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カモシカはかつて、狩猟対象獣だった。乱獲が進むなどして、大正14年に旧狩猟法で捕獲規制、昭和9年に旧史跡名勝天然記念物法で天然記念物になり、その後、文化財保護法のもとで昭和30年に特別天然記念物になった。手厚い保護と、森林植生の変化もカモシカの生息を支えたようで、だんだん増えていく。農林業被害も見られるようになる。
1979年、林野庁・文化庁・環境庁は、カモシカについて2つの方向性に合意した。
ひとつは全国一律の保護施策をやめ、地域指定の天然記念物にしていこうというもの。これはまだ実現していない。
全国で15か所(下北半島、朝日・飯豊山系、北奥羽山系、北上山地、南奥羽山系、北アルプス、南アルプス、越後・日光・三国、関東山地、紀伊山地、鈴鹿山地、白山、伊吹・比良山地、四国山地、九州山地)の保護地域が予定されたが、四国と九州では設定が完了してなくて、まだ全国的な足並みがそろわないからだ。しかし四国は平成22〜23、九州は平成23〜24で特別調査が入っていて、何にもしてないわけではない。十分な情報と地元の賛意が揃えば、いずれ設定がなされるだろう。なお、四国と九州以外の保護地域設定はかなり早く、平成元年までに済んでいる。
もう一つは、被害防除などで必要な場合は、捕獲を認めようというもの。これは実現している。
平成11年の鳥獣法改正でいわゆる特定鳥獣保護管理計画の制度が出来て、これに沿ってカモシカの特定計画を策定し、ある程度科学的な・計画的な個体数調整を行おうという自治体もぼちぼち増えてきている。
しかし、パラポックスウイルス症のような感染症、ニホンジカとの生息場所のバッティングなどで、個体数の自然減が生じる地域も増えてきている。シカに山を追われ、低地に出没する個体もいる。
保護する地域とそうでない地域のメリハリ、保護すべき状況と駆除すべき状況の判断、シカとはまた違った難しさがあるような。
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2013年02月14日
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