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鮮烈な赤と黒の鮮やかなカメムシ。 ベニツチカメムシといいます。 よく集団を作るので、近くにもっといたりしないかなと思いおもむろに近くの 葉っぱをひっくり返すと↓ やっぱり、たくさんいました。 一般的には、カメムシといえば緑か茶色といった地味な色で、果実を食害(吸汁) するわ臭いわで、害虫扱いされたりします。 しかし、派手な色で、作物を害さない種というのもたくさんいるんです。 むしろいろんな色や形の種がいて、肉食だったり草食だったり、陸生だったり 水生だったりと、多様な生態を持った興味深い昆虫だと思います。 本種はボロボロノキ(凄い名前ですね…)という植物を寄主とする、照葉樹林で よく見られるカメムシです。 ド派手なので、いれば見つけるのは容易です。 じっと見てると、アニメ「ヤッターマン」に出てくる女首領、「ドロンジョ」の マスクに見えてきます。 ドロンジョではピンとこない方には、「仮面の忍者赤影」のマスクといえばどう でしょう。見えてきませんか…? それはさておき、本種はとても面白い生態を持っているとのことです。 本種の成虫は自分の子供のために、寄主であるボロボロノキの実を森の中から 探し出し、幼虫の待つ巣へと運ぶのだそうです。 鳥がヒナを育てるかのように。 そして、さらに面白いのがどうやって巣に帰るか、という点。 林内をうろうろしながらボロボロノキの実を探し、見つけるとすぐさま巣へ直帰 するのですが、複雑な経路を徘徊しても、ほぼ最短距離でまっすぐ帰るのだとか。 昆虫にしてみれば、森というのはものすごく大きな構造物が林立する、広大な 空間です。そういった空間で、地図も持っていないのに、自分の帰るべきところが わかるというのです。これには頭が下がります。 森の中の任意の地点から適当に歩いてて、元の地点に一直線に帰れと言われたら、 ぼくはあまり自信がありませんよ。 なぜこういうことができるのかというと、自分の歩いた経路や太陽光の射す方向、 偏光(光の波の振動方向の傾き)の具合といった情報を、あのちっこい複眼から得て、 ちっこい神経系で処理して、自身と巣との位置関係を把握するのに役立てている からだそうです。これはなかなかの高等技術です。 同じ機能を持った機械を作ろうとしても、昆虫のサイズには収まらないでしょう。 衛星電波も使わずに自信をナビできるなんて、うらやましくもあります。 方向音痴の対極ですね。 昆虫は脊椎動物に比べ、下等な生き物というレッテルを貼られがちですが、どう
ですか、本種のこの親心と高度なナビ機能。 生きていくための工夫が詰め込まれていますよ。すごい。 |
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2008年05月21日
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