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コロギスがいましたよ。 先日紹介したハネナシコロギスの仲間です。昨日アップしたマイマイカブリの写真に 頭部だけ写り込んでいるのも、本種です。 体色や頭部の雰囲気はキリギリスの仲間っぽいのですが、全体的にずんぐりむっくりな 感じで、肢も短く、特に上から見るとコオロギの仲間っぽい。 よく、(コオロギ+キリギリス)÷2=コロギス というふうに言われますが、まさに そういった感じの昆虫です。 これはコオロギに見えるキリギリスでもなく、逆にキリギリスに見えるコオロギという わけでもありません。その分類はコオロギ科でもキリギリス科でもなく、コロギス科と して独立している一群なのでした。 しかしこのコロギスというネーミング、絶妙です。 コオロギモドキとか、キリギリスモドキなどといった不名誉な命名がされてもおかしく なかったと思われますが、幸いにも(?)そうはなりませんでした。 コオロギっぽさとキリギリスっぽさが伝わるようで、かつオリジナリティもうかがえる、 なかなかセンスのいい種名ですね。 本種は夜行性で、昼間は休眠し、日が暮れるとあっちこっちを徘徊し始めます。 また肉食性が強い種で、夜な夜な小昆虫などを捕えながら暮らしています。 樹液に集まるのも、樹液自体を摂るためというのもあるでしょうが、どうやら樹液に 集まる昆虫たちを捕えようという意図もあるようです。 樹液の漏出部からちょっと離れて様子をうかがっているようなときは、後者を目的に しているのでしょうね。 夏の樹液スポットは、大小様々な昆虫がひっきりなしに訪れるので、待ち伏せるには 効率がよいのでしょう。そう考えると、コロギスはなかなかの策士です。 本種は妙な生態を持っています。変なのは見た目だけではありません。 他の直翅目(バッタの仲間全般)の多くは草木の陰や落ち葉の中など、周辺の環境を そのまま利用して休んでいるのですが、本種はひと工夫凝らします。 口から糸を紡ぎだし、葉っぱを綴ってねぐらにするんです。 葉っぱを糸で綴ること自体は、セセリチョウやハエトリグモの仲間など、いろんな 虫たちで見られる習性なので、大して珍しいものでもないのですが、何しろ糸など 吐きそうにもない直翅目がそんなことをやってしまうものですから、びっくりです。 お前、ほんとにバッタの仲間かよ、と思ってしまいます。 また、これは先日お話しましたが、本種はコオロギやキリギリスのように鳴くことは ありません。枝葉を肢で打ちつける、タッピングというやり方で音を出します。 なんだか色々と奇抜で、直翅目の異端児といった印象を受けますね…。 えーっと、以上を総合すると、コロギスを導く数式は、
(コオロギ+キリギリス)÷2−鳴き声+糸吐き+タッピング=コロギス という風にした方が正確なのかしら。 |
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2008年07月11日
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