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シンジュサンがいましたよ。 街灯につられて飛んできて、道路端の金網につかまって休憩中のようです。 バックが金網だとなんとも絵になりませんが、これも灯火につられて来て しまったという生態を表すものになるんかな。 本種は開張140mmほどになる、大型の蛾です。 ヤママユガやオオミズアオよりもインパクトのある蛾ですね。 非常に広範な植物を食草と出来る、ある意味悪食の蛾でもあります。 種名の由来ともなったシンジュ(ニワウルシ)のほか、クヌギ、クスノキ、 エノキ、ニガキ、エゴノキ、ネズミモチなどの広葉樹を食べて育ちます。 それぞれの植物は、含有する成分にずいぶんと違いがありそうなんですが、 お構いなしで育ちます。ずいぶんと立派な消化器官をお持ちのようで。 意匠も秀逸だと思います。 基本的に、茶色と白という地味な色の組み合わせなのですが、その濃淡、 グラデーション、配置がこれまた絶妙で、美しい。 さて、このシンジュサンも、目玉模様を持つ蛾であります。 パッと見ではあまり目立ちませんが、前翅の先端をじっくり見てみると…。 ほら、ここに目玉があります。 そして、翅の端部の形・模様とこの目玉をセットでしばらく眺めていると、 何かに見えてくるはず…。 鎌首をもたげたヘビに見えませんか? 丸っこい頭に丸い目がついてて、翅の縁の模様が蛇腹っぽく見えませんかね。 分かりやすい(ただし下手な)図解は以下の通り。 本種の天敵である鳥類の天敵のうちの一つに、アオダイショウなどのヘビが 挙げられます。 つまり、本種は天敵の天敵の姿を借り、天敵を牽制しているというふうにも 考えられていたりします。 実際に鳥の目にどう映っているかはよく分かりませんし、その威嚇の効果も どれほどあるのか分かりませんが、もし上の例の通りなのであれば、本種は なかなかの戦略家ですね。 それから、この形質を獲得し、現在も生き残るに至った経緯を知りたいです。
どのあたりからヘビに見えるようになったんだろう・・・。 |
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ヨツボシオオキスイがいましたよ。 こいつも樹液に集まってくる虫です。 種名は、四つ星(紋)を持つ大きな木吸い虫という意味になりますが、 「オオ」キスイといいながら、ヨツボシ「ケシ」キスイとそんなに 大きさは変わらず、13mmか14mmくらい。なんか腑に落ちないなぁ、 25mmくらいあってほしいなぁと、いつも思ってしまいます。 小さな甲虫ではありますが、体には光沢があり、しわというか点刻と いうか、凹凸がくっきりしていて、鋲を打ったような模様があるので、 意外に目立つものです。 エナメル仕立てのワニ革に、真鍮の鋲でアクセントを効かせたような 感じとでも言いましょうか。 体は薄く(平べったく)、樹皮の裂け目に潜り込むのが得意そうでも あります。 しかし、なかなか、樹皮の裂け目に身をひそめて機会をうかがうと いう光景を目にすることがないです。 ヨツボシケシキスイは、危険を察知すると最寄りの隙間にのそのそと 潜り込むのですが、本種は結構機敏に動き回り、隠れるよりも逃走 することの方が多いように思います。 たいてい、大型昆虫の隙をうかがいつつ、コソコソセカセカと歩き
まわって、樹液にありついているような本種。 ああ、ニッチな奴だなぁと思ってしまいます。 |
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藪の中から、ジーーッ、チ、ジーーッ、チと音が聞こえます。 どこかの電気配線がショートしているのでしょうか。 いやいや、そんなことはありません。セスジツユムシが鳴いているんです。 ずいぶんスマートなキリギリスの仲間です。 前胸部〜の背面にラインが入るので、「セスジ」ツユムシというわけ。 キリギリスの仲間には雑食性の種が多いのですが、ツユムシの仲間は概ね 草食性のもよう。 華奢な体つきは、肉を食わないから…というわけでもないのでしょうが。 いや、華奢なのは別として、肉食する種とは体のつくりがちょっと違うな。 キリギリスの仲間には、カマキリが持つような捕獲用の鎌もありませんし、 獲物を麻痺させる毒針もありません。獲物に乗りかかって、前脚と中脚で 押さえ込んで逃げられないようにします。 この時、前・中肢の脛節にあるトゲが、逃げようとする獲物に引っかかり、 獲物の逃走を難しくします。 このトゲはキリギリスやヤブキリなど、よく捕食をする種で目立つ一方、 あまり積極的に捕食をしない種では、さほど目立ちません。 ツユムシの肢も、そんなにトゲトゲしていませんね。 考えてみれば、妙に肢が細長いのも、捕食に必要な強度を確保しなくても
よいからなのかなぁ。とすれば、華奢な体つきは、肉を食わないからと いうことのなるのかなぁ。上述のセンテンスとは、ちょっとニュアンスが 違ってますが。 |
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