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朴英淑の白磁―月壺と李禹煥の絵皿
会 期: 2008年7月12日(土)〜9月15日(月・祝)
開館時間: 午前11時 から 午後6時まで (入館は午後5時30分まで)
休 館 日: 毎週月曜日(ただし7月21日、9月15日は開館)、7月22日(火)
観 覧 料: 一般:1300円/大学生:800円/小・中・高生:500円
※ 未就学児童は無料
※ 障害者手帳をご呈示の方、およびその介護者の方(1名様のみ)は無料です
主 催: 財団法人 菊池美術財団、朴英淑セラミック・スタジオ、日本経済新聞社
協 賛: 京葉ガス株式会社
今回は「朴英淑の白磁―月壺と李禹煥の絵皿」と題し韓国の現代陶芸を代表する白磁の女性作家、朴英淑(パク・ヨン スク/1947〜)の造形世界をご紹介いたします。 朴英淑は、32歳で朴英淑セラミック・スタジオを設立し、はじめは粉青沙器、やがて白磁大壺へと、朝鮮王朝時代の陶磁への思いを現代に生きる作家として追求してきました。理想の白磁を実現させるために10年余をかけ、土を探し、配合を研究し、試行錯誤をかさねた情熱は並大抵ではありません。近年では、韓国で月壺(ゲッコ)と称されている大壺を完成させ、その世界観を深めつつあります。 日本の美術館での個展は、本展が最初となります。出品予定の作品は、白磁大壺7点、白磁壺10点、食器70点で、食器のうち10点を数える大皿、陶板は、世界的に著名な美術家、李禹煥(リー・ウーファン/1936〜)が絵付けをした作品です。
ホームページより抜粋
http://www.musee-tomo.or.jp/
月壺
朝鮮王朝時代、17世紀末から18世紀にかけて
京畿道広州の窯で作られた白磁壺を
韓国ではタル・ハンアリ月壺げっこと呼んでいます。
ふっくらと満月を思わせる豊かな量感を持った白磁壺は
高さと胴がほぼ同じ寸法を成し
微かに歪んだ姿と暖かみのある白が
朝鮮王朝時代の陶磁器の特徴を良く
示しています。
日本でも柳宗悦、志賀直哉、立原正秋など
多くの知識人を魅了し
高い評価を得てきました。
垂直に立ち上る高台
不整形な器形などの特徴は
上下を別に作り胴部でつなぎ合わせる成形方法から生じますが
可塑性に乏しい陶器で
ふたつのものをひとつに合わせるため
焼成の段階でずれたり
崩れたり
制作は困難を極めます。
パンフレットより抜粋
大倉集古館、泉屋博古館、智美術館と回るぞと
意気込んで出掛けたものの
時間がなくなり閉館時間が遅い智美術館だけになってしまった
それでもいくつも回ると
達成感はあっても
個々の印象が薄れ
結果的に作品を味わえない気がするので
これで良かったのだと思う。
青磁・白磁は知っていても
月壺(げっこ)なる言葉は全く知らなかった。
乳白色の質感もさることながら
均一にいびつな胴体が
乳白色に一層の柔らかさと暖かみを
醸し出していると思いながら
会場を回り始めた。
暗い会場に白の肌が映える。
地下の会場であるにもかかわらず
蝉の声が遠く聞こえる。
作者の朴英淑氏がこの会場を希望したのも
十分に頷くことができる。
会場の半ばで
月壺とは上下を別に作り
胴部でつなぎ合わせる成形方法であると知り驚く。
何故にそのような方法をとるのか。
作者の気の遠くなるような
作成課程を記した文章とともに
何故その方法をとり
何故彼女がそれに取り組もうとしたのかに
思いをめぐらす。
別々のものをつなぎ合わせる工程は
人と人との関係に似ると
作者によって表現された月壺は
静かに大地を照らす月というよりは
生命としての惑星を思わせる。
川瀬敏郎氏とのインスタレーション
「月壺と枯れ竹」は
月壺の上に置かれた斑のある枯れ竹の組み合わせ以上に
照明の作り出す
床に映った枯れ竹の陰影の妙が
異次元のたたずまいを見せていて
しばらくその空間から離れられなかった。
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