ぼくとがま…

生きものについて、ぼちぼち。

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ちょっと山の方にある池に行ってみたら、池畔にタゴガエルがいました。

暖地である九州とはいえ、もうそろそろ秋の時分。
朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきました。
というか、肌寒いくらいの日もあります。
石の下か落ち葉の下で寝ていればよいのにと思いますが、せっかく出て
きてもらっているので、写真を何枚か撮影。
なかなか愛嬌のある顔つきです。


タゴガエルは河川の上流部あたりでよく見るカエルです。

見た目はヤマアカガエルにそっくりですが、下顎に暗色の斑点があったり、
また繁殖期のオスは皮膚がだぶついたりするので、何とか見分けがつきます。
ヤマアカガエルに比べ、ややスタイルが悪いような気もしますが、きっと
気のせいでしょうね。

タゴガエルはちょっと面白い習性を持っています。
日本ではカエルの産卵は止水域の浅場であることが一般的ですが、本種は
流水中、しかも伏流の中に産卵するそうです。なかなか通好みな選択です。

確かに伏流の中まで卵をあさりに来る捕食者は、そうはいないでしょうし、
浅い池のように突然干上がったりすることも、水温が乱高下することも
少ないのでしょう。他の両生類に産卵場所を奪われる心配も、少なくなる
と考えられます。上手くできているものです。


実は動物誌などを調べて見ると、島原半島にはタゴガエルはいるものの、
ヤマアカガエルは分布していないようです。
以前本ブログでヤマアカガエルを紹介しましたが、ちょっとあやしく
なって来ました。

一般的に、タゴガエルとヤマアカガエルの区別は、喉元に暗色の斑点が
顕著かどうかでつけたりします。
以前紹介した個体の喉元には斑紋がほぼなく、ゆえにヤマアカガエルと
判断したのですが、もしかしたらタゴガエルで、たまたま喉元に斑紋が
ない個体であったのかもしれません。

同じような構図で3ショットしか撮影していなかったので、いまさら
確認もできません。
やはり多方向から何ショットも撮っておくべきですね・・・。

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がまさんのおなかの模様はこんな感じです。
ニホンヒキガエルのおなかの模様というのは、白地に黒の斑紋と
いう意匠なのですが、やはり個体によって差があるものです。

今まではあまり意識していなかったのですが、写真の整理をして
いると、いくつか腹部の写ったものがあり、妙に気になり始め
ました。

同じく両生類であるニホンイモリは、別称であるアカハラの由来
となる腹部の赤と黒の斑紋の様子が、地域により異なる傾向にある
ということが知られています。
<参考>
http://www.geocities.co.jp/HeartLand/3108/herpetarium/captivity/ventpattern-C-pyrrhogaster.html

もしかしたらヒキガエルもそうなのかも…?と思い、とりあえず
ネット上を彷徨ってみましたが、なかなかよい例が見つかりません。

そもそもヒキガエルはアズマ〜にせよニホン〜にせよ、全体的な
模様の個体差が大きく、黒ずんでいたり、赤みがかっていたり、
薄い褐色だったり濃い褐色だったりと、色々です。

模様でアズマ〜とニホン〜を見分けるのはなかなか難しいもの。
というのも、亜種間の模様の差異というのがよくわからず、個体
間の差異が顕著で、同定の基準としては頼りがいがないからです。
(幸いにも鼓膜の大きさに差があり、これを同定の根拠にしたり、
生息地から推測したりするものです)

となると、模様の腹部の模様の差異というのも、個体差の範疇に
含まれるのかもしれません。

今まで何十匹かのヒキガエルを見てきましたが、ひっくり返して
腹部の観察を行なった例なんてほとんどありませんでしたから、
皆目見当もつきませんね。うーん、どうなんだろう。

その辺をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひとも教えて
頂きたいです。



ちなみに、ずっと前に長野県で見た個体の中には、

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このようにほぼ無紋のものもいました。
もちろん、県下一円無紋なわけではなく、

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このように普通の斑紋の個体が大多数だったと思います。

長崎県に移り住んでからは、

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このように斑紋に赤褐色が入るものも見ました。
でも、がまさんのような模様の個体が一般的なような気が。


うむむむむ…。気になる…。
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ジョロウグモがいました。

造網性クモ類の中でも比較的大型の種で、かつ野原、川原、人家の
近くに至るまで、あらゆるところで見ることが出来る、お馴染みの
クモです。

大きい方がメスで、小さい方がオス(多分)。
男としては、何とも情けないというか、可哀想というか、ついつい
オスの個体に同情してしまいます。
きっと物凄いカカァ天下なんだろうなぁ、と。
実際に本種のオスがメスに対して不平不満を抱いているのか否か、
わかるはずもありませんが…。

オスの個体は、繁殖期以外ではなかなか目にしません。
小さくて目立ちませんし、見かけたとしても、シロカネグモなどの
アシナガグモ科の幼体か何かかな、と思うだけで通り過ぎてしまう
ことも多いのだと思います。

結果、嫁さんの家(巣)に来てはじめてジョロウグモだと認識される
ということになるのですが、その不甲斐なさ、自己主張のなさに、
やはり同性として哀れみの涙を禁じえません。



それはさておき、ジョロウグモの網の張り方はかなり工夫されて
います。網の横側から撮影した下記の画像をご覧頂くとなんとなく
わかるかなと思うのですが、

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クモ本体が待機している、いわゆる普通の網の前後(画像では左右)に、
不規則な網が設けられています。
オニグモやコガネグモには見られない特徴です。

普通のクモの網では、網の面に垂直方向に近づいてくる獲物しか
捕獲できません。網にどんなに近づいても、網の面と平行に移動
している獲物は、網には引っかかりません。
ところが前後に不規則な補助網があれば、獲物は移動ベクトルに
かかわらず、網に接触してしまう可能性が増すはずです。
ジョロウグモはこうやって、獲物をより効率的に捕獲することが
出来ているのではないでしょうか。

また、大質量(といってもたかが知れていますが)の獲物が高速で
網に突っ込んでくると、網を突き抜けてしまい、獲物を逃して
しまうどころか、網を壊されるということもあり得ます。
このとき補助網があれば、上手く緩衝装置として働いてくれるの
かも知れません。

また、補助網の振動をモニターしておけば、近づく外敵を早期に
察知するのにも有効とも考えられます。

実際のところはよくわかりませんが、ヒトの頭で考える限りは、
この造網様式はなかなか理にかなっているようです。

さすがに構造が複雑(真ん中のメイン網も、縦糸を枝分かれさせ
たりと芸が細かい)だからか、短期間で作成と破棄を繰り返すと
いうことはしないようで、一度網を張ったあとは、しばらくは
同じ場所で観察できます。



我が家の庭にも常時数匹のジョロウグモがいて、大体いつも同じ
場所で見ることが出来ました。もちろん、全てメスです。

玄関を出たすぐ左にある、植え込みのツツジとイヌツゲの間にも
網を張っており、足しげく観察していて、屋内に飛び込んできた
小昆虫をたまに投げ入れてやったりしていました。

そんなある日、網の位置はそのままなのに、待機している個体が
急にサイズダウンしていました。

同一個体の見た目の変化として、たくさん飯を食って大きくなる
とか、食うや食わずで腹部が細ることはありえますが、全長が短く
なることはあり得ませんから、個体が入れ替わったと考えるのが
妥当でしょう。

場所だけ借りたにしては、網の大きさや形がやけに似すぎていた
ので、他個体が巣を乗っ取ったのでしょうね。
クモが他の個体の作った網を乗っ取る例は結構あるようですし。

女同士の争いも大変ですね。
せっかく造った網を奪われた個体の心労やいかばかりか。
またもやクモに同情してしまいます。



さて、同情されっぱなしのジョロウグモの種名の由来について。
聞いたこと・読んだことがあるのは…

ジョロウ=女郎である説
 理由1 メスが大きいので、単に女性を指す名詞がくっついた
 理由2 メスの色彩が女郎の化粧・衣装のように艶やかなので
 理由3 メスの巣にオスが訪れるさまを、遊郭に見立てて

ジョロウ=上臈(ジョウロウ=高い身分の女性、女官)である説
 理由1 メスが大きくて立派なので
 理由2 メスの色彩が高貴な女性の召し物のように艶やかなので
 理由3 メスの巣にオスが訪れるさまを、高貴な女性のもとに
     訪れる男性(使用人?夜這いに来た恋人?)に見立てて

色々ありますね。いずれにせよ、メスが立派であることがベースに
あるようです。
正解はどれなのでしょうね?
ネット上では、上臈説の方が若干優勢のようですが。

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