲを食べることはないようです。 ではムクゲとは何かというと、毛がふさふさと生えている様子のこととか。 ということは、本種名は、毛がふさふさしている木の葉のような蛾、という 意味になりますね。 毛がふさふさ…しているかな。確かに胸部〜後翅の付け根などはもふもふ した感じがしますが、鱗翅目、特に大形の蛾って、基本的にもふもふした 奴が多いからなぁ。 前翅を閉じているときは枯葉のように見えますが、これをパッと開くと、 なんとも鮮やかな後翅が現れます。 外縁部はピンク色、中央部は黒地にやや光沢のある青白い模様。 これもやはり、目玉模様の一種なのでしょう。 真ん丸な目玉ではなく、半円状ですが、これはこれで睨みを効かせている ような感じもしますね。 地味な蛾と思って近づいた天敵にガツンと一閃、ド派手な後翅の模様を 見せ、敵がうろたえている間にどこかに逃げるなり、翅を閉じるなりして しまう。すると敵は獲物の位置がよく分からなくなり、あるいは怖がって、 捕食を諦めてくれる。 そういうかたちで、生き残る可能性を高めているようです。 樹液に来る個体を観察していると、たいていの場合前翅を開きっぱなしに していますね。食事中は無防備になるから、あらかじめ威嚇体制をとって いるのでしょうか。それとも、樹液を取りあうライバルへの牽制か。 もしかして、ぼくに対して威嚇しているのか? それなら逆効果ですよ。 びっくりするどころか、駆け寄って来るよ。捕まえはしないけど。 ちなみに裏面は、こんな感じです。前翅表面の地味さとは打って変わって 派手な色彩。一面が橙色がかり、黒い紋をあしらってます。 こういうところを見ると、本種は、
「地味な蛾だが、後翅に派手な模様を持っている」のではなく、 「派手な蛾だが、世を忍ぶため、人目につく箇所だけ地味になっている」と 考えたほうが、しっくりくるような気もします。 |
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脅かしたつもりが、喜び勇んで駆け寄られた時の蛾の決まりの悪さと言ったら無いでしょうねぇ(笑)。
世を忍ぶ為?に外見は地味にしているとは言え、人の見えない所をこだわるなんて、本当にお洒落ですね。
2008/7/27(日) 午後 6:47 [ Dobo ]
地味な着流しを羽織ってはいるが、裾から覗ける美しい裏地。か〜っ、粋だねぇ!
と、江戸っ子のご老体にほめてもらえそうな気がします(笑
2008/7/27(日) 午後 7:53 [ ずく無し88 ]