ぼくとがま…

生きものについて、ぼちぼち。

昆虫

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クロシデムシがいました。灯火に誘引されたようです。


シデムシと聞くと、ヒラタシデムシのような平べったい形状を想像しますが、
このようにボリュームのある体形の種もいます。

本種は日本最大のシデムシの仲間。
4cmほどある漆黒の大きくがっちりした体躯は、なかなかカッコいいものです。

しかし臭い。動物遺体を食べる種なので、体に腐肉がくっついていることも
ありますし、捕まえたり脅かしてみたりすると、腹の先からゴミ臭と言うか
腐臭と言うか、悪臭を帯びた黄土色の液体を出します。
口からも同様の液体が出ることがありますね。未消化物を出しているのかな。

天敵に攻撃された時、この悪臭は有効なのでしょうね。
自分が鳥か小型哺乳類になって、本種を口に入れたところを想像すると……

……うっ、吐き気が。

百八十回目(ケラ)

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ケラがいましたよ。

♪ぼくらはみんな生きている〜(中略)ミミズだってオケラだってアメンボだって〜(後略)
という唱歌がありますが、このオケラのことですね。

とても不思議な体形をしていまして、パッと見では何の仲間か悩みそうな感じもしますが、
バッタやコオロギといった直翅目の仲間です。
よく見ると、翅や後脚の雰囲気がコオロギに似ていますね。

ずんぐりむっくりで翅の短かそうな体形に反し、機敏に地表を歩き、飛び回ります。
この写真も、灯火に飛来したと思しきところを撮影したものです。
バックに見えるのはコンクリートですが、本来は、やや泥質の土壌がある場所に棲む
昆虫です。砂泥の溜まっている水辺とか、田畑によくいるようです。


ケラの大きな特徴は、地面に潜ることでしょう。
太い突起の付いた、とても頑丈な前脚をもっていて、これを使って土を掘り進みます。

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モグラの前足と同じような感じですね。
土を掘り、自分の両脇に掻き出していくのに便利そうです。

前脚の力は大したもので、掌中に握っておいても、指の隙間をこじ開けて出てきます。
4cm足らずの小さな体で、よくもまあこんな力が出せるるものだと感心してしまいます。

前脚の頑丈さに対して、体は柔らかいです。結構ふにょふにょです。でもいいんです。
硬い体は防御力を高めますが、行動の自由度が下がります。ましてや土中なら、硬い
装甲のためにうまく曲がれない、掘ってきたトンネルに引っかかるといった不具合も
生じるでしょう。
柔軟な円筒形の体幹は、土中での活動をスムーズに行うのに適しているようです。

また、意外と泳ぎが上手であったりします。水によく浮いて、きちんと陸地まで到達
できます。水辺の砂泥地で暮らしていると、よく水没の憂き目にあうからでしょうかね。

鳴く虫の一種でもあり、ケラの生息地であれば、土中からジーーーーーといった音が
聞こえてきます。
昔の人が、これをミミズの鳴き声だと勘違いしたという話は、有名なところです。

妙な形をしていますが、色々と器用にこなせる、なかなか凄いやつなんです。


ずっと以前に本種を飼育していたときは、野菜くずや煮干し、肉片など、コオロギや
スズムシを買う場合と同じような餌を与えていましたが、十分育ってましたね。
雑食性が強いのでしょう。野外では、土壌動物や植物の根系などを食べているようです。

飼育下では地上でも餌を食べるところを見ましたが、土に餌を差し込んだ方が食いが
よかったですね。あまり外敵を気にせず、安心して摂食できるからでしょうか。
きっと野外では、土中で食事をすることの方が多いのでしょうね。


ケラという虫、日本語の慣用句・スラングにもよく用いられており、大したことのない
連中を虫けらと呼んだり、器用貧乏な様子を螻蛄才・螻蛄芸などと言ったり、一文無しの
ことをオケラと言ったりします。

一昔前までは、ありふれた存在だったのでしょうね。
でも最近は、ケラを見る機会はさほど多くなく…と言うよりむしろ少なく、日常生活の
範囲ではほぼ皆無と言ってもよいかもしれません。

かく言うぼくも、ケラを目にする機会は多くなくて、見つけると「おっ、いるじゃん」
とうれしく思ったりします。

田畑の土をひっくり返したり、砂泥の堆積した水辺で遊んだりする機会もそうそう無い
ですからね。加えて、身近な所では、ケラが棲めるような環境が減っているというのも
本種と人間との接点の減少に拍車をかけているのかも。


全くの余談になりますが、以前、小学生に対して、「♪ぼくらはみんな生きている〜」の
「オケラ」を知っているかどうか、聞いたことがありました。
予想はしていましたが、ほとんどの子が「知らない」「知っていても見たことない」と
いった回答でした。
その学校の近所の畑には少数ながらケラがいたのですが、見たり捕まえたりする機会は
やはり殆ど無かったようです。

その時に「もしかしたら植物かも?」と言った子もいました。
オケラのことを全く知らず、当てずっぽうで発言したようでした。
少々ケラのことを知っている方々は、「とうとうオケラが植物になっちゃったよ」と
半笑いで嘆いておいででした。

が、実はこれは全くの見当違いというわけではありませんでした。実際にオケラという
キク科の植物がありまして、ミミズだってオケラ(植物)だってアメンボだって生きている
ことに変わりはなく、歌詞の意味としては至極真っ当なものであったりしました。
一同、嘘から出たまことってこのことだよな、と、むやみに感動していました。

…ホントどうでもいい話でしたね。


皆さんのお住まいに近くには、ケラはいるでしょうかね。
ぜひ一度、生で見て頂きたい昆虫です。
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コロギスがいましたよ。

先日紹介したハネナシコロギスの仲間です。昨日アップしたマイマイカブリの写真に
頭部だけ写り込んでいるのも、本種です。


体色や頭部の雰囲気はキリギリスの仲間っぽいのですが、全体的にずんぐりむっくりな
感じで、肢も短く、特に上から見るとコオロギの仲間っぽい。

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よく、(コオロギ+キリギリス)÷2=コロギス というふうに言われますが、まさに
そういった感じの昆虫です。

これはコオロギに見えるキリギリスでもなく、逆にキリギリスに見えるコオロギという
わけでもありません。その分類はコオロギ科でもキリギリス科でもなく、コロギス科と
して独立している一群なのでした。

しかしこのコロギスというネーミング、絶妙です。
コオロギモドキとか、キリギリスモドキなどといった不名誉な命名がされてもおかしく
なかったと思われますが、幸いにも(?)そうはなりませんでした。
コオロギっぽさとキリギリスっぽさが伝わるようで、かつオリジナリティもうかがえる、
なかなかセンスのいい種名ですね。


本種は夜行性で、昼間は休眠し、日が暮れるとあっちこっちを徘徊し始めます。
また肉食性が強い種で、夜な夜な小昆虫などを捕えながら暮らしています。

樹液に集まるのも、樹液自体を摂るためというのもあるでしょうが、どうやら樹液に
集まる昆虫たちを捕えようという意図もあるようです。
樹液の漏出部からちょっと離れて様子をうかがっているようなときは、後者を目的に
しているのでしょうね。

夏の樹液スポットは、大小様々な昆虫がひっきりなしに訪れるので、待ち伏せるには
効率がよいのでしょう。そう考えると、コロギスはなかなかの策士です。


本種は妙な生態を持っています。変なのは見た目だけではありません。
他の直翅目(バッタの仲間全般)の多くは草木の陰や落ち葉の中など、周辺の環境を
そのまま利用して休んでいるのですが、本種はひと工夫凝らします。

口から糸を紡ぎだし、葉っぱを綴ってねぐらにするんです。

葉っぱを糸で綴ること自体は、セセリチョウやハエトリグモの仲間など、いろんな
虫たちで見られる習性なので、大して珍しいものでもないのですが、何しろ糸など
吐きそうにもない直翅目がそんなことをやってしまうものですから、びっくりです。
お前、ほんとにバッタの仲間かよ、と思ってしまいます。

また、これは先日お話しましたが、本種はコオロギやキリギリスのように鳴くことは
ありません。枝葉を肢で打ちつける、タッピングというやり方で音を出します。


なんだか色々と奇抜で、直翅目の異端児といった印象を受けますね…。


えーっと、以上を総合すると、コロギスを導く数式は、
(コオロギ+キリギリス)÷2−鳴き声+糸吐き+タッピング=コロギス
という風にした方が正確なのかしら。
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クワガタでもいないかと、近所の樹液スポットに出かけて見ると。
これはうれしい誤算、マイマイカブリがいましたよ。しかも交尾中。
なかなかレアな光景に出会えました。

マイマイカブリは日本固有のオサムシ科の甲虫。
5〜6cm位にはなる、大形の種です。

マットな質感に流線形のフォルム。長く伸びた頭-胸部。長く力強い脚。
アクセントで、鞘翅の先端が尖ってる。
なんか、かっちょいいですね。

そして、後翅は失われ、両の鞘翅は癒着し、何がどうあっても飛べない。
地表徘徊生物としての王道を行っているようなところもお気に入りです。
1番目か2番目か3番目くらいに好きな甲虫です。

実は、色彩の異なる亜種が日本各地に分布していて、そのおもしろさも
本種の魅力の一つなのですが…それはおいおい、お話しましょう。


他の多くのオサムシと同様、幼虫も成虫も基本的には肉食なのですが、
こいつの食性はちょっと変わっています。
ミミズ等の土壌動物も食べるには食べますし、上の写真のように樹液に
集まることもあるのですが、好んで食べるのは陸棲の貝類。多くの場合、
カタツムリがターゲットになります。

長く伸びた頭と胸は、カタツムリを食べるときに好都合です。

カタツムリにはサザエのような蓋がありませんから、外敵から身を守る
ために、自身の体を殻の奥に引っ込めます。頭や胸部の大きな、ずんぐり
むっくりな体形のオサムシでは、足先を齧るくらいで終わってしまいます。

しかし、本種のようにスマートな頭部と胸部だと、殻の開口部に頭を突っ
込めば、殻の奥の方の肉まで届きます。そうなるとカタツムリはなす術も
なく、食べられるしかありません。

その食事の様子は、マイマイカブリがカタツムリの殻を被っているように
見えます。それで、「マイマイ(=カタツムリ)被り」というふうに呼ばれて
いるわけです。

ちなみにマイマイをかぶっているときは、こんな感じです。

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しかし、カタツムリを一生懸命食べている様子というのは、観察して
いると、なかなか面白いものです。

ずっと以前、ぼくがまだ学生の頃に、本種(の亜種)を飼育していたことが
ありました。

マイマイカブリは餌を見つけると、にじり寄って食いつくのですが、小型の
カタツムリであれば、食いついたまま移動し、当人が落ち着いて食事できる
ところでガツガツやる、そう見える行動を見ました。

カタツムリの殻に頭を突っ込んでしまえば、主要な感覚器官の眼、触角は
用を足さず、外敵への警戒が薄れてしまいますから、あらかじめ安心して
食事できる場所を探してるんだろうな、なかなか頭がいいな、と思いました。

…と思いきや、殻の奥にまだ肉が残っているのか、狭い殻の奥に無理やり
頭を突っ込もうとするも届かず、でもさらに突っ込もうとする―という、
馬の眼前にニンジンを吊るした状況に置かれ、カタツムリを頭にかぶった
まま直進を続けるという、ちょっと天然な感じの個体もいました。
これは、非常にウケてしまいました。

地面の振動等で外敵を察知すると、さすがに逃げようとするのですが、
中にはカタツムリを捨てることを諦めきれず?に、頭にカタツムリを
かぶったまま逃走を試みる奴もいましたね。

まあとにかく、面白いもんでした。


それはさておき、本種ははどうやってカタツムリを探しているんだろうと
疑問に思うことがよくあります。

生きた虫などであれば、その動きを察知して跳びかかればいいし、動物の
死体などであれば、その強烈なにおいをたどって行けばよいわけです。

でも、カタツムリって動きが緩慢で、その動きを察知するのは難しそう。
カタツムリ特有の、強い臭いってあるんでしょうかね。ぼくの鼻では感知
できませんが。
それとも、カタツムリの形状を認識する?いや、そんな視力はなさそう。

こういうのを実験するのも面白いかもしれませんね。
綺麗に洗ったカタツムリの殻にミミズを詰め込んだり、殻を取り去った
カタツムリを用意したり、カタツムリの粘液を塗りたくった肉片などを
用意して、はたしてどの餌を選択するか―とか。自由研究向きかも。

しかしまあ、順当に考えればにおいかなぁ。樹液だけでなく、いろんな
匂いをキャッチできそうな、発達したあごひげを見ると。
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サツマヒメカマキリがいましたよ。

山中の自動販売機というのは、真っ暗な山の中に仕掛けられたライト・トラップの
ようなもので、周囲に明るい街灯や民家が無ければ、たいそうな数の昆虫が集まって
くるものです。

山奥のキャンプ場に設置された自動販売機など、盤面がヤママユガなどの大型の蛾に
覆われ、押しボタンにはカメムシが鎮座し、周りには灯火に引き寄せられる昆虫を
捕まえようとオニグモが巣をかけ、周囲には無数の小さな虫が飛びまわっている――
といった、かなり野趣味にあふれた状況に陥っているものもありますね。

まあ、そこまで大スペクタクルな状況にならずとも、多少の蛾、カメムシ、羽アリ、
コガネムシの仲間が集まっているというのが、夏の山中の自販機の正しい(?)姿。

その状況に直面すると、たいていの方は露骨に嫌がったり、迷惑そうな顔をしたりと
言った反応をされます。飲み物を諦める方もいらっしゃれば、木の棒か何かを使って
虫たちの排除を敢行される方もいらっしゃいます。

しかしまあ、世の中広いもので、また別の反応を示す方々もいらっしゃるわけです。

嫌悪ではなく、歓喜の悲鳴を上げるのが虫屋(○○の専門or愛好家のことを「○○屋」
と呼んだりします。鳥愛好家は鳥屋、とか)の面々。
飲み物のことはさておき、どんな虫がいるか調べ始めます。
手慣れてくると、飲み物ではなく、集まった虫たちを目当てに自販機に訪れるように
なったりします。

ぼくはどちらかというと後者ですので(思いっきり後者なんじゃない?というご意見も
聞こえて来そうな来なそうな…)、とりあえず虫たちを写真に撮ります。
その中の1頭が、このサツマヒメカマキリだったというわけです。


本種はカマキリの仲間ですが、一般的に知られるオオカマキリやハラビロカマキリ
などとは別属に属する昆虫です。

写真の個体はその成虫ですが、全長は4cm弱ほど。その名の通り小さなカマキリです。
また、種名にサツマと付くとおり、九州が主な分布地になっています。

近縁種にヒメカマキリというのがいますが、頭部の円錐状の突起や、翅脈基部の湾曲
具合を見ると、判別しやすいです。
また成虫の発生する時期にもずれがあり(サツマ〜は幼虫で越冬するので、夏には成虫を
見ることができます。ヒメカマキリは卵で越冬するので、成虫になるのに秋口まで
かかります)、双方が生息する場所では、同定の手がかりにもなりますね。


ちなみに頭部はこんな感じです。

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よく見るカマキリの顔には似てないですねぇ。彫りが深いというか何というか。


本種のオスは(メスもかな?)、飛ぶのがかなり得意です。
体が小さくて軽いからか、カマキリとは思えないような機動性を見せますね。
ネットで調べてみると、東シナ海の海上で採取された例もありました。
長距離を飛ぶこともできるのでしょうかね。風で飛ばされただけかな。

また、歩行速度も速いです。例えるなら、ゴキブリのようなすばしっこさです。
カマキリとゴキブリは近縁(カマキリの先祖がゴキブリ)だと言われますが、本種を
見ていると、妙に納得してしまいます。

樹上性が強い種らしいので、樹冠を渡るのにその翅が、樹幹を行き来するのにその
健脚が活かされているのでしょうかね。

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そういえば、NACS-Jの今年度の自然調べは、カマキリが対象ですね。
http://www.nacsj.or.jp/event/ss2008/index.html

今まで近所で見たカマキリは…
オオカマキリ、チョウセンカマキリ、コカマキリ、ハラビロカマキリ、そして今回
ご紹介したサツマヒメカマキリ、ですね。

ほかにもウスバカマキリ、ヒナカマキリ、ヒメカマキリあたりは、見ていないだけで
そこら辺にいそうな気がしないでもないです。

この夏は、いっちょ気合いを入れて探してみるか。

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