|
シロコブゾウムシがいましたよ。 おしり(正確には鞘翅)の2つのこぶが目立つ、やや大きめのゾウムシの仲間です。 成虫はマメ科の植物の葉を食べます。クズやハギ類などの葉の上にいるところを よく目にします。 この写真は、クズの葉を一生懸命食べているところです。 葉と体が垂直になるように構え、頭を上下に振って、器用に葉を齧っていきます。 ところが、しばらく観察していると、食事をやめて、葉の上から落ち、死んだふりを してしまいました。 ゾウムシの仲間には、重装甲で頑丈な体を持っている種もいます。しかし動きが鈍く、 俊敏に動いて危機を乗り越えることは苦手です。のんびり歩いていては、鳥などの 捕食者に付け入る隙を与えてしまいます。 だから危険を察知した場合、葉や枝の上からポロッと落ちることで、外敵の視界から すばやく消えます。歩いたり飛んだりするより、落ちるほうが速いです。頑丈な鎧が あるので、落下に伴うダメージは少なそうです。 また、死んだふりをして微動だにしなければ、外敵も興味を失い、立ち去ってくれる 可能性が高まります。 なるほど、死んだふりというのはなかなか有効な捕食回避術のようです。 さて、死んだふりをしている間にコピー紙の上に乗せてみます。 こんなふうに、触角や脚を閉じるようにして、死んだふりをします。 だいたい、自然死した昆虫は足を閉じたような格好になっていることが多いですから、 細かいところまでよく真似できていると言えましょう。 また、脚や触角を閉じているほうが、死んだふり中に外敵の攻撃を受けたときに、 ダメージが少なくなるとも考えられますね。 体の色は白褐色で、所々黒くなっているように見えます じつは、体は黒色なのですが、その表面を灰白〜白褐色の鱗片が覆っているんです。 黒くなっている部位は、草木に擦れたりして鱗片が落ちてしまったところです。 外敵に捕まったりいろんな物に擦れたりした百戦錬磨の個体は、多くの鱗片がとれ、 「シロ」コブゾウムシには見えないくらい黒っぽくなったりします。 ついでに、頭部のどアップも撮っておきましょう。 口の形は、葉っぱをかじるのに葉をかじるのに、都合の良い形になっています。 頭部の先に凹みがあり、食べる葉の縁が自動的に口の中央部に寄るようになって いるように見えます。大あごも葉っぱを齧り、すり潰すのによさそうです。 と、いろいろ見ているうちにコイツは死んだふりを解除。
すたこらさっさと藪の中に逃げてゆきました。 |
昆虫
[ リスト | 詳細 ]
|
なんかね、この種類のガガンボが、変な止まり方をしているんですよ。 同定はできないんですけど。 ひたすらぶら下がってるの。同じ種はみんなこの体勢。 あっちの葉っぱやこっちの枝、そっちの茎に同じ体勢でずらっと。 楽なんだか、きついんだか分からないような。 6本も脚があるんだからちゃんと着地しろよ、みたいな。 っていうか何故に中脚だけひょこっと挙げてんだよ。疲れるでしょうに。 ビールを飲んで酔っ払っているせいかもしれませんが、妙に気になってしまいました。 ・・・・・・なんか間抜けな感じ・・・・・・。
|
|
モンキチョウがいましたよ。 シロツメクサの周りを飛び回って、花の蜜を吸っています。のどかな光景です。 モンキチョウはシロチョウ科に属する普遍的な蝶で、ほぼ日本全国で、春から秋と 長い期間にわたってみることができます。 種名は「紋のある黄色い蝶」の意味ですが、色味には幅があり、あまり黄色っぽく ならず、むしろ白に近い個体もいます(特にメスはそういうのが多いような)。 上の写真に写っているのはそういう個体ですね。 よく見ると、肢や触角、頭部の体毛などがピンクがかっていて、綺麗です。 幼虫はマメ科の植物を食べて育ちます。 マメ科なら殆ど何でも食べるようで、シロツメクサやアカツメクサ、コマツナギ、 ウマゴヤシ、果てはダイズなどの栽培種に至るまでカバーするようです。 同じシロチョウ科には、有名なモンシロチョウがいます。こちらはアブラナ科の 植物であれば殆どなんでも食べます。 モンキチョウとは名前や分類群、同科内の幅広い植物を摂食する点など、似た ところがあるため、「キャベツ畑のモンシロ、ダイズ畑のモンキ」と、対にして 覚えた記憶があります。 「技の1号・力の2号」みないな感じで。(←わかりますか…?) マメ科の植物があれば育つので、飼育も簡単です。 というか、わざわざ捕まえに行かなくても、ベランダや庭にマメ科植物を植えて いると、いつの間にか幼虫がついていた、ということもあります。 平地であれば、おおむね年4〜5化程度と成長も早いですから、比較的短期間に 完全変態昆虫の生態(の一部)を観察することもできます。 夏休みの自由研究で、ダイズの生育記録をとろうと思ってたら、いつの間にか
モンキチョウの飼育記録にシフトしてた…なんてこともあったりなかったり。 |
|
鮮烈な赤と黒の鮮やかなカメムシ。 ベニツチカメムシといいます。 よく集団を作るので、近くにもっといたりしないかなと思いおもむろに近くの 葉っぱをひっくり返すと↓ やっぱり、たくさんいました。 一般的には、カメムシといえば緑か茶色といった地味な色で、果実を食害(吸汁) するわ臭いわで、害虫扱いされたりします。 しかし、派手な色で、作物を害さない種というのもたくさんいるんです。 むしろいろんな色や形の種がいて、肉食だったり草食だったり、陸生だったり 水生だったりと、多様な生態を持った興味深い昆虫だと思います。 本種はボロボロノキ(凄い名前ですね…)という植物を寄主とする、照葉樹林で よく見られるカメムシです。 ド派手なので、いれば見つけるのは容易です。 じっと見てると、アニメ「ヤッターマン」に出てくる女首領、「ドロンジョ」の マスクに見えてきます。 ドロンジョではピンとこない方には、「仮面の忍者赤影」のマスクといえばどう でしょう。見えてきませんか…? それはさておき、本種はとても面白い生態を持っているとのことです。 本種の成虫は自分の子供のために、寄主であるボロボロノキの実を森の中から 探し出し、幼虫の待つ巣へと運ぶのだそうです。 鳥がヒナを育てるかのように。 そして、さらに面白いのがどうやって巣に帰るか、という点。 林内をうろうろしながらボロボロノキの実を探し、見つけるとすぐさま巣へ直帰 するのですが、複雑な経路を徘徊しても、ほぼ最短距離でまっすぐ帰るのだとか。 昆虫にしてみれば、森というのはものすごく大きな構造物が林立する、広大な 空間です。そういった空間で、地図も持っていないのに、自分の帰るべきところが わかるというのです。これには頭が下がります。 森の中の任意の地点から適当に歩いてて、元の地点に一直線に帰れと言われたら、 ぼくはあまり自信がありませんよ。 なぜこういうことができるのかというと、自分の歩いた経路や太陽光の射す方向、 偏光(光の波の振動方向の傾き)の具合といった情報を、あのちっこい複眼から得て、 ちっこい神経系で処理して、自身と巣との位置関係を把握するのに役立てている からだそうです。これはなかなかの高等技術です。 同じ機能を持った機械を作ろうとしても、昆虫のサイズには収まらないでしょう。 衛星電波も使わずに自信をナビできるなんて、うらやましくもあります。 方向音痴の対極ですね。 昆虫は脊椎動物に比べ、下等な生き物というレッテルを貼られがちですが、どう
ですか、本種のこの親心と高度なナビ機能。 生きていくための工夫が詰め込まれていますよ。すごい。 |
|
マドボタル属の幼虫がいましたよ。 分布から考えると、オオマドボタルだと思われます・・・が・・・ あまり自信がありません。でも紹介します。 ホタルというと水生ホタルを想像しがちですが、これは陸生の ホタルの仲間です。 幼虫は水中にはおらず、森林で生まれ、森林を徘徊して獲物を 探します。餌となるのは陸生の貝(カタツムリやキセルガイなど) とされています。 餌が巻貝とうのは、水生ホタルと共通していますね。 実際に見たことはありませんが、聞くところによると、ミミズ なんかも食べるようです。 陸生ホタルというのは結構多くの種類がいるのですが、小型で 地味で知名度もありません。ともすればホタルの仲間とすらも 認識されないことだってあります。 ホタルのくせにほとんど光らないとか見た目がしょぼいとか。 ずっと以前に本ブログで紹介したオバボタルもその一種でした。 でも、ホタルはホタル。 幼虫の頃には、しっかり光るんです。 配偶者を呼ぶための周期的な明滅は見られませんが、光の質と いうか色味というか、あの雰囲気はまさにホタルのもの。 ヘッドライトを消して、真っ暗な登山道や林床を歩いていると、 たまに足元でのほうで、弱いけど鮮やかな黄緑色の光を目にする ことがあります。 そういうときは、しゃがんでじっくり観察してみましょう。 下の画像のように、陸生ホタルの幼虫が発光してたりします。 |


