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なにか生きものがいないかなぁと、サワガニのいた小河川の辺りを ふらふらしていると、細流の中にドンコの子どもがいました。 河川の中上流域に住むハゼ科の魚で、水生昆虫や小魚等を捕食する 肉食魚です。自分の体長ほどもあるような獲物にも食いつく、果敢 にして悪食な奴です。 日中は石や流木の陰に潜んでいるのですが、夜になると開けた場所 まで出て来ることも多いです。 細流には魚食性の大型魚もあまり進入しませんし、怖い鳥類も来ま せんからね。鬼の居ぬ間に何とやら、でしょうか。 (目下の敵は、実は自分より大きなドンコだったりするのですが) 懐中電灯で照らしても、すぐに逃げることはあまりないようです。 なので、物音に注意しながらそーっと見る限り、観察は容易です。 夜だからといって油断しているのか、図太いのかわかりませんが、 観察者からすればありがたい習性です。 小さな個体は警戒心がかなり薄いようで、手をお椀のように伏せ、 ドンコの直上からゆっくりとかぶせていくと、簡単に手づかみする こともできます。 あまりにうまく行くもので、警戒心云々というようなものではなく、 「あっ、なんかいい感じのシェルターが降りてきた」くらいの感覚 しか持ってないのではなかろうかと思ってしまいます。 大きくなると、経験を積んだからか多少臆病になるように思えますが、 シェルターとなる石の隙間から顔だけ出していて、明らかにぼくを 目視できるような距離まで近され、さらにライトで照らされてるのに 「大丈夫。ばれてないよ、ばれてないよ」とでも言いたげな感じで、 様子見を続け、全身を潜めるということをしない個体もよく見ます。 このように。 身を潜めようと急に動くと、その動きで個体位置を感知されるため、 いざというときまでは動かずにおこう、という戦略なのかも。 とすれば、動かなければ発見されまいと本能的に思っているわけで、 これは自信が保護色を持っていることに、相当な自信があることの 表れなのかもしれません。 もしかしたらドン臭いだけなのかもしれません。 種名のドンコは「鈍子」の字をあてるようで、まさに鈍いヤツという わけですから。 捕まえ易いこともあり、幼少の頃は本種を捕まえて遊んでいました。 ハゼの仲間だけあって、焼いたり揚げたりして食べるとおいしく、 酒の魚にもなるので、ぼくが家に持ち帰る生きものの中では珍しく 歓迎された種でもあります。 あまり遊泳能力は高くなく、物陰に待機しているような魚ですから、 河川改修などで凹凸のある河床や浮石がなくなると、姿を消して しまいます。 近(多)自然型工法という概念がまだ国内で浸透してなかった時代に、 長区間を三面張りにされた小河川や水路では、かなりの数がやられた のでしょうね。 しかし、非工事区間が近くにあれば、そこでひっそり生活を続けて、 近自然型工法を用いた改修があったり、大水で流れた礫が堆積した ままであったりすると、いつの間にか戻ってきているということも あるようです。 こういった例が多いのか少ないのかはわかりませんが、したたかに
生きているなあ、と、感心してしまいます。 |
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2007年09月26日
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あちこちでオオブタクサの花序が目立つ季節です。 オオブタクサも有名な帰化生物です。 大きな葉が3裂ないし5裂しており、クワの葉に似ていること から、クワモドキとの別称も持っています。 個人的には、あまりクワの葉には似ていないような気がする のですが…。 北米原産のキク科植物で、戦後に国内に移入したと言われて います。積極的に導入したものではなく、栽培種の種子などに 混入したものが各地に広がっていったもののようです。 分布は全国的で、河川敷や路傍、休耕地などで生育している 様子を見ることができます。 管理の悪い花壇から、あふれんばかりに伸び放題に伸びている という悲しい光景も稀に目にします。こんな感じで↓ 個体は大型になり、かつ繁殖力も旺盛なので、各地で厄介者 扱いされている感があります。 理由は、在来植物の生育を脅かす可能性があること、どんどん 生えてきて雑草管理が難しくなること、そして本種が花粉を 風に乗せて散布する風媒花で、本種が原因で花粉症になる人も 多いこと等。 また本種は、環境省の「要注意外来生物」に指定され、また IUCNからは「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されて います。悪名とどろく、といったところでしょうか? と、そんな理由で、各地で駆除が行なわれていたりもします。 外来生物の駆除を実施するときに、意外にも障害となるのが 「綺麗・可愛いのに」という感情的なところであったりします。 綺麗な花を咲かせる外来種を急進的に駆除すると、きれいな お花畑だったのにねぇ、何で刈り取っちゃったのかねぇ、と、 後々非難されることもあります。 かわいらしい外来動物を捕獲して、かつ屠殺すると、なんて むごい事をするんだ、可哀想と思わないのか、と、非難轟々で あったりします。 (駆除をしている方も、別に外来生物が憎たらしいからではなく 在来生物の保全のためにやむなくやっているわけで、こういう 批判は結構へこむんですよね…) ところが、あまり見た目のよろしくない、不気味な生きものの 駆除については、あまり批判を受けないようです。 生きものの評価に関しては、いまだに綺麗・可愛い→正義・必要、 不気味・怖い→悪・不要という、人間の感情から来る観念が幅を きかせているように思えます。この観念の犠牲となって、不当に 虐げられた生きものもたくさん居ることでしょう。 いい加減、感情ではなく理性によって自然界を見るべきだと思う のですが(←人の受け売りですが)、なかなか難しいです。 こういうことを人前で話すと、ちょっと変わった人ねぇ、気持ち 悪い物は気持ち悪いんだから…と、近所のおばさん方に陰口を 言われてたりしそうです。 まあ、気持ちはわからなくも無いですがね…。 それはさておき。 綺麗じゃない事に加え、人間への被害があることが理解されれば、 駆除に対してはかなり協力的になります。 なので、オオブタクサの駆除というのは、後腐れもないですし、 むしろ喜ばれ、褒められます。 種子がむやみに飛散しないように結実期を避けたり、花粉飛散を 抑止するために開花前に行なったりするとより好ましいです。 各種団体や学生のボランティア活動としてもお勧めです。
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