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ツユムシsp.の幼虫がいましたよ。 梅雨の時期に咲くアジサイの上にツユムシがいるなんて、 何とも梅雨らしくていいじゃないかと、意味不明なことを 思ったりしています。 ツユムシはキリギリスの仲間。 ただ、キリギリスやヤブキリなどに比べると、線が細くて、 スマートな感じのする昆虫です。 ツユムシには失礼な話ですが、その線の細さゆえに存在感が 薄く、それほど珍しい種でもないにもかかわらず、知名度は そんなに高くありません。 キリギリスの仲間らしく、翅をこすり合わせて鳴くことも 出来ますが、なんせ「チ…チ…」と、か細い高い声(人間の 可聴域の上限に近いそうです。年を食うと聞こえにくくなる らしい…)なものですから、いまいちインパクトが薄い。 なんとなく、日蔭者のように思えてなりません。 でもまあ、か細い体で細い翅を羽ばたかせて、パタパタと 飛んでいく様は、風情があるかなぁ。 インパクトはないけど、侘び寂を感じるというか。 ……。 上の写真に写っているのは、そのツユムシの一種の子供。 全く個人的な意見ですが、直翅目の幼虫の中でも、ツユムシの 若齢幼虫は可愛い方だと思っています。 丸っこい腹部に長い脚、長い触角に何を考えてるのか解らない ような顔つき。じーっとみていると面白いものです。 加えてこの個体、しぐさが妙です。
前肢を上げて、空気椅子でもやってるかのよう。 |
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梅雨です。 雨です。 霧です。 じめじめ、びしゃびしゃです。 こういう季節は、キノコやカビなどの菌類、ナメクジのような陸生貝類なんかが 俄然元気になりますね。 水を得た魚ならぬ、水を得た菌類(ものすごくカビそうなイメージ)、水を得た ナメクジ(えらくヌメヌメしそう)といったところ。 画像は粘菌の一種、マメホコリ。以前紹介したモジホコリなどと同じ、不思議な 生きものです。不定形にアメーバのように移動し、あるとき子実体をつくって 忽然と姿を消したかと思えば、妙なところでまた、突然出会う。何とも不思議。 本種はごらんのような、豆のような子実体を作ります。 で、粘菌の一派によくつけられる○○ホコリが語尾にくっついて、マメホコリ。 画像の子実体はまだ若いもので、鮮やかな赤系色をしています。成熟してくると だんだん茶色くなってきます。茶色くなったところはまさに、豆。 ともすれば、ヤマノイモのむかごにも見えてきそうです。 また、画像のような若い子実体は、つぶすと中から赤っぽい液体が出てきます。
初めてやったときは、たいそうびっくりしましたよ。 |
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ハネナシコロギスがいましたよ。 コロギスに似ていますが、翅がありません。そのまんまですね。 (コロギスというのは…キリギリスの体を寸詰まりにし、コオロギの翅を 載せたような昆虫です。手元に画像がないので、他サイトで検索してね) 夜行性の昆虫で、昼間は自分で木の葉を綴って作ったねぐらに潜んでいる ので、なかなか目にすることがありません。探すなら夜中です。 樹上を主な生活場所にして、小型の虫などを捕えて食べているようです。 ところが、北隆館の図鑑を引っ張り出してみると、そこにはイネ科植物を 食べると書いてありました。 ユスリカか何かを食べているのを見て以来、肉食だと思っていましたが、 雑食性が強いのでしょうか。どうなんでしょうね。 翅がない、というのが本種の特徴らしい特徴です。 よく見る直翅目、たとえばクルマバッタやキリギリスなど、立派な翅を 持つ種に慣れているからか、翅のない直翅目の成虫というのは、何とも 奇妙な印象を受けます。幼虫のままでっかくなったような、パーツ不足 のような。 直翅目の翅、とりわけキリギリス亜目の昆虫の翅は、飛行装置の役割を 果たす場合もあれば、捕食者を前にパッと広げて見せて威嚇に使ったり、 種によっては木の葉などに似せて擬態に役立てたりもできます。 ある程度は、柔らかい腹部を守る防御装置としても働くかもしれません。 そしてさらに個体間のコミュニケーションを図るための発声器官としての 役割も持つという、とても多機能な器官です。便利ですね。 また、飛行や威嚇、擬態機能などは十分でなくとも、発声機能だけは 保持している種というのが結構います。 もはや発声以外の機能を持ちえないような、最小限の大きさの翅しか持た ない種もいます。カネタタキとか、カマドコオロギとか。 そう考えると、翅の持つ機能のうち、発声機能というのは重要度が高い ように思います。キリギリス亜目の仲間の個体間のコミュニケーションと いうのが、音声に大きく依存していることの表れでしょうかね。 ともかく、翅は有っても損をするような器官ではなさそうです。 ところが、本種は進化の流れの中で、翅をなくしてしまいました。 他の種と見比べてみると、飛行や威嚇、擬態機能については、無ければ 無いで何とかなりそうです。飛べない代わりに跳ね歩き、敵からうまく 身を隠し、逃げおおせればよいと。 じゃあ、個体間のコミュニケーションに何を使っているのか。 翅から出る音波は使えません。何か他の方法があるはずです。 アイコンタクトか? ジェスチャーか? もしかしてテレパシー? 実際のところ、やはり「音」らしいんです。 翅から音がでない代わりに、後脚で腹部をこすったり(腹部に突起があり、 音を出しやすい構造になっています)、脚を植物の枝葉などに打ちつけて (タッピングと言います)音を出したりします。 翅が無けりゃ無いで、何とかなるもんなんだなぁと感心します。 そういえば、近縁種のコロギスは翅を持っていますが、翅を使って鳴くこと は無いようです。こちらもタッピングで求愛します。 また、同じコロギス科のコバネコロギスも、翅による発声ができません。 どうやら、このコロギスの仲間というのは、翅が発声器官に変化して行か なかった一群のようです。 それでもやっぱり、音による求愛行動が効果的なもんだから、翅以外の 器官を用いた発音によるコミュニケーションが発達しているというわけ なんでしょうね。 全くの妄想ではありますが、そのうちこのコロギス科から、後脚を使って スズムシやコオロギのような流麗な鳴き声を出したり、タッピングに特化 した脚を持ち、ドラマー顔負けのビートを刻むような種が分化していったり するかもしれませんね。 ついでに、ですが、本種の触角は妙に長いです。 体長の4〜5倍はあるんじゃないでしょうか。 この触角を器用に前に倒したり後ろに傾けたりします。よく絡まったり しないものです。 |
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ヤハズハエトリがいましたよ。 コイツはオスの個体です。 本種はハエトリグモの仲間。 腹部の白い模様を矢筈に見立てているようですね。 ススキなどのイネ科草本が多い草地でよく目にします。 やや細長い体型、金属光沢を併せ持つコントラストの高い白黒の模様と、 ハエトリグモの中ではアオオビハエトリと並ぶかっこよさだと思います。 体が細長いのは、葉や茎が細いイネ科植物の上では、結構便利なようです。
脚をピシッと伸ばすして葉や茎の陰に隠れると、結構見つからないもんです。 写真を撮ろうとすると、すぐその体勢をとるので、なかなかうまくいかない ことも多いです。 |
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シロコブゾウムシがいましたよ。 おしり(正確には鞘翅)の2つのこぶが目立つ、やや大きめのゾウムシの仲間です。 成虫はマメ科の植物の葉を食べます。クズやハギ類などの葉の上にいるところを よく目にします。 この写真は、クズの葉を一生懸命食べているところです。 葉と体が垂直になるように構え、頭を上下に振って、器用に葉を齧っていきます。 ところが、しばらく観察していると、食事をやめて、葉の上から落ち、死んだふりを してしまいました。 ゾウムシの仲間には、重装甲で頑丈な体を持っている種もいます。しかし動きが鈍く、 俊敏に動いて危機を乗り越えることは苦手です。のんびり歩いていては、鳥などの 捕食者に付け入る隙を与えてしまいます。 だから危険を察知した場合、葉や枝の上からポロッと落ちることで、外敵の視界から すばやく消えます。歩いたり飛んだりするより、落ちるほうが速いです。頑丈な鎧が あるので、落下に伴うダメージは少なそうです。 また、死んだふりをして微動だにしなければ、外敵も興味を失い、立ち去ってくれる 可能性が高まります。 なるほど、死んだふりというのはなかなか有効な捕食回避術のようです。 さて、死んだふりをしている間にコピー紙の上に乗せてみます。 こんなふうに、触角や脚を閉じるようにして、死んだふりをします。 だいたい、自然死した昆虫は足を閉じたような格好になっていることが多いですから、 細かいところまでよく真似できていると言えましょう。 また、脚や触角を閉じているほうが、死んだふり中に外敵の攻撃を受けたときに、 ダメージが少なくなるとも考えられますね。 体の色は白褐色で、所々黒くなっているように見えます じつは、体は黒色なのですが、その表面を灰白〜白褐色の鱗片が覆っているんです。 黒くなっている部位は、草木に擦れたりして鱗片が落ちてしまったところです。 外敵に捕まったりいろんな物に擦れたりした百戦錬磨の個体は、多くの鱗片がとれ、 「シロ」コブゾウムシには見えないくらい黒っぽくなったりします。 ついでに、頭部のどアップも撮っておきましょう。 口の形は、葉っぱをかじるのに葉をかじるのに、都合の良い形になっています。 頭部の先に凹みがあり、食べる葉の縁が自動的に口の中央部に寄るようになって いるように見えます。大あごも葉っぱを齧り、すり潰すのによさそうです。 と、いろいろ見ているうちにコイツは死んだふりを解除。
すたこらさっさと藪の中に逃げてゆきました。 |




